2025年皐月賞の注目馬を分析!
皐月賞の特徴
GⅠ皐月賞は第3回中山開催8日目に行われる3歳限定芝2000mの定量戦です。負担重量は牡馬57kg、牝馬55kg。優秀な繁殖馬の選定が目的のため、生殖能力のない騙馬は出走不可。
国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。また弥生賞3着以内、スプリングS3着以内、若葉S2着以内の馬に皐月賞の優先出走権が与えられています。
地方所属馬は皐月賞トライアルで優先出走権を得た馬、及びJRA2歳GⅠ、同3歳重賞修勝馬は出走登録が可能です。
3歳牡馬三冠レースの第一冠目で、古くから「最も速い馬が勝つ」と言われている格式高いレースです。なお皐月賞で5着以内に入った馬に、ダービーへの優先出走権が与えられます。
2025年皐月賞出走表
| 枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
| 所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
| 1 | 1 | ニシノエージェント | イスラボニータ | 牡3 | 津村明秀 | カミイスタット |
| 千葉直人(美浦) | ノヴェリスト | 57kg | 西山茂行 | |||
| 1 | 2 | エリキング | キズナ | 牡3 | 川田将雅 | ノーザンファーム |
| 中内田充正(栗東) | High Chaparral | 57kg | 藤田晋 | |||
| 2 | 3 | キングスコール | ドゥラメンテ | 牡3 | 藤岡佑介 | 飛野牧場 |
| 矢作芳人(栗東) | Frankel | 57kg | DMMドリームC | |||
| 2 | 4 | ジュタ | ドゥラメンテ | 牡3 | 坂井瑠星 | ノーザンファーム |
| 矢作芳人(栗東) | ストリートセンス | 57kg | ラ・メール | |||
| 3 | 5 | ジョバンニ | エピファネイア | 牡3 | 松山弘平 | タイヘイ牧場 |
| 杉山晴紀(栗東) | Footstepsinthesand | 57kg | KRジャパン | |||
| 3 | 6 | マスカレードボール | ドゥラメンテ | 牡3 | 横山武史 | 社台ファーム |
| 手塚貴久(美浦) | ディープインパクト | 57kg | 社台レースホース | |||
| 4 | 7 | フクノブルーレイク | ウインブライト | 牡3 | 松岡正海 | ケイズ |
| 竹内正洋(美浦) | ロードカナロア | 57kg | 福島祐子 | |||
| 4 | 8 | ジーティーアダマン | ルーラーシップ | 牡3 | 岩田望来 | オリオンファーム |
| 上村洋行(栗東) | マンハッタンカフェ | 57kg | 田畑利彦 | |||
| 5 | 9 | ピコチャンブラック | キタサンブラック | 牡3 | 石橋脩 | チャンピオンズファーム |
| 上原佑紀(美浦) | ネオユニヴァース | 57kg | 石部美恵子 | |||
| 5 | 10 | クロワデュノール | キタサンブラック | 牡3 | 北村友一 | ノーザンファーム |
| 斉藤崇史(栗東) | Cape Cross | 57kg | サンデーレーシング | |||
| 6 | 11 | ミュージアムマイル | リオンディーズ | 牡3 | J.モレイラ | ノーザンファーム |
| 高柳大輔(栗東) | ハーツクライ | 57kg | サンデーレーシング | |||
| 6 | 12 | ドラゴンブースト | スクリーンヒーロー | 牡3 | 丹内祐次 | ゼットステーブル |
| 藤野健太(栗東) | エンパイアメーカー | 57kg | 水谷美穂 | |||
| 7 | 13 | アロヒアリイ | ドゥラメンテ | 牡3 | 横山和生 | ノーザンファーム |
| 田中博康(美浦) | オルフェーヴル | 57kg | 鈴木剛史 | |||
| 7 | 14 | カラマティアノス | レイデオロ | 牡3 | 戸崎圭太 | ノーザンファーム |
| 奥村武(美浦) | ハーツクライ | 57kg | サンデーレーシング | |||
| 7 | 15 | ヴィンセンシオ | リアルスティール | 牡3 | C.ルメール | ノーザンファーム |
| 森一誠(美浦) | キングカメハメハ | 57kg | キャロットファーム | |||
| 8 | 16 | サトノシャイニング | キズナ | 牡3 | 西村淳也 | 下川辺牧場 |
| 杉山晴紀(栗東) | Star Dabbler | 57kg | 里見治 | |||
| 8 | 17 | ファウストラーゼン | モズアスコット | 牡3 | 杉原誠人 | 友田牧場 |
| 西村真幸(栗東) | スペシャルウイーク | 57kg | 宮崎俊也 | |||
| 8 | 18 | マジックサンズ | キズナ | 牡3 | 佐々木大輔 | ノーザンファーム |
| 須貝尚介(栗東) | キングカメハメハ | 57kg | サンデーレーシング |
勝ち馬予想に役立つ!皐月賞の注目馬分析
クロワデュノール
| キタサンブラック | ブラックタイド | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| シュガーハート | サクラバクシンオー | |
| オトメゴコロ | ||
| ライジングクロス | Cape Cross | Green Desert |
| Park Appeal | ||
| Woodrising | Nomination | |
| Bodham |
クロワデュノールはホープフルSの優勝馬で、東京スポーツ杯2歳Sを含み無傷の3連勝。JRA賞最優秀2歳牡馬に選出されています。
クロワデュノールの父は中長距離GⅠ7勝のキタサンブラック。英国産の母ライジングクロスは英芝長距離GⅡ勝ちがあり、英・愛オークス2着の実績のある5勝馬。クロワデュノールの半姉のアースライズがフラワーC2着、愛知杯・マーメーイドS3着の3勝馬。
新馬戦は6月東京芝1800mのコースレコード。キタサンブラック産駒で東京スポーツ杯勝ちはイクノイックスと重なり、あがりはメンバー中最速の33秒3。前走ホープフルSでは単勝1.8倍の人気に応えて、2着に0.3秒差を付け圧勝。
ちなみに同レース2着のジョバンニは次走で皐月賞トライアルの若葉賞勝ち、3着のファウストラーゼンは弥生賞勝ち、11着のマスカレードボールは共同通信杯勝ち、13着のピコチャンブラックがスプリングS勝ち、16着で2番人気だったマジックサンズは札幌2歳Sの優勝馬と強力メンバー相手。
上記の馬とは既に格付けが終了。また近年は2歳GⅠから直接クラシック出走が定番化し、好成績を収め、ホープフルSからは過去にサートゥルナーリア、コントレイルが皐月賞を制覇。4ヵ月の休養明けの東京スポーツ杯2歳Sでもレベルの高いレースをしたように、ポン駆けも利くタイプ。
中山向きの先行馬で、前が壁になるリスクも少なめ。当日順調で出遅れ等の事故が無ければ勝ち負け。
エリキング
| キズナ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| キャットクイル | Storm Cat | |
| Pacific Princess | ||
| ヤングスター | High Chaparral | Sadler’s Wells |
| Kasora | ||
| Starspangled | デインヒル | |
| ユーザーフレンドリー |
エリキングはラジオNIKKEI杯2歳S優勝まで無傷の3連勝。全て1番人気で、前走もメンバー中上り最速で、2着ジョバンニに0.2秒差を付けています。
エリキングの父はキズナ。豪州産の母ヤングスターは同国中距離GⅠ勝ちを含む4勝。母の半妹や従兄妹も豪州GⅠ勝ちを収めている良血。エリキングはノーザンダンサーの5×4×5の濃いクロスを持ちます。
ラジオNIKKEI杯2歳Sで2着だったジョバンニは、クロワデュノールが優勝したホープフルSでも2着し0.3秒差。ジョバンニは皐月賞トライアルの若葉賞を勝つ実力馬。ジョバンニを物差しにすればクロワデュノールとの実力差は2歳時では僅差。
中山、輸送共に初。父がパワーのあるキズナなので中山の急坂はこなせます。ただし、過去10年でラジオNIKKEI杯京都2歳Sから直行で皐月賞で馬券に絡んだ馬はおらず、また11月の2歳重賞から皐月賞直行で勝ち負けしたのはイクノイックスのみ。
データ的にはクロワデュノールの方が上。抑えまで。
マスカレードボール
| ドゥラメンテ | キングカメハメハ | Kingmambo |
| マンファス | ||
| アドマイヤグルーヴ | サンデーサイレンス | |
| エアグルーヴ | ||
| マスクオフ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| ビハインドザマスク | ホワイトマズル | |
| ヴアインゴールド |
マスカレードボールは共同通信杯の優勝馬。これまで4戦3勝。8月新潟芝1600m新馬戦、10月東京芝1800mLlクラスを連勝後に臨んだホープフルSでは4番人気も、優勝馬クロワデュノールから1.2秒差11着惨敗。前走共同通信杯では1番人気で2着とは0.1秒差で快勝。
マスカレードボールの父は牡馬春クラシック2冠のドゥラメンテ。ディープインパクト産駒の母マスクオフは芝短距離の1勝馬。マスカレードボールの1上の半姉でルーラーシップ産駒のマスクトディーヴァはローズS、阪神牝馬S勝ちで秋華賞2着、ヴィクトリアマイル3着。
また祖母ビハインドザマスクは短距離重量3勝を含む10勝馬。一族にダートGⅢ2勝のサンライズソニアがいます。マスカレードボールは血統内にサンデーサイレンスの3×3、ミスタープロスペクターの4×4の濃いクロスを持ちます。
母系は短めのマイラーですが、父ドゥラメンテはマイル~中長距離馬まで出しており、前走の勝かからも父の影響が強いか。
ホープフルSでは不利な大外の18枠で前には行けず後方から。馬場発表は良馬場も、第4コーナーの芝は掘れるくらい芝は荒れており、脚を取られて伸びず。
前走共同通信杯は少頭数で内枠2番。最初の1ハロンは13秒台も、それ以外は11秒台のラップが続き逃げ馬が潰れる厳しい流れを、3番手で追走し、最後はメンバー中2番目、33秒7の脚で後続を完封。2着には1馬身、3着馬はさらに2馬身差付けています。
皐月賞では共同通信杯組が過去10年で5勝、3着3回と好相性。ただし、2走前にクロワデュノールに完敗。皐月賞当日は馬場も荒れています。3着まで。
ファウストラーゼン
| モズアスコット | Frankel | Galileo |
| ランニングヒロイン | ||
| India | ヘネシー | |
| Misty Hour | ||
| ペイシャフェリス | スペシャルウイーク | サンデーサイレンス |
| キャンペンガール | ||
| プレザノケイプ | Cape Cross | |
| Felicity |
ファウストラーゼンは弥生賞の優勝馬。これまで4戦2勝3着1回。2走前のホープフルSでは最後方からまくって3コーナーでは先頭、そのまま粘ってクロワデュノールから0.5秒差3着。弥生賞でも同じレースで、優勝馬とは首差で叩き合いを制しています。
ファウストラーゼンの父は芝・ダートマイルGⅠ2勝のモズアスコット。スペシャルウイーク産駒の母ペイシャフェリスは芝マイルの3勝馬。母の半妹でハーツクライ産駒のペイシャフェリタがキーランドC3着で全6勝を挙げている者の、一族に目立った活躍馬は無し。
父はマイラー、母系は短めのマイラーにも関わらず、芝2000mで好成績は父系にあるフランケルと母の父のスペシャルウイークの影響か。ただし、3戦共走破時計は2分1秒台。近年は2分を切るケースが少なくない皐月賞では時計が足りない印象。見送り。
ピコチャンブラック
| キタサンブラック | ブラックタイド | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| シュガーハート | サクラバクシンオー | |
| オトメゴコロ | ||
| トランプクイーン | ネオユニヴァース | サンデーサイレンス |
| ポインテッドパス | ||
| バレークイーン | Sadler’s Wells | |
| Sun Princess |
ピコチャンブラックはスプリングSの優勝馬。これまで4戦2勝2着1回。7月福島芝2000mを1番人気で圧勝し、続く10月東京芝1800mLクラスでは1番人気も、後に共同通信杯勝つマスカレードボールに負け0.2秒差2着。続くホープフルSでは3番人気も13着と惨敗しています。
ピコチャンブラックの父は中長距離GⅠ7勝のキタサンブラック。ネオユニヴァース産駒の母トランプクイーンは未勝利馬。ピコチャンブラックの近親にダービー馬のフサイチコンコルド、皐月賞馬のヴィクトリー、アンライバルド、GⅡ3勝のリンカーンなど活躍馬多数。
ピコチャンブラックは血統にサンデーサイレンスの3×3の濃いクロスを持ちます。
レースに集中できなかったホープフルSと違い、重馬場だった前走スプリグSでは道中3番手。第3コーナーでは早くも先頭に立ち、そのまま押し切っています。気性面に問題があるため、自分のレースが出来れば勝負強いものの、今回はマークもきつくなります。
また決め手に欠くため、切れ味のある馬に交わされる可能性が大。抑えまで。
ジョバンニ
| エピファネイア | シンボリクリスエス | Kris S. |
| Tee Kay | ||
| シーザリオ | スペシャルウィーク | |
| キロフプリミエール | ||
| ベアフットレディ | Footstepsinthesand | Giant’s Causeway |
| Glatisant | ||
| Lady Angharad | テンビー | |
| Lavezzola |
ジョバンニは皐月賞トライアルの若葉賞の優勝馬。これまで5戦2勝2着3回。新馬戦を勝ち上がり続くOP、ラジオNIKKEI杯京都2歳Sでエリキングの2着。ホープフルSではクロワデュノールの2着と惜敗続き。前走若葉賞では積極的な競馬で2勝目を挙げています。
ジョバンニの父はエピファネイア。愛国産の母ベアレットレディは芝2000mGⅡ勝ち他重賞2勝を含む5勝馬。ジョバンニの一つ上の半姉のセキトバイーストがチューリップ賞2着、ローズSで3着しています。
5戦共上りはメンバー中2番目以内をキープし、ホープフルSでは最速。4戦連続で2000mを使い、前走青葉賞の勝ち時計は1分59秒と時計勝負も対応。ただし過去10年で若葉賞組は2着1回3着1回でいずれも2着馬でサンデーサイレンス系。データ的にやや不利。抑えまで。
ヴィンセンシオ
| リアルスティール | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| ラヴィズオンリーミー | Storm Cat | |
| Monevassia | ||
| シーリア | キングカメハメハ | Kingmambo |
| マンファス | ||
| シーザリオ | カーネギー | |
| メジロモントレー |
ヴィンセンシオはこれまで3戦2勝。いずれも芝2000m戦で、8月新潟新馬戦を1番人気、続く11月中山1勝クラスを連勝。4ヵ月の休み明けだった前走弥生賞では2番人気で2着。優勝馬ファウストラーゼンとは首差の惜敗。
ヴィンセンシオの父はディープインパクト産駒でドバイターフ勝ちのリアルスティール。キングカメハメハ産駒の母シーリア芝中距離の2勝馬。祖母は日米オークスを制したシーザリオ。母の半兄に現種牡馬のエピファネイア、全兄にリオンディーズ、半弟にサートゥルナーリアがいる良血。
ウィンセシオは血統内にキングマンボの3×3、サンデーサイレンスの3×4の濃いクロスを持ちます。
前走は馬体重10kg増の余裕残し。前半逃げてスローペースに落とし、第3コーナーでファウストラーゼンに交わされるも嫌気を出さずに追走。最後は追い比べも、馬場を考慮し無理に追った様子は無く、レース後のコメントも「いいステップレースだった」とあくまで余裕残しの前哨戦。
今回は叩き2戦目で前進が見込めます。また中山2000mは1分58秒8の持ち時計があり、ホープフルSの勝ち時計より2秒2も早い時計。500kgを超える大型馬で、きっちり仕上げて時計通りに走れば、血統的にもクロワデュノールといい勝負。連下で。





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