前走未勝利戦も2着に1.7秒差を付けたモリトラゼの人気が予想される2020年の小倉2歳ステークス。他にも快速2歳馬が揃う中、小倉2歳ステークス登録馬の中から注目馬をピックアップし、馬券になるか検討します。
2020年小倉2歳ステークスの注目馬を分析!
小倉2歳ステークスの特徴
G3小倉2歳ステークスは第2回小倉開催8日目に行われる2歳限定芝1200mで行われる馬齢定量戦です。負担重量は牡馬・牝馬共に54kg。
国際競争に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。また地方所属馬は中京2歳ステークス、フェニックス賞のそれぞれ2着馬までに出走権が与えられます。
夏の小倉のフィナーレを飾る重賞として定着しており、入着馬は牝馬であればクラッシック路線で、牡馬であれば短距離路線で長く活躍する馬を多く輩出する出世レースです。
過去10年の小倉2歳ステークス入賞馬のデータを見たい方はこちら
2020年小倉2歳ステークス出走覧表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | ラマルセイエーズ | ストロングダーリン | 牝2 | 幸英明 | タニグチ牧場 |
森田直行 (栗東) | チチカステナンゴ | 54kg | 岡田牧雄 | |||
2 | 4 | フォドラ | ロードカナロア | 牝2 | 北村友一 | ノーザンファーム |
牧浦充徳 (栗東) | バブルガムフェロー | 54kg | 吉田勝己 | |||
3 | 5 | カシノレオ | エスケンデレヤ | 牡2 | 酒井学 | 柏木務 |
鈴木孝志 (栗東) | キングヘイロー | 54kg | 柏木務 | |||
4 | 8 | リサコーハク | カレンブラックヒル | 牝2 | 松若風馬 | 村中牧場 |
川村禎彦 (栗東) | キングカメハメハ | 54kg | 八木光博 | |||
5 | 9 | アールラプチャー | ミッキーアイル | 牝2 | 太宰啓介 | チャンピオンズファーム |
千田輝彦 (栗東) | ストーミングホーム | 54kg | 前原敏行 | |||
6 | 12 | セレッソフレイム | パイロ | 牝2 | 小牧太 | 宮内牧場 |
服部利之 (栗東) | ダイワメジャー | 54kg | 三宅勝俊 | |||
7 | 13 | ルクシオン | エイシンフラッシュ | 牝2 | 松山弘平 | ストームファームCo. |
河内洋 (栗東) | アグネスタキオン | 54kg | ノルマンディーTR | |||
7 | 14 | メイケイエール | ミッキーアイル | 牡2 | 武豊 | ノーザンファーム |
武英智 (栗東) | ハービンジャー | 54kg | 名古屋競馬 | |||
8 | 15 | モントライゼ | ダイワメジャー | 牡2 | 川田将雅 | ノーザンファーム |
松永幹夫 (栗東) | Nayef | 54kg | キャロットファーム | |||
8 | 16 | フリード | No Nay Never | 牝2 | 和田竜二 | Lynch Bages Ltd |
西園正都 (栗東) | War Chant | 54kg | 岡田繫幸 |
勝ち馬予想に役立つ!小倉2歳ステークスの注目馬分析
モントライゼ
ダイワメジャー | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
スカーレットブーケ | ノーザンテースト | |
スカーレットインク | ||
ムーングロウ | Nayef | Gulch |
Height of Fashion | ||
Mystic Goddess | Storm Bird | |
Rose Goddess |
モントライゼは前走阪神芝1200mの未勝利戦を1番人気で2着に1.7秒も離して1着。新馬戦も阪神芝1200で1着馬と頭差2着なので展開のアヤ。3着以下には3馬身以上は無いるので実力は本物でしょう。
モントライゼの父はマイラーのダイワメジャー。仕上がり早で短距離もそれなりに走ります。母ムーングロウは英国産の未勝利馬ですが、半兄のメディシアンはエクリプス賞などG1を含むイギリスの中距離重賞を4勝しています。
血統内にノーザンダンサーの4×4の濃いクロスを持っており、また母系にスピードとパワーを伝えるストームバードが入っているの、スピード能力は母系からか。
小倉2歳ステークスで過去10年にダイワメジャー産駒が2勝3着1回と馬券になっており、ノーザンファーム生産で直系のクラブ馬主所有馬というのも、基礎能力の高さが期待されます。
前2走が稍重で時計が掛かっていますが、ダイワメジャー産駒は時計勝負に強いので特に問題はないでしょう。勝ち負けを期待できます。
ルクシオン
エイシンフラッシュ | キングズベスト | Kingmambo |
Allegretta | ||
ムーンレディ | プラティニ | |
Midnight Fever | ||
ヘヴンリーヴォイス | アグネスタキオン | サンデーサイレンス |
アグネスフローラ | ||
ヘヴンリーソング | Machiavellian | |
Heavenly Music |
ルクシオンは前走小倉芝1200mの新馬戦を1番人気で逃げて1着。勝ち時計は1分9秒8で、2着以下に0.5秒差を付けています。
ルクシオンの父はダービーと天皇賞秋とG1を2勝し長く古馬一級線で活躍したエイシンフラッシュ。キングカメハメハと同じ父系にキングマンボを持つミスタープロスペクター系種牡馬です。しかし種牡馬になって以来、未だにJRA重賞勝ち馬を輩出しておらず、G3で3着が最高。
ルクシオンの母ヘヴンリーヴォイスはアグネスタキオンを父に持ち地方の短距離ダートを4勝。近親に小倉2歳ステース3着したレッドラウダがいるので距離適性は母系からと判断できます。
前走2着に2馬身以上離して優勝していますが、時計がでる小倉での勝ち時計は平凡。父エイシンフラッシュも産駒の成績がイマイチなので、相手が強化される今回は厳しい印象。良くて3着まで。
メイケイエール
ミッキーアイル | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
スターアイル | ロックオブジブラルタル | |
アイルドフランス | ||
シロインジャー | ハービンジャー | Dansili |
Penang Pearl | ||
ユキチャン | クロフネ | |
シラユキヒメ |
メイケイエールは前走単勝人気1.9倍という圧倒的な人気の中、小倉芝1200mの新馬戦を1分9秒4で2着に5馬身差を付けて快勝。終始3番手に付け、上がりメンバー中2位。差し馬有利の展開で後続馬を引き離しているので、持っているエンジンの違いが分かります。
メイケイエールの父はNHKマイルとマイルチャンピオンシップとマイルG1を2勝したミッキーアイル。ディープインパクト産駒には珍しい短めのマイラーで、1200mG1でも2着2回3着1回と馬券になっており、今年出走が初産駒。
メイケイエールの母シロインジャーは未勝利馬ですが、その母ユキチャンは白毛で地方ダート重賞3勝と大活躍しています。血統内にサンデーサイレンスの3×4、デインヒルの4×4と大種牡馬の非常に濃いクロスを持っており、時計勝負に強い印象。
前走小倉で強い競馬をしており、2戦目で時計もさらに詰められると予想できます。重馬場にならない限り、小倉2歳ステークスの勝ち時計は1分9秒を切るので、勝ち時計や血統から見ても優勝候補最右翼と判断します。
ファドラ
ロードカナロア | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
レディブラッサム | Storm Cat | |
サラトガデュー | ||
セイングレンド | バブルガムフェロー | サンデーサイレンス |
バブルカンパニー | ||
グレイスルーマー | トニービン | |
ディスクジョッキー |
ファドラは前走函館2歳ステークスを5番人気で4着。終始逃げて目標にされながら、優勝馬とは0.1秒差しかなかったので、現時点では実力上位と判断できます。
ファドラの父は短距離系種牡馬のロードカナロア。母セイングレンドはバブルガムフェロー産駒で芝マイルを中心に4勝を挙げた旧1000万下クラスの馬。近親に宝塚記念、天皇賞秋とG1を2勝したラブリーデイがいますが、それ以外に一族で目立った活躍馬はいません。
現時点で前走馬体重が408kgと、今後成長したとしても斤量に泣かされそうなので早い段階で重量勝ちして繁殖に上げたいところか。ノーザンファーム生産で、馬主が同代表なのもその匂いが・・・。
時計が掛かる洋芝から時計が早い野芝の小倉に代わるのは若干気がかりですが、父がロードカナロアなら対応可能でしょう。ただ前走の成績も弱い相手でのもの。過去10年で逃げて馬券になったのは1頭のみ。良くて3着までの評価です。
フリード
No Nay Never | Scat Daddy | ヨハネスブルグ |
Love Style | ||
Cat’s Eye Witness | Elusive Quality | |
Comical Cat | ||
Arctic Freedom | War Chant | Danzig |
Hollywood Wildcat | ||
Polar Bird | Thatching | |
Arctic Winter |
フリードは前走小倉芝1200mの未勝利戦を7番人気で逃げて1分7秒5で快勝。時計だけ見れば古馬オープン級です。新馬戦は阪神芝1400mを14番人気で8着、優勝馬から1秒以上引き離されているので、叩き一変と言っていいでしょう。
フリードの父ノーネイネファーはストームキャット系の種牡馬でフランスの芝1200mG1モルニ賞を優勝。米国ブリダーズカップスプリントでも2着している快速馬。母アークティックフリーダムは米国産の未出走馬ですがその母は短距離G3を優勝しています。
血統内にミスタープロスペクターの4×5×5の濃いクロスと、ノーザンダンサーの5×4、ニーアティックの5×5のクロスを持っており、スピードが勝った配合。
血統的に一本調子は否めませんが、小倉1200mはサクラバクシンオーや短距離系のミスタープロスペクター系といった一本調子の種牡馬が強いのがコースの特徴。前走の勝ち時計は過去10年の小倉2歳ステークスの勝ち時計を上回っています。
ただし、前走9番人気だった馬も3着で1分8秒を切っているので、馬場が超良かったと言えなくもありません。ワンオアナッシングで連軸には押せません。単勝か紐付けで。
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