2020年第63回G2阪神牝馬ステークス予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

2020年阪神牝馬ステークスの注目馬を分析!

ジュベナイルフィリーズの優勝馬ダノンファンタジーが出走予定の2020年阪神牝馬特別ステークス。他にも重量連勝中のサウンドキアラや、2歳時にダノンファンタジーと覇を競ったビーチサンバなどそうそうたる顔ぶれ。

阪神牝馬特別ステークスの登録馬の中から注目馬をピックアップし、その実力を分析します。

阪神牝馬ステークスの特徴

G2阪神牝馬ステークスは阪神第2回開催5日目に行われる芝1600m牝馬限定で行われ、過去のG1及びG2勝利実績で負担重量が決まる別定戦です。ヴィクトリアマイルのトライアルレースで、上位3着までに同レースの優先出走権が付与されます。

以前は1400mのレースでしたが、2016年に現在の1600mに変更され、よりヴィクトリアマイルに向けての前哨戦の色彩が濃くなります。実際に過去10年で、ヴィクトリアマイルで馬券に絡んだ馬の1/3は阪神牝馬ステークスをステップにしています。

ただし阪神牝馬ステークスを優勝馬がその年のヴィクトリアマイルを勝利したことは、この10年でありません。たたき台としている馬と、ここを勝ちに来た馬を見極める必要があります。

また翌日同じ舞台で桜花賞が行われるため、勝馬が通ったコースで桜花賞に適した脚質が測れるため注目のレースです。

レース及びコースの攻略法

阪神外回り芝1600mを使用。コーナーはゆったりして3コーナーから4コーナーに掛けてスピードに乗りやすく、直線も474mと長いため先行馬、後続馬共に有利、不利が無いコースです。またゴール前に急坂があるのでスピード以外にパワーも必要です。

この時期になると内ラチが荒れているため、スタート時は時計が掛かる内側を通らなければならない内枠は不利また牝馬同士の戦いでは瞬発力を武器にする馬が多く、4コーナーを回った時に6番手以内にいないと先行馬でも切れる脚を使うので勝ちきれません。

勝ち馬予想に役立つ!阪神牝馬ステークスの注目馬分析

2020年阪神牝馬ステークス出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 テーオービクトリー ブラックタイド 牝6 太宰啓介 ヤナガワ牧場
岡田稲男 (栗東) デヒア 54kg 小笹公也
1 2 サウンドキアラ ディープインパクト 牝5 松山弘平 社台ファーム
安達昭夫 (栗東) アグネスデジタル 54kg 増田雄一
2 3 メジェールスー ロードカナロア 牝5 岩田望来 藤原牧場
藤原英昭 (栗東) フジキセキ 54kg 太田珠々子
2 4 ビーチサンバ クロフネ 牝4 福永祐一 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) サンデーサイレンス 54kg 金子真人H
3 5 リバティハイツ キングカメハメハ 牝5 藤岡佑介 社台ファーム
高野友和 (栗東) Dubawi 54kg 社台レースホース
3 6 ノーワン ハーツクライ 牝4 坂井瑠星 飛野牧場
笹田和秀 (栗東) Caerleon 54kg 藤田好紀
4 7 プールヴィル Le Havre 牝4 浜中俊 社台ファーム
庄野靖志 (栗東) Kendargent 54kg 吉田照哉
4 8 ブランノワール ロードカナロア 牝4 武豊 ノーザンファーム
須貝尚介 (栗東) シングスピール 54kg シルクレーシング
5 9 シャドウディーヴァ ハーツクライ 牝4 池添謙一 ノーザンファーム
斎藤誠 (美浦) Dansili 54kg スリーエイチレーシング
5 10 ディメンシオン ディープインパクト 牝6 松田大作 広尾レース
藤原英昭 (栗東) モンジュー 54kg 木村秀則
6 11 シゲルピンクダイヤ ダイワメジャー 牝4 M.デムーロ 天羽牧場
渡辺薫彦 (栗東) High Chaparral 54kg 森中蕃
6 12 トロワゼトワル ロードカナロア 牝5 藤岡康太 社台ファーム
ヤナガワ牧場 ハーツクライ 54kg 社台レースホース
7 13 ダノンファンタジー ディープインパクト 牝4 川田将雅 ノーザンファーム
中内田充 (栗東) Not For Sale 55kg ダノックス
7 14 アマルフィコースト ダイワメジャー 牝5 幸英明 社台ファーム
牧田和弥 (栗東) High Chaparral 54kg 社台レースホース
8 15 スカーレットカラー ヴィクトワールピサ 牝5 岩田康誠 ノースヒルズ
高橋亮 (栗東) ウォーエンブレム 55kg 前田幸治
8 16 サトノガーネット ディープインパクト 牝5 川島信二 白老ファーム
矢作芳人 (栗東) Victory Note 54kg サトミホースカンパニー

ダノンファンタジー

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ウインドインハーヘア Alzao
Burghclere 
ライフフォーセール Not For Sale  Parade Marshal 
Love for Sale 
Doubt Fire  Ski Champ 
My Little Life 

ダノンファンタジーは2歳G1阪神ジュベナイルフィリーズの優勝馬。同じ舞台のチューリップ賞を勝ち、桜花賞では0.4秒差4着、オークスでも0.5秒差5着。阪神芝1800mのG2ローズステークスは優勝しているように、基本阪神コースは得意です。

今回は前走1番人気も1秒以上離されて惨敗した秋華賞以来の参戦。ダノンファンタジーの父ディープインパクトは阪神マイルが得意な種牡馬。ディープインパクト産の牝馬は切れる脚を持つタイプが多く、同馬もコンスタントに33~34秒台の末脚を使います。

ダノンファンタジーの母ライフフォーセールはアルゼンチンのラプタラオーやブエノスアイレス大賞を勝ったG1馬。その父のナットフォーセルもブエノスアイレス大賞優勝のG1馬で、主に短距離からマイルが主戦場。母系を見る限り中距離よりマイルが良いタイプ。

ダノンファンタジーの目標は当然ヴィクトリアマイルで、賞金は十分なので余裕残しの仕上げか。また負担重量が他馬より2kg重く、馬格がある方でもないので無理なレースはしないと判断。馬券には絡むでしょうが、勝ち切るかは当日の気配次第です。

サウンドキアラ

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
サウンドバリアー アグネスデジタル  Crafty Prospector 
Chancey Squaw 
スリーピングインシアトル  Seattle Slew 
Lady’s Secret 

サウンドキアラは芝マイルG3の京都金杯と芝1400mの京都牝馬ステークスを連勝し本格化。2~4歳時は勝ちきれないレースが続きましたが、大半のレースでメンバー中3位以内で末脚で上がっており安定しています。また勝鞍は全て京都という京都巧者です。

サウンドキアラの父は芝のマイル戦に強いディープインパクト。母の父のアグネスデジタルは天皇賞秋、安田記念、マイルチャンピオンシップ、フェブラリーステークス、香港カップ優勝と馬場を問わずマイルから中距離で活躍した名馬です。

血統内に急坂に対応するパワー系の血が無いため、スピードを生かしやすい平坦な京都が合っていると思われます。ただ阪神コースも2、3着しているので走れる下地はあり、先行できる脚質はこのレースでは魅力。勢いと共に3着以内に入る可能性は十分あります。

ビーチサンバ

クロフネ フレンチデピュティ Deputy Minister 
Mitterand 
ブルーアヴェニュー Classic Go Go 
Eliza Blue 
フサイチエアデール サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ラスティックベル  Mr. Prospector 
Ragtime Girl 

ビーチサンバは1勝馬ですが、G3アルテミスステークス、デイリー杯クイーンステークス、ローズステークスで2着、阪神ジュベナイルフィリーズ3着、桜花賞5着と、この世代では実力上位。古馬初対戦のG3京都牝馬ステークスでも上がり最速で5着しています。

ビーチサンバの父は芝のNHKマイルカップとダートのジャパンカップダートを制したクロフネ。種牡馬のクロフネは芝のマイラーを多く輩出し、特に牝馬で活躍馬を多く出すのが特徴です。

ビーチサンバ母フサイチエアデール重賞4勝、G1を2着3回の活躍馬。繁殖牝馬としても優秀で、ビーチサンバの全兄はG1朝日杯フューチュリティステークスを勝ったフサイチリシャールです。当然本馬も重賞勝ちの期待がかかっている1頭でしょう。

前に行く脚があり、はまれば前でも早い脚が使えます。将来繁殖に上がるためには重賞勝ちの称号がぜひ欲しい1頭。他の有力馬と違い基本勝ちに来ているので、この阪神牝馬ステークスではきっちり仕上げてくると思われます。

シゲルピンクダイヤ

ダイワメジャー サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
スカーレットブーケ ノーザンテースト
スカーレットインク
ムーンライトベイ High Chaparral  Sadler’s Wells 
Kasora 
ムーンライトダンス  Sinndar 
Style of Life 

シゲルピンクダイヤは1勝馬ですが、阪神芝1600mのG2チューリップ賞とG1桜花賞で共に2着。芝2000mG1秋華賞でも3着した実力馬。古馬初対戦のターコイズステークスでは1番人気も0.6秒離されて3着。続く京都牝馬ステークスも0.7秒差7着と負けています。

シゲルピンクダイヤの父ダイワメジャーは母系の質を問わずマイラーを多く輩出する種牡馬。基本的に仕上がり早で、3歳までで完成し古馬で成長する産駒は稀です。母系も本馬以外に目立った活躍馬おらず、3歳時は力上位も古馬一級線と当たる今後は厳しい感じです。

ヴィクトリアマイルに向けてこの阪神牝馬ステークスではきっちり仕上げてくると思われますが、ダイワメジャー産駒にしては珍しく末脚を活かすタイプ。古馬の上位陣と対戦し、先行有利な今回のレースは不向き。良くて3着までと判断します。

シャドウディーヴァ

ハーツクライ サンデーサイレンス Halo
Wishing Well 
アイリッシュダンス トニービン
ビューパーダンス 
ダイヤモンドディーバ Dansili  デインヒル 
Hasili 
Vivianna  Indian Ridge 
Kundalini 

シャドウディーヴァは前走東京芝1600mの東京新聞杯で牡馬相手に0.1秒差2着と好走。3歳時は東京芝2000mG2フローラステークスをタイム差無し2着、オークスでは0.5秒差6着、秋華賞では13番人気も0.6秒差4着と好走しています。

シャドウディーヴァのハーツクライは古馬になって成長する馬を多く輩出し、また産駒は大飛びの馬が多いので直線が長いコースが得意。阪神の外回りコースは最後の直線が長く、この馬も末勝負型なので適鞍です。

ただ阪神牝馬ステークスに限っては前でレースを進めた方が良く、位置取りが課題。前が崩れる展開なら牡馬と勝ち負けできる末脚は強力なので馬券に絡む可能性はあります。

スカーレットカラー

ヴィクトワールピサ ネオユニヴァース サンデーサイレンス
ポインテッドパス 
ホワイトウォーターアフェア Machiavellian 
Much Too Risky 
ヴェントス ウォーエンブレム Our Emblem 
Sweetest Lady 
ブラッシングブライド Distant Relative 
Dime Bag 

スカーレットカラーは昨年の東京芝1800mG2府中牝馬ステークスの勝ち馬。

さすがに古馬G1のエリザベス女王杯と有馬記念は荷が重かったですが、G3フェアリーステークス2着、マーメイドステークス3着、クイーンステークス2着と牝馬限定重賞なら勝ち負けできる実力があります。

スカーレットカラーの父ヴィクトワールピサは3歳で皐月賞と有馬記念を制し、ダート2000mのドバイワールドカップも優勝した3冠馬。ダービーとジャパンやジャパンカップでも3着しているように中距離からダービーディスタンスが得意な馬でした。

実際にヴィクトワールピサ産駒も活躍するのは中期距離から2400m。母の父ウォーエンブレムも米国3冠レースの2冠馬で基本的に中距離血統です。今回距離短縮の阪神牝馬ステークスは、スカーレットカラーには忙しい印象です。

ここをクリックすると他の重賞の【注目出走馬分析】を検索できます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました