2021年秋華賞の注目馬を分析!
秋華賞の特徴
2021年の秋華賞は第4回阪神開催4日目に3歳限定阪神芝2000mの定量戦で行われます。本来であれば京都競馬場で開催されますが、同競馬場改修工事に伴い阪神競馬場で代替開催されます。負担重量は55kg。
牝馬クラッシック三冠レースの最終レースで、紫苑ステークスおよびローズステークスの3着馬まで、桜花賞とオークスの優勝馬、皐月賞・ダービー・NHKマイルカップの2着までの馬に優先出走権が与えられています。出頭数は最大18頭。
また国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。
2021年秋華賞出走表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | スルーセブンシーズ | ドリームジャーニー | 牝3 | 大野拓弥 | ノーザンファーム |
尾関知人 (美浦) | クロフネ | 55kg | キャロットファーム | |||
1 | 2 | ステラリア | キズナ | 牝3 | 武豊 | 白老ファーム |
相沢郁 (美浦) | Motivator | 55kg | 社台レースホース | |||
2 | 3 | クールキャット | スクリーンヒーロー | 牝3 | 和田竜二 | レイクヴィラファーム |
奥村武 (美浦) | ダンスインザダーク | 55kg | シルクレーシング | |||
2 | 4 | ソダシ | クロフネ | 牝3 | 吉田隼人 | ノーザンファーム |
須貝尚介 (栗東) | キングカメハメハ | 55kg | 金子真人H | |||
3 | 5 | エイシンヒテン | エイシンヒカリ | 牝3 | 松若風馬 | 栄進牧場 |
渡辺薫彦 (栗東) | エイシンワシントン | 55kg | 栄進堂 | |||
3 | 6 | スライリー | オルフェーヴル | 牝3 | 石川裕紀人 | 白井牧場 |
相沢郁 (美浦) | ディープインパクト | 55kg | ヒダカ・ブリーダーズ・U | |||
4 | 7 | サルファーコスモス | キングカメハメハ | 牝3 | 川田将雅 | ノーザンファーム |
中内田充 (栗東) | ネオユニヴァース | 55kg | 吉田勝己 | |||
4 | 8 | エンスージアズム | ディープインパクト | 牝3 | 岩田望来 | 社台ファーム |
安田翔伍 (栗東) | Storm Cat | 55kg | 吉田照哉 | |||
5 | 9 | アンドヴァラナウト | キングカメハメハ | 牝3 | 福永祐一 | ノーザンファーム |
池添学 (栗東) | ディープインパクト | 55kg | サンデーレーシング | |||
5 | 10 | アールドヴィーヴル | キングカメハメハ | 牝3 | 松山弘平 | ノーザンファーム |
今野貞一 (栗東) | ディープインパクト | 55kg | 近藤英子 | |||
6 | 11 | ユーバーレーベン | ゴールドシップ | 牝3 | M.デムーロ | TC・ラフィアン |
手塚貴久 (美浦) | ロージズインメイ | 55kg | ビッグレッドファーム | |||
6 | 12 | アカイトリノムスメ | ディープインパクト | 牝3 | 戸崎圭太 | ノーザンファーム |
国枝栄 (美浦) | キングカメハメハ | 55kg | 金子真人H | |||
7 | 13 | ホウオウイクセル | ルーラーシップ | 牝3 | 丸田恭介 | レイクヴィラファーム |
高柳瑞樹 (美浦) | スペシャルウィーク | 55kg | 小笹芳央 | |||
7 | 14 | ファインルージュ | キズナ | 牝3 | C.ルメール | ノーザンファーム |
木村哲也 (美浦) | ボストンハーバー | 55kg | 六井元一 | |||
8 | 15 | アナザーリリック | リオンディーズ | 牝3 | 津村明秀 | ノーザンファーム |
林徹 (美浦) | サクラバクシンオー | 55kg | シルクレーシング | |||
8 | 16 | ミスフィガロ | ディープインパクト | 牝3 | 藤岡康太 | ノーザンファーム |
友道康夫 (栗東) | キングカメハメハ | 55kg | 金子真人H |
勝ち馬予想に役立つ!秋華賞の注目馬分析
ソダシ
クロフネ | フレンチデピュティ | Deputy Minister |
Mitterand | ||
ブルーアヴェニュー | Classic Go Go | |
Eliza Blue | ||
ブチコ | キングカメハメハ | Kingmanbo |
マンファス | ||
シラユキヒメ | サンデーサイレンス | |
ウェイブウインド |
ソダシは今年の桜花賞馬で、これまで7戦6勝。唯一の敗戦は事前から距離不安が噂されていたオークスだけで、3歳牝馬ながらこれまで重賞5勝を挙げています。前走古馬と初対戦だったG2札幌記念ではG1馬3頭の相手に優勝しています。
ソダシの父はクロフネ。キングカメハメハ産駒の母ブチコはダート中距離の4勝馬。母の半姉でクロフネ産駒のユキチャンがダート2100mの地方G3関東オークスを優勝し、NRA最優秀牝馬に輝いています。
走法からも基本的に父クロフネの影響が強く、前走札幌記念を制覇したことで、1800m以上の重賞で勝利実績のないクロフネ産駒のジンクスを突破。オークスでは2200m辺りから手応えが怪しくなっているので、2000mまでなら能力を発揮できます。
また馬齢による斤量差があったとはいえ、前走で海外G1でも勝ち負けしているラヴズオンリーユーを退けているのは立派の一言。洋芝2000mの勝ち時計で2分を切っているのも優秀です。
今年の秋華賞は阪神コースで、これまで阪神は2戦2勝。阪神2000mは内回りは最後の直線が短いく先行馬のソダシには有利ですが、ゴール前の急坂を2回登るためパワーと共に2000m以上走れるスタミナも必要。パワーはあるもののスタミナ勝負ではやや割引。
前半スローなら勝ち負け。ハイペースではスタミナ切れを起こす可能性もあります。ただし、実績から考えれば勝ち負け。
ユーバーレーベン
ゴールドシップ | ステイゴールド | サンデーサイレンス |
ゴールデンサッシュ | ||
ポイントフラッグ | メジロマックイーン | |
パストラリズム | ||
マイネテレジア | ロージズインメイ | Devil His Due |
Tell a Secret | ||
マイネヌーヴェル | ブライアンズタイム | |
マイネプリテンダー |
ユーバーレーベンは今年のオークス馬。これまで7戦2勝2着1回3着3回で、ソダシとは札幌2歳ステークスでタイム差無しで2着、阪神ジュベナイルフィリーズで0.1秒差着と接戦しています。この世代では能力上位の存在です。
ユーバーレーベンの父はゴールドシップ。ロージズインメイ産駒のマイネテシジアは芝中距離の1勝馬。祖母マイネヌーヴェルはフラワーカップを優勝。ユーバーレーベンの半兄にステイゴールド産駒で今年新潟記念を制したマイネルファロンがいます。
ゴールドシップ産駒らしくスタートは不得手で後ろから競馬する馬。ただしゴールドシップ産駒らしく長くいい脚を使い、7戦全てでメンバー中上り3番手以内。オークスも早めに仕掛け、押し切っています。
オークス後に屈腱周囲炎を発症し、今回の秋華賞はぶっつけ本番。乗り込みは9月中旬からで、十分に乗り込めていません。世代上位の能力と底力があるため善戦の可能性はありますが、やはり割引は否めません。抑えまで。
アンドヴァラナウト
キングカメハメハ | Kingmambo | Mr.Prospector |
Miesque | ||
マンファス | ラストタイクーン | |
Pilot Bird | ||
グルヴェイグ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
エアグルーヴ | トニービン | |
ダイナカール |
アンドヴァラナウトは秋華賞トライアルのローズステークスの優勝馬。これまで6戦3勝2着3回。春はマイル戦で勝ち切れずクラッシック路線に乗れませんでしたが、夏競馬で距離を伸ばした新潟芝2000m1勝クラスを優勝し、前走では4番人気も2着馬に0.2秒差を付け優勝しています。
アンドヴァラナウトの父はキングカメハメハ。母グルヴェイグは5勝馬でマーメイドステークス勝ち。母の半姉にエリザベス女王杯連覇のアドマイヤグルーヴ、半兄にクイーンエリザベスカップ優勝で現種牡馬のルーラーシップがおり、一族に活躍馬が多数います。
父、母の父、祖母ともクラシック馬で秋華賞の2000mは適鞍。また全戦で上りメンバー中3番手以内、前走も上り最速と末脚は堅実。また秋華賞におけるローズステークス組の連対率は5割なので本馬も期待が持てます。馬券内。
アカイトリノムスメ
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
ウインドインハーヘア | Alzao | |
Burghclere | ||
アパパネ | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
ソルティビッド | Salt Lake | |
Piper Piper |
アカイトリノムスメはオークス2着馬。これまで6戦3勝2着1回で、2歳時にクイーンカップを制し、桜花賞でも4着しています。
アカイトリノムスメの父はディープインパクト。キングカメハメハ産駒のアパパネは牝馬3冠に輝き、JRA賞を2度受賞した名牝です。アカイトリノムスメの全兄に新潟記念2着2回のジナンボー、東京スポーツ杯2歳ステークス3着のラインベックがいます。
秋華賞トライアルを使わずオークスから直行は、本賞金が秋華賞出走条件を満たし本番まで余力を残しておきたい能力上位馬が近年取るパターン。外厩制度で順調に乗り込まれています。
兄と同様に長い直線で持ち味が生きるタイプで、東京では4戦3勝2着1回も、G1とは言え急坂のある阪神で行われた桜花賞では馬券に絡めませんでした。今年の秋華賞は最後の直線が短い阪神内回りで行われるため届かない可能性が。連下まで。
ファインルージュ
キズナ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
キャットクイル | Storm Cat | |
Pacific Princess | ||
パシオンルージュ | ボストンハーバー | Capote |
Harbor Springs | ||
セクシーココナッツ | ダンスインザダーク | |
ココパシオン |
ファインルージュは前走の秋華賞トライアル紫苑ステークスで重賞2勝目。これまで6戦3勝2着2回3着1回。重賞は他にフェアリーステークスを優勝し、桜花賞で3着。オークスでは4番人気に推されましたが11着に敗退しています。
ファインルージュの父はキズナ。母パシオンルージュは短距離の3勝馬。母の半弟にホワイトマズル産駒で新潟2歳ステークス勝ちのザラストロがいます。血統内にサンデーサイレンス3×4の濃いクロスとノーザンダンサーの5×5のクロスを持ちます。
母の父が短距離馬のボストンハーバーで、キズナも短距離向きのストームキャットの血を持ち、桜花賞の早い時計にも対応したように基本にマイラー。ただし、前走の紫苑ステークスで2000mを克服できたのは収穫で、父の影響が強いと考えられます。
また紫苑ステークスの勝ち時計1分58秒2は過去10年で2番目タイと優秀。かつてはローズステークス組が優勢でしたが、ここ5年中4回は紫苑ステークス組が馬券に絡んでおり、2017年には同レースを制したディアドラが秋華賞を制しています。
また父キズナ、母の父ボストンハーバーはパワーがあるので、阪神のゴール前の急坂は問題ありません。血統的に毛嫌いされているなら狙い目。連下で。
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