ロードカナロア 予想に役立つ成績・血統・産駒の特徴を解説

私見、種牡馬解説

自身はスプリンターでもアーモンドアイやサートゥルナーリアなど中距離G1馬を送り出した種牡馬ロードカナロア。

ロードカナロア産駒の距離適性やコース適性を知るには、ロードカナロアの現役時代の特徴や血統構成、産駒の共通性を知るのが何より重要。ロードカナロアの種牡馬としての特徴を知ると勝ち馬や穴馬、人気で惨敗する馬を予想できるので、ぜひ馬券の検討に役立てください。  

種牡馬ロードカナロアとロードカナロア産駒の特徴を紹介

ロードカナロアの現役時代の成績

戦績

19戦13勝2着5回(内、海外2戦2勝)

G1及び重賞勝利

G1:スプリンターズステークス2連覇、高松宮記念2連覇、香港スプリント2連覇、安田記念
G3:シルクロードステークス、京阪杯、阪急杯

特記事項

2012・2013年度最優秀短距離馬
2013年度JRA年度代表馬
顕彰馬

ロードカナロアの現役時代の特徴

ロードカナロアは短距離からマイルまでを中心に使われ、19戦13勝2着5回3着1回と馬券にならなかったことはないというほど抜群の安定性を誇ります。スプリント戦なのでほとんどのレースで2着との着差は0.2秒以内でしたが、とにかく走れば負ける気がしない馬でした。

特にスプリンターズステークス、高松宮記念、香港スプリントを共に2連覇という偉業を打ち立て、また中山のスプリンターズステークスと中京の高松宮記念で共にレコードを樹立。スピード決着にも強いことを如実に表しています。

マイルG1の安田記念も勝っていますが、これはロードカナロアの心臓が他の馬に比べ驚くほど心強く、距離がもったため。基本的にはマイルまで走れるスプリンターと言った方がいいでしょう。

ロードカナロア(ミスタープロスペクター系)の血統上の特徴

キングカメハメハ Kingmambo Mr.Prospector
Miesque
マンファス ラストタイクーン
Pilot Bird
レディブラッサム Storm Cat Storm Bird
Terlingua
サラトガデュー Cormorant
Super Luna

父はミスタープロスペクター系の大種牡馬、キングカメハメハ。キングカメハメハは産駒にパワーとスピードを兼ね備えた筋肉を伝えるので、ロードカナロアのたぐいまれなスピードと中山、中京の急坂を苦にしないパワーはキングカメハメハ譲り。

母のレッドランサムは短距離馬で最高成績は旧900万下をやっと勝った条件馬ですが、その母のサラトガデユーは米国の短距離ダートG1を3勝した快速馬。キングカメハメハ産駒の距離適性は母系に依存する傾向なので、ロードカナロアのスプリント能力はサラトガデユー譲りです。

母の父ストームキャットはノーザンダンサー系の種牡馬で、自身からも数多くのステークスウィナーや種牡馬を輩出。独自にストームキャット系を作り上げた大種牡馬です。ブルードメサイアーとしての成績も優秀で、産駒にスピードとパワーを伝えます。

ロードカナロアは5代先までの血統内に日本に溢れているサンデーサイレンスやブライアンズタイムなどヘイリトゥーリズン系の血を持っておらず、生産現場で種牡馬として大抵の牝馬に付けられる魅力があります。

特に血統内にディープインパクトと相性の良いストームキャットの血が入っているため、キングカメハメハ亡き後は後継種牡馬として、今後この配合は増えると予想されます。

ロードカナロア産駒の特徴

種付け初年度産駒から牝馬三冠でジャパンカップも制したアーモンドアイ、3歳でマイルチャンピオンシップを制したステルヴィオを輩出。2年目産駒からもホープフルステークスと皐月賞を制し、有馬記念で2着したサートゥルナーリアを出しています。

これらの産駒に共通点は、母系にサンデーサイレンスの血を持っていること。やはりサンデーサイレンスの相性が良いのが分かります。上級馬がそれぞれ違う距離で走っているので、ロードカナロア産駒の距離適性はキングカメハメハと同じく母系に依存すると考えられます。

基本的にロードカナロアが産駒に伝えるのはスピードを持続させられる筋肉。ロードカナロアが強く出た産駒は、父と同じく短距離からマイルに掛けて芝、ダートを問わずコンスタントに走ります。また仕上がりが早いので2歳重賞で勝ち負けできる産駒も出ています。

まだ繋養され初年度産駒が2020年で5歳なので成長力は未知数ですが、初年度産駒でスプリント重賞3勝のダノンスマッシュが5歳もオーシャンステークスを制したことから見ても、成長力は十分ありそうです。

ロードカナロアの代表産駒

ロードカナロアは牝馬の質や血の中にある活力が、そのままストレートに産駒に伝わる感じです。

アーモンドアイの母フサイチパンドラはエリザベス女王杯優勝。ステルヴィオの母の父のファルブラブはジャパンカップをはじめ国際G1を8勝したイタリアの名馬。サートゥルナーリアの母は日米オークスを制したシーザリオです。

アーモンドアイ(牝馬3冠、ジャパンカップ、ドバイターフ、天皇賞秋)
ステルヴィオ(マイルチャンピオンシップ)
サートゥルナーリア(ホープフルステークス、皐月賞)

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コメント

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