2020年第56回G3中日新聞杯 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

昨年の牡馬クラッシック三冠で全て馬券に絡んだヴェロックスが出走登録している2020年の中日新聞杯。中日新聞は登録馬の中から注目馬をピックアップし、馬券になるか分析します。

2020年中日新聞杯の注目馬を分析!

中日新聞杯の特徴

G3中日新聞杯は第3回中京開催3日目に行われる3歳以上芝2000mのハンデキャップ戦です。国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで出走可能です。また地方交流競走に指定され、地方所属馬は2頭まで登録可能です。

開催時期と距離が何度か変更があり、現行と同じ年末に2000mで行われるようになったのは2017年から。それ以前は3月に行われていました。

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2020年中日新聞杯出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 サトノガーネット ディープインパクト 牝5 坂井瑠星 白老ファーム
矢作芳人 (栗東) Victory Note 55kg サトミホースカンパニー
1 2 ボッケリーニ  キングカメハメハ 牡4 松山弘平 ノーザンファーム
池江泰寿 (栗東) ダンスインザダーク 55kg 金子真人H
2 3 テリトーリアル Teofilo 牡6 石川裕紀人 ダーレー・ジャパン・F
西浦勝一 (栗東) Street Cry 56.5kg ゴドルフィン
2 4 ショウナンバルディ  キングズベスト 牡4 岩田康誠 木村牧場
松下武士 (栗東) Redoute’s Choice 53kg 国本哲秀
3 5 ギベオン ディープインパクト  牡5 岩田望来 社台ファーム
藤原英昭(栗東) Ghostzapper 57kg 社台レースホース
3 6 トリコロールブルー ステイゴールド 牡6 荻野極 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) Pivotal 56.5kg シルクレーシング
4 7 ワイプティアーズ ダイワメジャー 牡5 川島信二 社台ファーム
加用正 (栗東) Fusaichi Pegasus 54kg 吉田照哉
4 8 タガノアスワド ネオユニヴァース 牝6 富田暁 新冠タガノファーム
五十嵐忠 (栗東) スピニングワールド 52kg 八木良司
5 9 ヴェロックス  ジャステウェイ 牡4 川田将雅 ノーザンファーム
中内田充 (栗東) Monsun 57kg 金子真人H
5 10 デンコウアンジュ メイショウサムソン  牝7 吉田隼人 磯野牧場
荒川義之(栗東) マリエンバード 56kg 田中康弘
6 11 グロンディオーズ ルーラーシップ 牡5 C.ルメール ノーザンファーム
田村康仁 (美浦) サンデーサイレンス 54kg サンデーレーシング
6 12 バラックパリンカ ノヴェリスト 牡4 斎藤新 社台ファーム
平田修 (栗東) ジャングルポケット 54 社台レースホース
7 13 インビジブルレイズ ハーツクライ 牡6 団野大成 アイオイファーム
吉村圭司 (栗東) サクラバクシンオー 56kg シルクレーシング
7 14 シゲルピンクダイヤ ダイワメジャー 牝4 和田竜二 天羽牧場
渡辺薫彦 (栗東) High Chaparral 54kg 森中蕃
7 15 レッドヴェイロン キングカメハメハ 牡5 西村淳也 ノーザンファーム
石坂正 (栗東) ダンシングブレーヴ 56kg 東京ホースレーシング
8 16 マイネルサーパス アイルハヴアナザー 牡4 丹内祐次 TR・ラフィアン
高木登 (美浦) タマモクロス 56.5kg ビッグレッドファーム
8 17 オウケンムーン オウケンブルースリ 牡5 北村宏司 ノーザンファーム
国枝栄 (美浦) エリシオ 56kg 福井明
8 18 サトノソルタス ディープインパクト  牡5 池添謙一 ノーザンファーム
堀宣行(美浦) Petionville 55kg サトミホースカンパニー

勝ち馬予想に役立つ!中日新聞杯の注目馬分析

ヴェロックス

ジャスタウェイ ハーツクライ サンデーサイレンス
アイリッシュダンス
シビル Wild Again
Wild Again
セルキス Monsun Konigsstuhl
Mosella
chwarzach Grand Lodge
Schwarzmeer

ヴェロックスはこれまで11戦3勝重賞勝ちはありませんが、3歳時に芝2000mのリステッドクラスを2勝3歳牡馬クラッシック路線で皐月賞2着、ダービー3着、菊花賞3着と全て馬券に絡んでいます。

前走重賞初勝利を目指しメンツ2段落ちのハンデキャップ戦小倉大賞典に出走。単勝1.4倍に支持されましたがトップハンデを背負い優勝馬に1.6秒離され9着に敗退。今回は10カ月の長期休養後の復帰戦です。

ヴェロックスの父はジャステウェイ。母セルキスは独国芝2000mG2の勝ち馬。母の父モンズーンは独国中曉距離G1を3勝した馬なのでクラッシックディスタンス向きの配合です。

前走小倉大賞典での大敗は基本的に跳びが大きな馬にもかかわらず、小回りで直線が短い小倉コースは不向き。さらに1800mという距離も血統背景から考えて距離不足。ヴェロックスの父ジャステウェイも本格化は4歳秋からなので見直しが必要です。

有馬記念を含め秋4戦がきついレースばかりなので、3歳で体が完成していないヴェロックスは見えない疲れが溜まっていた可能性もあります。

今回は中京2000mとバックストレッチ、ホームストレッチと共に長くのびのび走れるためヴェロックスには有利。距離も適鞍です。今回休養で馬体が成長しているかがカギ。基本的に能力が高い馬なので、調教で仕上がっているようなトップハンデでも買い。

サトノソルタス

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
アイランドファッション Petionville Seeking the Gold
Vana Turns
Danzigs Fashion A Native Danzig
High View Fashion

サトノソルタスはこれまで9戦2勝重賞勝ちはありませんが、G3共同通信杯とG2金鯱賞で2着の実績あり。昨年も中日新聞杯に出走し54kgを背負い優勝馬に0.4秒差で5着しています。

サトノソルタスの父はディープインパクト母アイランドファッションは短距離~中距離の米国ダートG1・3勝を含む6勝馬という良血。サトノソルタスの半姉にゼンノロブロイ産駒のパシフィックギャルが牝馬G3で2着2回していますが、兄弟で出世した馬はいません。

金鯱賞でサートゥルナーリアに0.3秒差2着していますが、サートゥルナーリアとは2kgのハンデ差があり、サートゥルナーリアは流しての勝利。前走大阪杯で優勝馬に1秒離され10着なので、実際強敵相手だと実力が足りない印象。

今回トップハンデの馬とは2kgの差をもらっていますが、昨年も1kg軽いハンデで0.4秒離されているので成長力を加味してもやはり重賞では一歩足りないか。良血馬でも今回は見送り。

トリコロールブルー

ステイゴールド サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ゴールデンサッシュ ディクタス 
ダイナサッシュ 
ペンカナプリンセス Pivotal Polar Falcon 
Fearless Revival 
Tiriana Common Grounds 
Proudfoot 

トリコロールブルーはこれまで22戦6勝2着4回3着4回重賞勝ちはありませんが、2018年の鳴尾記念で3着、オープン・リステッドクラスはこれまで10戦2勝2着3回3着3回しています。一方重賞では4戦3着1回が最高です。

トリコロールブルーの父はステイゴールド。母ペンカナプリンセスは愛国産駒で芝短距離G3を1勝し、G1愛国1000ギニーで2着の実績。母の父ピヴォタルも短距離馬なので母系は短めのマイラー。父が長距離を走るステイゴールドなので距離が若干持つ感じです。

トリコロールブルーの半兄にディープインパクト産駒のダノンジェラートとワールドインパクトがいますが、共に2000m以上の重賞で3着、2着と重賞勝利に届いていません。

オープン・リステッドクラスでの健闘が多いため、ハンデ56.5kgとやや見込まれた印象。オープン・リステッドクラスでは56kgでも勝ち切れていません。兄弟から考えても重賞勝利には能力的に壁があると考えられます。強敵相手の今回は見送り。

グロンディオーズ

ルーラーシップ キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
エアグルーヴ トニービン
ダイナカール
シェリール サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ジェドゥーザムール Top Ville
Pollenka

グロンディオーズはこれまで8戦4勝重賞勝利はなく重賞経験は菊花賞1回のみで6番人気に押されましたが13着に敗退しています。

グロンディオーズの父はルーラーシップ。母シェリールはサンデーサイレンスの直仔で芝の中距離を4勝の条件馬。グロンディオーズの半兄にマヤノトップガン産駒のムスカテールが目黒記念をはじめ7勝を挙げ、兄弟は全てJRAで勝ち上がっています。

3歳時に夏の新潟で古馬混合の2勝クラスまで4連勝で勝ち上がり、4戦すべてで上がり最速。今年の夏に1年半ぶりに出走、さすがに初戦は15着に敗れましたが、2戦目は0.1秒差2着、前走で3勝クラスを1番人気で上がり最速で勝ち上がっています。

直線の長い東京、新潟で勝ち上がっているようにのびのび走れる中京コースはグロンディオーズに有利。まだ底を見せておらず、半兄ムスカテールをみれば伸びしろも十分あります。オープン実績がないため54kgのハンデは恵まれた印象。ヴぇロックの対抗。

サトノガーネット

ディープインパクト ディープインパクト Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
ビートリックスキッド Victory Note Fairy King
Three Piece
Laquifan Lear Fan
ラキオーラ

サトノガーネットはこれまで25戦5勝2着1回3着1回昨年の中日新聞杯の優勝馬で、当時のハンデは53kgです。

サトノガーネットの父はディープインパクト。母ビートリックスキッドは仏国産の2勝馬。母の父ヴィクトリーノートは仏国2000ギニーの優勝馬なので母系はマイラー配合。

これまで25戦して16戦で上り3番手以内と、走破距離に関係なく父ディープインパクト譲りの末脚を駆使しています。しかし、G1を含め重賞13戦して1勝2着1回、掲示板に載ったのも3回なので馬齢別定戦では届かない印象。勝負が決まってからの末脚なら意味がありません。

今回はハンデ55kgと、牡馬換算ならトップハンデと見込まれすぎ。末脚一辺倒の馬で直線が長い中京コースでハマる可能性が無きにしも非ずですが、良くて3着までが妥当な判断です。

ボッケリーニ

キングカメハメハ Kingmambo Mr.Prospector 
Miesque 
マンファス ラストタイクーン 
Pilot Bird 
ポップコーンジャズ ダンスインザダーク サンデーサイレンス
ダンシングキィ
グレイスルーマー トニービン
ディスクジョッキー

ボッケリーニはこれまで11戦4勝2着3回3着1回で、掲示板を外したのは新馬戦の1回のみ。これまで重賞経験はありませんが、オープン・リステッドクラスで2戦2着2回、着差もそれぞれ0.2秒、0.1秒なので着実に力をつけています。

ボッケリーニの父はキングカメハメハ。母ポップコーンジャズはダンスインザダーク産駒の1勝馬。ボッケリーニの全兄に宝塚記念、天皇賞秋他重賞6勝のラブリーデイがいます。ラブリーデイが古馬になってから活躍したように、兄を考えれば本馬もこれからの馬。

今回2000mは初ですが、母系は長距離血統で固められており、兄を考えれば距離延長はむしろ歓迎の口。オープン実績があるためグロンディオーズより1kg重い55kgはやや見込まれた印象。ただし能力的には遜色ないため、馬券になる確率が非常に高い1頭です。

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