2024年ヴィクトリアマイルの注目馬を分析!
ヴィクトリアマイルの特徴
GⅠヴィクトリアマイルは第2回東京開催最終日に行われる4歳以上牝馬限定芝1600mの馬齢定量戦です。負担重量は56kg。国際競走に指定され、外国馬の出走馬は9頭まで優先出走権が与えられます。
JRA所属馬はレーティング上位5位以内、及び阪神牝馬S及び福島牝馬S1着の馬に優先出走権が与えられます。それ以外の馬は獲得本賞金+1年間の収得賞金+過去2年内のGⅠ及びJpnⅠの収得賞金の合計で高い順に出走可能です。
地方所属馬は阪神牝馬S、福島牝馬S、高松宮記念、大阪杯のいずれかのレースで2着以内に入った馬に優先出走権が与えられます。
なおヴィクトリアマイルで1~3着に入った馬にフランスのマイルG1ジャックルマロワ賞の優先出走権が与えられます。
↓過去10年のヴィクトリアマイル入賞馬のデータを見たい方はこちら↓
2024年ヴィクトリアマイル出走表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | ライラック | オルフェーヴル | 牝5 | 戸崎圭太 | 杵臼牧場 |
相沢郁 (美浦) | キングカメハメハ | 56kg | 芹澤精一 | |||
2 | 2 | フィアスプライド | ディープインパクト | 牝6 | C.ルメール | ダーレー・ジャパン・F |
国枝栄 (美浦) | Kingmambo | 56kg | ゴドルフィン | |||
2 | 3 | スタニングローズ | キングカメハメハ | 牝5 | 西村淳也 | ノーザンファーム |
高野友和 (栗東) | クロフネ | 56kg | サンデーレーシング | |||
3 | 4 | コンクシェル | キズナ | 牝4 | 岩田望来 | ノースヒルズ |
清水久詞 (栗東) | Galileo | 56kg | 前田晋二 | |||
3 | 5 | コンクシェル | キズナ | 牝4 | 川田将雅 | ノースヒルズ |
清水久詞 (栗東) | Galileo | 56kg | 前田晋二 | |||
4 | 6 | マスクトディーヴァ | ルーラーシップ | 牝4 | J.モレイラ | 社台ファーム |
辻野泰之(栗東) | ディープインパクト | 56kg | 社台レースホース | |||
4 | 7 | ハーパー | ハーツクライ | 牝4 | 池添謙一 | ノーザンファーム |
友道康夫 (栗東) | Jump Start | 56kg | エムズレーシング | |||
5 | 8 | サウンドビバーチェ | ドゥラメンテ | 牝5 | 松山弘平 | 三嶋牧場 |
高柳大輔 (栗東) | Johan Cruyff | 56kg | 増田雄一 | |||
5 | 9 | テンハッピーローズ | エピファネイア | 牝6 | 津村明秀 | 社台ファーム |
高柳大輔 (栗東) | タニノギムレット | 56kg | 天白泰司 | |||
6 | 10 | ナミュール | ハービンジャー | 牝5 | 武豊 | ノーザンファーム |
高野友和 (栗東) | ダイワメジャー | 56kg | キャロットファーム | |||
6 | 11 | ルージュリナージュ | スピルバーグ | 牝5 | 横山和生 | 信岡牧場 |
宗像義忠 (美浦) | ルーラーシップ | 56kg | 東京ホースレーシング | |||
7 | 12 | キタウイング | ダノンバラード | 牝4 | 杉原誠人 | ミルファーム |
小島茂之 (美浦) | アイルハヴアナザー | 56kg | ミルファーム | |||
7 | 13 | モリアーナ | エピファネイア | 牝4 | 横山典弘 | ノーザンファーム |
武藤善則 (美浦) | ダイワメジャー | 56kg | 高橋文男 | |||
8 | 14 | フィールシンパシー | ベーカバド | 牝5 | 横山琉人 | 岡田スタッド |
小島茂之 (美浦) | ダンスインザダーク | 56kg | 岡田牧雄 | |||
8 | 15 | ドゥアイズ | ルーラーシップ | 牝4 | 鮫島克駿 | ノーザンファーム |
庄野靖志 (栗東) | ディープインパクト | 56kg | G1レーシング |
勝ち馬予想に役立つ!ヴィクトリアマイルの注目馬分析
ナミュール
ハービンジャー | Dansili | デインヒル |
Hasili | ||
Penang Pearl | Bering | |
Guapa | ||
サンブルエミューズ | ダイワメジャー | サンデーサイレンス |
スカーレットブーケ | ||
ヴィートマルシェ | フレンチデピュティ | |
キョウエイマーチ |
ナミュールは昨年のマイルチャンピオンシップ優勝で念願のGⅠ初制覇。これまで15戦5勝2着3回3着2回。重賞は他にチューリップ賞、昨年の富士S勝ちがあり、秋華賞と昨年の東京新聞杯でも2着。今年は海外GⅠにチャレンジし、香港マイル3着、ドバイターフ2着と世界の競合相手に好走。
ナミュールの父はハービンジャー。ダイワメジャー産駒のサンブルエミューズは短距離の3勝馬。祖母は桜花賞馬のキョウエイマーチで、母の半妹でオルフェーヴル産駒のマルシュロレーヌが米国ブリダーズカップディクタス他地方重賞を4勝。
昨年のヴィクトリアマイルでは2番人気に推されるものの、優勝馬ソングラインから0.6秒差7着敗退。父が晩成型のハービンジャーなので3歳時から馬体は増えているもの、まだ身が入っていなかった印象。昨年夏を越してから馬体に身が入り、一段と安定感が増しています。
今年はソングライン、ソダシは引退。GⅠ馬も同世代の秋華賞馬スタニングローズだけ。スタニングローズは中距離が主戦場なので、マイル戦ならナミュールの方が上手。また牡馬混合GⅠで勝ち負けしていることも、このメンバーなら頭1つ抜けています。
さらにマイルで1分31秒4の持ち時計があり、上りも常に33秒台。時計と切れ味勝負になるヴィクトリアマイルは絶好の舞台。順調なら勝ち負け。
マスクトディーヴァ
ルーラーシップ | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
エアグルーヴ | トニービン | |
ダイナカール | ||
マスクオフ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
ビハインドザマスク | ホワイトマズル | |
ヴアインゴールド |
マスクトディーヴァは昨年のローズS、前走阪神牝馬Sの重賞2勝馬。これまで7戦4勝2着1回。秋華賞ではメンバー中上がり最速の脚を繰り出し、下馬評で三冠が絶対視されていたリバティアイランドに0.1秒差まで詰め寄っています。
マスクトディーヴァの父はルーラーシップ。ディープインパクト産駒のマスクオフは芝マイルの1勝馬。祖母ビハインドザマスクは短距離重賞3勝を含む10勝馬。近親にダート重賞2勝のサンライズソニア。マスクトディーヴァは血統卯内にミスタープロスペクターの4×4の濃いクロスを持ちます。
祖母と同じ末脚勝負の馬。重賞4戦ではいずれも33秒台のあがりを繰り出しています。2走前の東京新聞杯で1番人気に推されるものの0.4秒差6着に敗れたのは、4歳春の牝馬ながら56kgを背負ったから。馬齢定量なら優勝馬に肉薄しています。
ヴィクトリアマイルと関連の深い前走阪神牝馬Sでは4番手で先行し、逃げ先行馬が軒並み沈む中、後続馬を完封。2着馬とは着差はわずかも、強さが目立つ内容です。東京新聞杯で1分32秒5の持ち時計があり、成長度を加味すればヴィクトリアマイルの早い時計にも対応可能。連下で。
ウンブライル
ロードカナロア | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
レディブラッサム | Storm Cat | |
サラトガデュー | ||
ラルケット | ファルブラヴ | Fairy King |
Gift of the Night | ||
アズサユミ | サンデーサイレンス | |
ファーストクラス |
ウンブライルはこれまで8戦2勝2着3回。重賞勝ちはありませんが、昨年のニュージーランドトロフィー、NHKマイルカップ、前走阪神牝馬Sで2着しています。
ウンブライルの父はロードカナロア。ファルブラヴ産駒の母ラルケットは芝マイルの4勝馬。ウインブライルの全兄はマイルチャンピオンシップ勝ち、朝日杯FS2着のステルヴィオ、一つ上の全姉ステルナティーアもサウジアラビアロイヤルカップ3着と、基本的にこの血統は早熟傾向。
兄テルヴィオは古馬になって以降主戦場を1400~1600mに絞っており、馬券になったのは1400m戦で2回なので、血統的には短めのマイラー。2歳戦では1400m戦で2勝も、マイル戦6戦して2着3回と勝ち切れず。
またマイル戦馬で馬券になっているのも後方一気が決まった時。いずれも上り最速をマークも、前残りの展開になった時は取りこぼしています。
さらに東京新聞杯、阪神牝馬Sでマスクトディーヴァと対戦していますが、相手の斤量が1kg重いにも関わらず後塵を拝しています。今回は同斤量なのでその差を縮めるのは困難。能力は高いものの、上位陣に比べマイナス要素も多く抑えまで。
モリアーナ
エピファネイア | シンボリクリスエス | Kris S. |
Tee Kay | ||
シーザリオ | スペシャルウィーク | |
キロフプリミエール | ||
ガルデルスリール | ダイワメジャー | サンデーサイレンス |
スカーレットブーケ | ||
バシマー | Grand Lodge | |
Bella Vitessa |
モリアーナは昨年の紫苑Sの優勝馬。これまで10戦3勝3着2回。2歳時に札幌芝1800mOP勝ちがあり、秋華賞では5着。重賞は他にクイーンCと前走阪神牝馬Sで3着の実績。
モリアーナの父はエピファネイア。ダイワメジャー産駒の母ガルデルスリールは芝マイルの2勝馬。近親にこれといった活躍馬はいません。
2歳時に洋芝の札幌1800mを優勝、2走前に不良馬場のAJCCで4着と時計が掛かる馬場が得意。またエンジンの掛かりが遅く、中距離戦で好成績ですが、マイル戦では勝ち切れません。
さらにマイル戦の持ち時計は1分33秒台。早い時計決着になるヴィクトリアマイルに対応できるかは疑問。NHKマイルカップ、ニュージーランドトロフィー、阪神牝馬Sのいずれでもウンブライルの後塵を拝していいます。同馬との逆転は難しく、今回は見送り。
スタニングローズ
キングカメハメハ | Kingmambo | Mr. Prospector |
Miesque | ||
マンファス | ラストタイクーン | |
Pilot Bird | ||
ローザブランカ | クロフネ | フレンチデピュティ |
ブルーアヴェニュー | ||
ローズバド | サンデーサイレンス | |
ロゼカラー |
スタニングローズは2022年の秋華賞。これまで14戦5勝2着2回3着1回。重賞は他にフラワーCと紫苑S勝ちがあります。前走約1年ぶりの出走だった大阪杯では6番人気の8着。逃げて優勝馬とは0.5秒差なので、牡馬相手にぶっつけ本番だったことを考慮すればまずまずの成績。
スタニングローズの父はキングカメハメハ。クロフネ産駒の母ローズカサブランカは3勝馬。母の半弟に朝日杯フューチュリティS馬のローズキングダム、祖母ローズバドは重賞2勝と活力ある母系。
マイル戦は5戦2勝3着1回も走破距離が確定していない3歳春までのもの。秋は距離を伸ばし芝2000mの紫苑S、秋華賞を連勝。一方で、昨年のヴィクトリアマイルはペースに付いて来られず後方待機のまま12着惨敗。復帰初戦で大阪杯を選んでいることからも、現状マイル戦は忙しい印象。見送り。
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