2020年第15回G3キーランドカップ予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

函館スプリントステークスをトップハンデで優勝したダイアトニックが重賞連勝を狙い出走予定の今年キーランドカップ。キーランドカップ登録馬の中から注目馬をピックアップし馬券になるか分析します。

2020年キーランドカップの注目馬を分析!

キーランドカップの特徴

G3キーランドカップは第2回札幌開催6日目に行われる3歳以上芝1200mで行われる別定戦です。

負担重量は3歳牡・騙馬53kg、同牝馬51kg、4歳以上牡・騙馬56kg、同牝馬54kg。過去の重量勝利により負担重量が加算され、1年以内のG1勝利馬3kg増、G2及び牝馬限定G1勝利馬kg増、G3及び牝馬限定G2勝利馬1kg増。1年以上前のG1勝利馬2kg増、同G2及び牝馬限定G1勝利馬1kg増。

国際競争に指定され外国調教馬は8頭まで終戦出走権が与えられます。また指定交流競走として地方所属馬も登録が可能です。またキーランドカップ優勝馬にはスプリンターズステークスへの優先出走権が与えられます。

サマースプリントシリーズの第5戦に指定され、着順により1着10点、2着5点、3着4点、4着3点、5着2点、6着以下1点が付与されます。

秋のスプリンターズステークスへ向けてのステップレースとして定着し、ここをたたき台として使ってくる有力馬と、サマースプリントシリーズのポイント獲得を狙ってくる馬が出走してくるので馬券の検討が難しいレースです。

過去10年のキーランドカップ入賞馬のデータを見たい方はこちら

2020年キーランドカップ出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 ダイアトニック ロードカナロア 牡5 武豊 酒井牧場
安田隆行(栗東) サンデーサイレンス 58kg シルクレーシング
1 2 イベリス ロードカナロア 牝4 横山武史 土居牧場
角田晃一 (栗東) ボストンハーバー 54kg 前田幸治
2 3 ダイシンバルカン サクラバクシンオー 牡8 勝浦正樹 新冠タガノファーム
田中剛 (美浦) マイネルラヴ 56kg 大八木信行
2 4 ビリーバー モンテロッソ 牝5 杉原誠人 ミルファーム
石毛善彦 (美浦) ネオユニヴァース 54kg ミルファーム
3 5 メイショウショウブ ダイワメジャー 牝4 横山典弘 三嶋牧場
池添兼雄 (栗東) キングカメハメハ 54kg 松本好雄
3 6 ショウナンアンセム ジャンブルポケット 牡7 石川裕紀人 森永牧場
田中剛 (美浦) クロフネ 56kg 湘南
4 7 メイショウカズヒメ フレンチデピュティ 牝6 柴山雄一 富田牧場
南井克巳 (栗東) マンハッタンカフェ 54kg 松本好雄
4 8 カッパツハッチ キンシャサノキセキ 牝5 大野拓弥 中島牧場
矢野英一 (美浦) タイキシャトル 54kg ターフ・スポート
5 9 ダイメイフジ アグネスデジタル 牡6 菱田裕二 宮本昇
森田直行 (栗東) ダンスインザダーク 56kg 横井哲
5 10 クールティアラ アルデバランII 牝4 丹内祐次 沖田博志
矢野英一 (美浦) ケイムホーム 54kg 川上哲司
6 11 フィアーノロマーノ Fastnet Rock 牡6 藤岡康太 Kia Ora Stud
高野友和(栗東) Lion Heart 56kg 吉田和美
6 12 ライトオンキュー Shamardal 牡5 古川吉洋 ダーレー・ジャパン・F
昆貢 (栗東) Raven’s Pass 57kg ゴドルフィン
7 13 アスタールビー ロードカナロア 牝4 吉田隼人 平野牧場
南井克巳 (栗東) ブライアンズタイム 54kg 加藤久枝
7 14 エイティーンガール ヨハネスブルグ 牝4 坂井瑠星 庄野牧場
飯田祐史 (栗東) アグネスタキオン 54kg 中山泰志
8 15 ディメンシオン ディープインパクト 牝6 松田大作 木村秀則
藤原英昭 (栗東) モンジュー 54kg 広尾レース
8 16 ヤマカツマーメイド ロードカナロア 牝3 池添謙一 岡田牧場
池添兼雄(栗東) グラスワンダー 51kg 山田和夫

勝ち馬予想に役立つ!キーランドカップの注目馬分析

ダイアトニック

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
トゥハーモニー サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
エアレジェーロ アレミロード
アルパインスウィフト 

ダイアトニックは前走函館スプリントステークスで58kgのトップハンデの優勝馬。重馬場だった今年の高松宮記念をタイム差無しで3着しており、あらためて力のいる短距離に適性があることを示しています。

ダイアトニックの父はロードカナロア。母トゥハーモニーは未勝利馬ですが、産駒に京王杯スプリングステークスで2着のレオプライム、地方で短距離からマイルで8勝を挙げたビジュアルサポートを輩出し、距離適性は父・母とも短距離からマイル向きの血統です。

父から豊かなスピードと筋力を受け継ぎ、さらに血統内にストームバードの4×4のクロスを持っておりスピードとパワーが向上する血統構成。前走58kgのトップハンデでも2着以下に0.3秒差をつけているのも、この血統が要因。

今回もダイアトニックは前走と同じくトップハンデですが、斤量は58kgで同じ前走がハンデキャップ戦に比べ今回は別定戦で、相手も有力馬は前走とほぼ同じメンバーです。さらにキーランドカップは函館スプリントステークスで好走して馬が活躍します。

先行脚質で条件と実績を考えれば連勝する確率が大。勝てばサマースプリントシリーズ優勝の確率も高まるので、勝ち負けを期待できます。

フィアーノロマーノ

Fastnet Rock デインヒル Danzig 
Razyana 
Piccadilly Circus ロイヤルアカデミーII 
Gatana 
Heart Ashley Lion Heart Tale of the Cat 
Satin Sunrise 
Pretty ‘n Smart Beau Genius 
Charge d’Affaires 

フィアーノロマーノは昨年のダービー卿チャレンジトロフィーの優勝馬。他にも201年G2阪神カップ、2020年阪急杯で2着しています。前走函館スプリントでは57kgを背負い優勝馬と0.4秒差の4着。上がり3位以内と洋芝適正があることを示しています。

フィアーノロマーノの父はデインヒル系の種牡馬でオーストラリア最優秀3歳馬、最優秀スプリンターのファストネットロック。母ハートアシュリーは米国馬で、海外で重賞2勝を含む6勝。近親に米ダートG1ゴールドカップアットサンタアニタステークス優勝のクピードーがいます。

前走初の1200m戦で重賞4着しているのでスプリント戦も対応できる基礎能力の高さを示しています。しかし、過去の良績は1400~1600mに集中。必ずしもベストの条件ではありません。

今回前走の函館スプリントステークより斤量差が1kg軽くなるので、計算上2着のダイメイフジは逆転できますが、ダイアトニックとはまだ1馬身差またキーランドカップは6歳馬の成績が良くないのもデータ上あまり良くありません。連下までの評価です。

ライトオンキュー

Shamardal Giant’s Causeway Storm Cat 
Mariah’s Storm 
Helsinki Machiavellian 
Helen Street 
グレイトタイミング Raven’s Pass Elusive Quality 
Ascutney 
Rumors Are Flying Kris S. 
Missed the Wedding 

ライトオンキューは昨年のG3京阪杯の優勝馬。これまで15戦6勝ですが、その内芝1200~1400mの短距離戦は11戦5勝2着1回、掲示板を外したのは前々走の函館スプリントステークスのみ昨年のキーランドカップでは優勝馬に0.2秒差4着しています。

ライトオンキューの父シャマルダルはストームバード系の種牡馬で、現役時代は芝1400~2100mのG1を4勝。種牡馬としても海外で芝のステークスウィナーを数多く輩出。母グレイトタイミングは米国産で海外2勝。母系を遡ってもこれといった活躍馬はいません。

ただし本馬の場合、血統内にロベルトの5×4、ブラッシンググルームの5×4、ミスタープロスペクターの4×5のクロスを持ち、全体の底力を押し上げています。

前々走の函館スプリントステークスは休養明け初戦で本調子ではなく、前走の札幌のオープンクラスUHB賞は57kgを背負い2着に3秒差を付けて貫録勝ちしています。

前走より中2週ですが、今回叩き3戦目函館スプリントステークで負けたダイアトニックに逆転はどうかも、洋芝適正も高いので2着に来る可能性が高い1頭です。

ダイメイフジ

アグネスデジタル Crafty Prospector Mr.Prospector 
Real Crafty Lady
Chancey Squaw Chief’s Crown
Allicance
ダイメイダーク ダンスインザダーク サンデーサイレンス
ダンシングキイ
スノーベトレル Storm Bird
Goldminess

ダイメイフジは前走函館スプリントを10番人気で2着重賞勝ちは無いもののオープン2勝、過去にG3オーシャンステークスで2年連続3着、昨年の函館スプリントステークスでも4着と重賞で入着する力はありました

ダイメイフジの父は芝・ダート・海外を問わずマイルから2000mでG1を6勝したアグネスデジタル。母ダイメイダークは1勝馬。半姉でキングヘイロー産駒のダイメイプリンセスがアイビスサマーダッシュ、北九州記念を勝っているのでダイメイフジの距離適性は母系から。

血統内にミスタープロスペクターの3×4、ノーザンダンサーの5×5×4の濃いクロスを持っているためスピードと使い減りしにくいタフさを備えています。しかし基本的に成績にムラが大きく、オープンクラスに上がってから2回連続で馬券になったことはありません。

パターン的には今回惨敗する可能性が高く、キーランドカップでは6歳馬の成績が悪いので基本的に馬券は見送りが正解か。

ヤマカツマーメイド

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
ヤマカツマリリン グラスワンダー Silver Hawk 
Ameriflora 
イクセプトフォーワンダ Tejabo 
Unique Gal 

ヤマカツマーメイドはこれまで9戦2勝2着2回。今年のフィリーズレビューで2着、2歳時の阪神ジュベナイルフィリーズでは5着に入っていますが、桜花賞では18着に敗れています。

ヤマカツマーメイドの父は短距離系種牡馬のロードカナロア。母ヤマカツマリリンは4勝馬でオープンクラスまで出世しています。ヤマカツマーメイドの半兄にキングカメハメハ産駒で金鯱賞やニュージランドトロフィーなど重賞5勝したヤマカツエースがいます。

兄の活躍を見る限り母はキングカメハメハの血と相性が良く、その血をもつロードカナロアとの相性も良いと考えられます。半姉でハービンジャー産駒のヤマカツグレースがフローラステークスで2着しており、母系は父の距離適性に依存すると判断できます。

3歳馬で重賞実績がありながら、今回51kgの斤量は魅力。3歳牝馬は過去に2頭馬券に絡んでいます。また同じロードカナロア産駒のダノンスマッシュも3歳でキーランドカップを2着しています。穴として狙いえる1頭です。

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