函館開催でコースレコードを更新したモンファボリ、ルーチェドーロという2頭の快速馬が登録している函館2歳ステークス。2歳最小の重賞レースである函館2歳ステークス登録馬の中から注目馬をピックアップし、馬券になるか分析します。
2020年函館2歳ステークスの注目馬を分析!
函館2歳ステークスの特徴
G3函館2歳ステークスは第2回函館開催5日目に行われる2歳限定芝1200mの馬齢定量戦で、負担重量は牡馬・牝馬とも54kg。ただし南半球生まれの競走馬は負担重量が3kg軽くなります。国際競争に指定され、外国調教馬は8頭まで優先出走権が与えられます。
JRAでは最初の2歳重賞です。JRAの2歳新馬戦はダービー後から始まり、函館2歳ステークスまで2カ月無いので、この間に勝ち上がった馬が出走してきます。基本的にメンバーが手薄で、仕上がりが早い馬が勝つレースです。
勝ち馬は早熟なタイプが多く、ここを勝っても馬券的に期待できるのは2歳G1まで。多くの馬はクラッシク路線前半で成長のピークを迎えるので、古馬になって活躍する馬は少数派。むしろ2、3着馬の方が古馬になって息の長い活躍をします。
過去10年の函館2歳ステークス入賞馬のデータを見たい方はこちら
2020年函館2歳ステークス出走登録馬一覧表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | リキサントライ | ネオユニヴァース | 牡2 | 池添謙一 | 大栄牧場 |
池添兼雄 (栗東) | タップダンスシチー | 54kg | ハイパワー商事 | |||
2 | 2 | ホーキーポーキー | ディスクリートキャット | 牝2 | 杉原誠人 | ミルファーム |
武市康男 (美浦) | フレンチデピュティ | 54kg | ミルファーム | |||
2 | 3 | ラブケリー | カレンブラックヒル | 牝2 | 団野大成 | オリエント牧場 |
高柳大輔 (栗東) | シンボリクリスエス | 54kg | 水谷昌晃 | |||
3 | 4 | リメス | カレンブラックヒル | 牡2 | 松田大作 | 桑田牧場 |
松永幹夫 (栗東) | コロナドズクエスト | 54kg | 桑田牧場 | |||
3 | 5 | ラジアントエンティ | スマートファルコン | 牝2 | 阿部龍 | 静内白井牧場 |
角川秀樹 (北海道) | アグネスタキオン | 54kg | 小林祥晃 | |||
4 | 6 | カイザーノヴァ | モーリス | 牡2 | 坂井瑠星 | 木村秀則 |
矢作芳人 (栗東) | スペシャルウィーク | 54kg | 広尾レース | |||
4 | 7 | ニシノエルサ | トゥザワールド | 牝2 | 勝浦正樹 | 棚川光男 |
中野栄治 (美浦) | クロフネ | 54kg | 西山茂行 | |||
5 | 8 | フォドラ | ロードカナロア | 牝2 | 亀田温心 | ノーザンファーム |
牧浦充徳 (栗東) | バブルガムフェロー | 54kg | 吉田勝己 | |||
5 | 9 | ディープエコロジー | クリーンエコロジー | 牡2 | 菱田裕二 | 千代田牧場 |
宮田敬介 (美浦) | ディープインパクト | 54kg | 飯田正剛 | |||
6 | 10 | レディステディゴー | ダイワメジャー | 牡2 | 岩田康誠 | 社台ファーム |
浅見秀一 (栗東) | More Than Ready | 54kg | 社台レースホース | |||
6 | 11 | グレイミッション | ダイワメジャー | 牝2 | 野中悠太郎 | 矢野牧場 |
菊川正達 (美浦) | Bernardini | 54kg | IHR | |||
7 | 12 | ルーチェドーロ | マクフィ | 牡2 | 横山武史 | アキラファーム |
高橋裕 (美浦) | クロフネ | 54kg | ディアレストクラブ | |||
7 | 13 | リンゴアメ | マツリダゴッホ | 牝2 | 丹内祐次 | ビッグレッドファーム |
菊川正達 (美浦) | マイネルラヴ | 54kg | ビッグレッドファーム | |||
8 | 14 | フォルセティ | トランセンド | 牡2 | 大野拓弥 | ノースヒルズ |
田中博康 (美浦) | スペシャルウィーク | 54kg | 前田葉子 | |||
8 | 15 | モンファボリ | Frankel | 牝2 | 武豊 | ノーザンファーム |
須貝尚介 (栗東) | Congrats | 54kg | サンデーレーシング |
勝ち馬予想に役立つ!函館2歳ステークスの注目馬分析
モンファボリ
Frankel | Galileo | Sadler’s Wells |
Urban Sea | ||
Kind | デインヒル | |
Rainbow Lake | ||
フォエヴァーダーリング | Congrats | A.P. Indy |
Praise | ||
Darling My Darling | Deputy Minister | |
ローミンレイチェル |
モンファボリは函館第1回3日目芝1200m新馬戦を1.08.7、2着に0.9秒差をつけて2歳コースレコードで逃げ切り勝ち。過去10年の函館2歳ステークスで1分8秒台決着は無く、古馬G3函館スプリントステークスの平均勝ち時計に匹敵します。
モンファボリは欧州14戦全勝中距離G1を10勝したフランケル。日本でもソウルスターリングとモズアスコットと2頭のG1馬を送り出しています。
母フォエヴァーダーリングは米国ダート1400mG2レースの勝ち馬。距離適性は母系から血統内にノーザンダンサーの4×5×5×5と、ミスタープロスペクターの5×4×5の濃いクロスを持っています。
ミスタープロスペクターの血が濃いのでスピードに勝った配合。基本逃げ馬でスピードがあり、距離がある程度伸びても対応できる配合なので馬場の良い場所を通れる利点があります。時計的な裏付けからも勝ち負け。
ラヴケリー
カレンブラックヒル | ダイワメジャー | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
チャールストンハーバー | Grindstone | |
Penny’s Valentine | ||
ダームドゥラック | シンボリクリスエス | Kris S. |
Tee Kay | ||
フェアリーテールタイム | Fairy King | |
Minnie Hauk |
ラヴケリーは第1回函館初日芝1200m新馬戦の勝ち馬。1番人気で1.09.6秒という好時計での逃げ切り勝ち。函館2歳ステークスで馬券になる水準で、昨年なら3着。時計だけなら今回も十分勝負になります。
ラヴケリーの父はNHKマイルカップを逃げ切り勝ちしたカレンブラックヒル。昨年が初産駒であり、これまで勝率こそ0.360と高いもののどちらかと言えばダート寄り。芝なら一同様にマイル付近でよく走ります。ただし、まだ重賞勝ち馬はなく、特別も1勝と上級馬を輩出していません。
今回、自身より時計が早いうモンファボリが出走するので無理な先行争いはせず、2番手で流れ込みのレースが理想。父カレンブラックヒルは函館2歳で馬券に絡み仕上がり早のダイワメジャー産駒なので、現時点のメンバーであれば馬券になる可能性は十分あります。
ルーチェドーロ
マクフィ | Dubawi | Dubai Millennium |
Zomaradah | ||
Dhelaal | Green Desert | |
Irish Valley | ||
アラフネ | クロフネ | フレンチデピュティ |
ブルーアヴェニュー | ||
サイレンスマンボウ | サンデーサイレンス | |
アサカマンボウ |
ルーチェドーロは第1回函館5日目ダート1000m不良馬場を0.58.5で2着に1.1秒差をつけ2歳レースレコードで逃げ切り勝ち。さらに上がり最速なので強い内容。早い時計が出る不良馬場なので、芝1200mに出走したとしても時計上は十分勝ち負けできる内容です。
ルーチェドーロに父は英2000ギニーとジャック・ル・マロワナ賞とマイルG1を2勝したマカフィ。海外で芝G1馬を多数輩出しおり、2016年から日本系種牡馬協会で繁用されています。
母アラフネはクロフネ産駒で3勝馬。2歳オープン勝ちがあり、4歳はじめに1600m勝ちしましたが、その後掲示板に載らなかったので基本的に早熟血統です。父も母も共に芝で走っており、基本的に芝馬と見るのが妥当です。
馬体もこの時点で480kg台と大きく、父系からみても函館の重い洋芝は問題ありません。ただし中2週での参戦での優勝馬は無く、疲労が心配。良くて2、3着が妥当です。
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