2023年アイビスサマーダッシュの注目馬を分析!
アイビスサマーダッシュの特徴
GⅢアイビスサマーダッシュは第2回新潟開催2日目に行われる3歳以上直線芝1000m別定戦です。負担重量は3歳牡馬54kg、牝馬52kg(8月1日以前は各1kg減)、4歳以上牡馬57kg、牝馬55kg。国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。また地方所属馬は2頭まで出走登録できます。
負担重量は、日本馬の場合は獲得本賞金により斤量が加算され、3000万以上の馬は超過額2000万円ごとに負担重量が1kg増。外国馬の場合は過去の重賞優勝実績で負担重量が加算され、GⅠ優勝馬5kg増、GⅡ優勝馬は3kg増、GⅢ勝利馬は1kg増。
アイビスサマーダッシュはサマースプリントシリーズ第3戦に指定され、1着馬には10P、2着5P、3着4P、4着3P、5着2P、6着以下に1Pが加算されます。
JRAで唯一のコーナーの無い直線1000mの重賞で、小細工なしにスピード能力が試されるレースです。特にコーナリングが苦手な馬も能力を発揮しやすく、クラスに関係なく過去に新潟芝1000mで実績のある馬が台頭するレースです。
↓過去10年のアイビスサマーダッシュ入賞馬のデータを見たい方はこちら↓
2023年第23回GⅢアイビスサマーダッシュ出走表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | スワーヴシャルル | ロードカナロア | 牡7 | 田辺裕信 | ノーザンファーム |
安田隆行(栗東) | Redoute’s Choice | 57kg | NICKS | |||
1 | 2 | ロードベイリーフ | ヴァンセンヌ | 牡6 | 西村淳也 | 大北牧場 |
森田直行 (栗東) | キングカメハメハ | 57kg | ロードホースクラブ | |||
2 | 3 | オールアットワンス | マクフィ | 牝5 | C.ホー | ノーザンファーム |
中舘英二 (美浦) | ディープインパクト | 54kg | 吉田勝己 | |||
2 | 4 | ロサロッサーナ | ザファクター | 牝4 | 津村明秀 | 土田農場 |
伊坂重信(美浦) | フジキセキ | 55kg | 星加 浩一 | |||
3 | 5 | バンデルオーラ | トーセンラー | 牡4 | 幸英明 | 社台ファーム |
牧浦充徳(栗東) | サクラバクシンオー | 57kg | 社台レースホース | |||
3 | 6 | ジャングロ | More Than Ready | 牡5 | 戸崎圭太 | Nursery Place & Partners |
森秀行 (栗東) | Broad Brush | 58kg | 藤田晋 | |||
4 | 7 | チェアリングソング | マツリダゴッホ | 牡6 | 藤田菜七子 | 岡田スタッド |
青木孝文 (美浦) | エアジハード | 55kg | ノルマンディーTC | |||
4 | 8 | ライオンボス | バトルプラン | 牡8 | 大野拓弥 | 和田牧場 |
和田正一 (美浦) | ステイゴールド | 57kg | 対馬正 | |||
5 | 9 | サトノファビュラス | ロードカナロア | 牝6 | 丸田恭介 | 下河辺牧場 |
宗像義忠(美浦) | ディープインパクト | 55kg | 里見 治 | |||
5 | 10 | トキメキ | アドマイヤムーン | 牝6 | 松岡正海 | ミルファーム |
斎藤誠 (美浦) | ゼンノエルシド | 55kg | ミルファーム | |||
6 | 11 | メディーヴァル | アジアエクスプレス | 牡5 | 今村聖奈 | 村田牧場 |
寺島良(栗東) | ディープインパクト | 57kg | ターフ・スポート | |||
6 | 12 | ヤマトコウセイ | リオンディーズ | 牝4 | 小林脩斗 | 静内フジカワ牧場 |
武井亮 (美浦) | ブライアンズタイム | 53kg | 鈴木正浩 | |||
7 | 13 | ヴァガボンド | ディスクリートキャット | 牡5 | 岩田望来 | 杵臼斉藤牧場 |
清水久詞(栗東) | ジャングルポケット | 57kg | カナヤマH | |||
7 | 14 | スティクス | ロードカナロア | 牝5 | 坂井瑠星 | ノーザンファーム |
武幸四郎 (栗東) | ネオユニヴァース | 54kg | シルクレーシング | |||
7 | 15 | マウンテンムスメ | アドマイヤムーン | 牝5 | 柴田善臣 | 田原橋本牧場 |
中野栄治 (美浦) | ストーミングホーム | 55kg | 西村新一郎 | |||
8 | 16 | シンシティ | サウスヴィグラス | 牝6 | 武藤雅 | 高昭牧場 |
木原一良 (栗東) | フジキセキ | 55kg | 安藤晋平 | |||
8 | 17 | ファイアダンサー | パイロ | 牝5 | 田中健 | ダーレー・ジャパン・F |
鈴木慎太郎(美浦) | コマンズ | 55kg | ゴドルフィン | |||
8 | 18 | レジェーロ | キズナ | 牝6 | 団野大成 | 新冠橋本牧場 |
西村真幸 (栗東) | ロックオブジブラルタル | 55kg | 山本剛士 |
勝ち馬予想に役立つ!アイビスサマーダッシュの注目馬分析
ジャングロ
More Than Ready | サザンヘイロー | Halo |
Northern Sea | ||
Woodman’s Girl | Woodman | |
Becky Be Good | ||
Goodbye Stranger | Broad Brush | Ack Ack |
Hay Patcher | ||
Prime Investor | Deputy Minister | |
Starushka |
ジャングロは昨年のニュージーランドトロフィーの優勝馬。これまで9戦4勝2着2回3着1回。3連勝で臨んだ前走NHKマイルカップでは6番人気で、優勝馬から0.6秒差7着敗退。
ジャングロの父モアザンレディは米ダートGⅠを1勝しただけですが、種牡馬としてステークスウィナーを多数輩出。母ビーマイステレンジャーは米国産の未勝利馬。ジャングロの半兄のトムズレディが米ダート重賞3勝。
重賞勝ちこそマイル戦で、前走は最後方からメンバー中2番目の脚で追い込んでいますが、これは距離が持たないからの戦法。短距離戦は6戦3勝2着2回3着1回と馬券を外しておらず、中2回逃げ切り勝ちとスピード信条の馬。中京2歳Sでは同レースレコードをマーク。
昨年のセントウルSが復帰初戦も、直前に捻挫し回避。今回は1年ぶりの出走。重賞勝ちは他に4頭も、近走不振の馬ばかりで、他は条件馬。唯一の負担重量58kgでもここなら一枚上手。勝ち負け。
オールアットワンス
マクフィ | Dubawi | Dubai Millennium |
Zomaradah | ||
Dhelaal | Green Desert | |
Irish Valley | ||
シュプリームギフト | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
スーヴェニアギフト | Souvenir Copy | |
Alleged Gift |
オールアットワンスは2021年のアイビスサマーダッシュの優勝馬。これまで10戦3勝3着2回。昨年のアイビスサマーダッシュにも出走し8番人気で6着も、レース後に右前浅指屈腱炎を発症。今回は1年ぶりの出走です。
オールアットワンスの父は欧州マイルGⅠ2勝のマクフィ。ディープインパクト産駒の母シュプリームギフトは短距離の5勝馬。母の半妹でマンハッタンカフェ産駒のデアレガーロは京都牝馬S勝ちの6勝馬。
オールアットワンスの半妹でハービンジャー産駒のプレサージュリフトがクイーンカップ勝ちと、母系は短めのマイラー。
馬体重が450kg台と小柄で、一昨年本レースを勝った時は斤量51kg。古馬になって53kg以上を背負って掲示板に載ったことが無く、さらに今回は屈腱炎明けで様子見の公算が大。見送り。
トキメキ
アドマイヤムーン | エンドスウィープ | フォーティナイナー |
Broom Dance | ||
マイケイティーズ | サンデーサイレンス | |
ケイティーズファースト | ||
リーベストラウム | ゼンノエルシド | Caerleon |
エンブラ | ||
マウントモガミ | モガミ | |
マウントソブリン |
トキメキはこれまで30戦4勝2着2回3着6回。3年連続のアイビスサマーダッシュの参戦で、一昨年は11番人気で4着、昨年は3番人気で11着。前走5月新潟芝1000mOPの韋駄天Sでは4番人気で3着、優勝馬とは0.1秒差の接戦。
トキメキの父は短距離馬を多く出すアドマイヤムーン。ゼンノエルシド産駒の母リーベストラウムは芝マイルの3勝馬。トキメキの全兄はニュージーランドトロフィー2着で全5勝を挙げたストーミーシー。トキメキは血統内にニジンスキーの3×4、ノーザンダンサーの4×4×5の濃いクロスを持ちます。
前走韋駄天Sは0.1秒差も1、2着馬は斤量52kg、51kgに対しトキメキは54kg、同斤量なら0.3秒差を付けて勝っている計算。好調時と不調時の波が大きく、今回は昇り調子での参戦。ただし未だにOP勝ちが無く、重賞馬相手のここは厳しいか。抑えまで。
バンデルオーラ
トーセンラー | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
プリンセスオリビア | Lycius | |
Dance Image | ||
マチカネハヤテ | サクラバクシンオー | サクラユタカオー |
サクラハゴロモ | ||
ベルセゾン | ベリファ | |
ヴアインゴールド |
バンデルオーラはこれまで10戦3勝2着2回。重賞経験はなく、2走前に2勝クラスを勝ち上がり、前走中山芝1200m3勝クラスでは8番人気で5着、優勝馬とは0.4秒差。
バンデルオーラの父はマイルチャンピオンシップ馬で天皇賞春でも2着しているディープインパクト産駒のトーセンラー。サクラバクシンオー産駒のマチカヘハヤテは芝短距離の5勝馬。バンデルオーラの半姉でヴィクトワールピサ産駒のレッドアネモスがクイーンS勝ち。
バンデルオーラは血統内にリファールの5×5×4、ミスタープロスペクターの4×4の濃いクロスを持ちます。
短距離の追い込み馬も、1着はいずれもゴール前直線が短い小回りコース。今回は直線コースでしかも前が止まらない開幕週。脚質的に不利。またアイビスサマーダッシュでは過去10年で条件戦からの参戦馬の優勝はなく、馬券になったのも3例だけ。マイナス要素が多く見送り。
ロサロッサーナ
ルーラーシップ | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
エアグルーヴ | トニービン | |
ダイナカール | ||
デグラーティア | フジキセキ | サンデーサイレンス |
ミルレーサー | ||
デフィニット | デヒア | |
Sister Dot |
ロサロッサーナはこれまで15戦2勝2着1回3着1回。2走前に1勝クラスを卒業したばかりですが、馬券になっているのは芝・ダートを問わず1000m戦。新潟芝1000mは2戦2勝で、2走前に新潟芝1000m1勝クラスを稍重の中、56秒4、2着に0.9秒差を付ける好時計勝ち。
ロサロッサーナの父は米の芝・ダート共に短距離GⅠ勝ちがあるダンジグ系のザファクター。フジキセキ産駒の母ベイルローズはダート短距離の1勝馬。近親に活躍馬はおらず、5代先までクロスが無いアウトブリード。
父、母共に短距離馬で、1000m戦は8戦して掲示板をはずしたのは1戦のみ。格下の存在ですが、アイビスサマーダッシュは直線競馬の適性がモノを言うので、このコース4戦2勝のロサロッサーナにもチャンスあり。4歳牝馬でノーザンダンサー系も、本レースと好相性。穴で。
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