2020年第29回G3アーリントンカップ予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

2020年アーリントンカップの注目馬を分析!

2歳G1朝日杯フューチュリティステークスの2着馬で重賞勝ちもあるタイセイビジョンが出走するアーリントンカップ。同レース3着のグランレイや5着のプリンスリターンも出走登録しています。

アーリントンカップに出走登録した馬の中から注目馬をピックアップし、勝ち負けできるかを分析します。

アーリントンカップの特徴

G3アーリントンカップは第2回阪神7日目に行われる3歳限定の芝1600mの馬齢定量戦。G1NHKマイルカップのトライアルレースの一つであり、上位3着までにNHKマイルカップの優先出走権が与えられます。負担重量は牡馬・騙馬56kg、牝馬54kg。

当初は2月に行われ、マイラー気味の馬が皐月賞やNHKマイルカップを目指すために賞金を加算するレースとして定着していたレースです。2018年にNHKマイルカップのトライアルレースに指定されたのに伴い4月期に移動しています。

過去10年の優勝馬は豪華で、ジャスタウェイ、コパノリチャード、ミッキーアイル、レインボーライン、ペルシアンナイト、タワーオブロンドンと6頭のG1馬を送り出しています。ただし、アーリントンカップ優勝馬でNHKマイルを制したのはミッキーアイルのみ。

クラッシク路線とは別路線を歩む有力馬が出走するので1番人気の信頼度が高く、過去10年で1番人気の勝率は4割、複勝率5割と安定。およそ5番人気までの勝率、複勝率が高く、10番人気以下の連対率は7.7%、複勝率は11.5%しかありません。

優勝馬や馬券に絡んでいる馬は前走でシンザン記念や2歳G1など重賞を経験している馬が多いのが特徴。重賞を経験し時計慣れするため、大敗が原因で人気薄でも突っ込んで来る可能性大。そのため重賞経験のある有力馬なら前走の着順はほぼ関係ありません。

またそれ以外のオープンや1勝クラスからの挑戦なら前走1、2番人気でキッチリ勝っていることが好走の条件。

過去10年のアーリントンカップ入賞馬のデータを見たい方はこちら

アーリントンカップのレース及びコースの攻略法

前週の桜花賞と同じ阪神外回りの芝1600mを使用。阪神外回りのコーナーはゆったりして3コーナーから4コーナーに掛けてスピードに乗りやすく、直線も474mと長いため先行馬、後続馬共に有利、不利が無いコースです。

またゴール前に急坂が待ち構えているので、スピード以外にパワーも必要です。

阪神連続開催の最終週なので基本的に内馬場は荒れ気味で時計が掛かります。そのため最内の1枠はほぼ死枠で、馬場の悪い内ラチを通らせられるので過去10年で1回しか馬券に絡んでいません。それ以外の枠は比較的コンスタントに馬券になります。

【2020年】アーリントンカップ出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 ノルカソルカ エピファネイア  牡3 幸英明 下河辺牧場
藤岡健一(栗東) ダンスインザダーク 56kg 幅田昌伸
2 2 デュードヴァン デクラレーションオブウォー 牡3 三浦皇成 下河辺牧場
加藤征弘 (美浦) Tapit 56kg スリーエイチレーシング
3 3 チュウワノキセキ キンシャサノキセキ 牡3 浜中俊 ノーザンファーム
大久保龍 (栗東) ジェネラス 56kg 中西忍
4 4 トリプルエース Shamardal  牡3 川田将雅 Godolphin
斉藤崇史(栗東) サンデーサイレンス 56kg ゴドルフィン
5 5 ジュンライトボルト キングカメハメハ 牡3 藤井勘一郎 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) スペシャルウィーク 56kg 河合純二
5 6 タイセイビジョン タートルボウル 牡3 石橋脩 ノーザンファーム
西村真幸 (栗東) スペシャルウィーク 56kg 田中成奉
6 7 ボンオムトゥック クロフネ 牝3 藤岡佑介 ノーザンファーム
高橋亮 (栗東) ダイワメジャー 54kg 窪田芳郎
6 8 リインフォース キングズベスト 牡3 泉谷楓真 谷川牧場
石坂公一 (栗東) ロイヤルタッチ 56kg ディアレストクラブ
7 9 プリンスリターン ストロングリターン 牡3 原田和真 仲舘牧場
加用正 (栗東) マンハッタンカフェ 56kg コスモヴューファーム
7 10 ギルデッドミラー オルフェーヴル 牝3 岩田望来 ノーザンファーム
松永幹夫 (栗東) Tiznow 54kg シルクレーシング
8 11 ロードベイリーフ ヴァンセンヌ 牡3 坂井瑠星 大北牧場
森田直行 (栗東) キングカメハメハ 56kg ロードホースクラブ
8 12 グランレイ ルーラーシップ 牡3 太宰啓介 前谷武志
池添学 (栗東) ファルブラブ 56kg 名古屋友豊

勝ち馬予想に役立つ!アーリントンカップの注目馬分析

タイセイビジョン

タートルボウル Dyhim Diamond  Night Shift 
Happy Landing 
Clara Bow  Top Ville 
Kamiya 
ソムニア スペシャルウィーク サンデーサイレンス 
キャンペンガール 
ドリームスケイプ エルコンドルパサー
ドリームビジョン 

タイセイビジョンは2歳G1朝日杯フューチュリティステークスの2着馬で、G2京王杯2歳ステークスの優勝馬。函館2歳ステークスでも2着しているように、このメンバーの中では実力が1枚上。新馬戦から3連続で上がり最速をマークしているように末も強力です。

父タートルボウルはアイルランドのマイルG1ジャンプラ賞の勝ち馬。種牡馬としてフランス2000ギニーの優勝馬ルカヤンを輩出しています。

タイセイビジョンの祖祖母のドリームビジョンはG3を2勝したアロハドリーム、地方交流G1を4勝したユートピアを輩出した活力ある母系。血統面を見てもマイルから2000mくらいが良い馬と判断できます。

今回は人気になると思われますがアーリントンカップの好走条件にマッチし、他に同等の実績のある馬はいないのでここは勝ち負けを期待できます。

プリンスリターン

ストロングリターン シンボリクリスエス Kris S. 
Tee Kay 
コートアウト  Smart Strike 
アザール
プリンセスプライド マンハッタンカフェ サンデーサイレンス
サトルチェンジ
エンゼルプリンセス ロイヤルスキー
エンゼルスキー

プリンスリターンはアーリントンカップと関係性が深いシンザン記念で優勝馬とタイム差無で2着した馬。2歳時にオープン勝ちし、朝日杯フューチュリティステークスでは15番人気ながら5着しています。前走2着もフロックではありません。

プリンスリターンの父ストロングダーリンは安田記念をレコード勝ちした馬。G1勝利は1勝だけですが、その父がシンボリクリスエスなのでサンデーサイレンス系やミスタープロスペクター系の肌馬に付けやすく種牡馬になっています。

2015年デビュー組が初産駒ですが、いままでこれといった重賞勝ち馬は出ていません。また母系もいままでこれといった活躍馬は出ていません。ただし血統内にニジンスキーの4×5、ヘイリトゥーリズンの5×5のクロスを持っているため、爆発力は秘めています。

タイセイビジョン以外で同馬と同等の実績馬はトリプルエースくらい。安定性ではプリンスリターンの方が上なので、優勝は無理にしても馬券に絡む確率が非常に高い1頭です。

グランレイ

ルーラーシップ キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
エアグルーヴ トニービン
ダイナカール
ミラクルベリー ファルブラブ Fairy King 
Gift of the Night 
ミラクルワウ  フジキセキ 
トリプルワウ 

グランレイは2歳G1朝日杯フューチュリティステークスで14番人気ながら3着した馬。次走のG3きさらぎ賞では2番人気でしたが優勝馬に1.8秒も離され8着。前走は1勝クラスを2番人気に押されましたが0.4秒差2着と勝ち切れていません。

グランレイの父は良血馬ルーラーシップ。ルーラーシップは中距離以上で走る産駒が多いので、前走の1400mは距離不足。ルーラーシップは身体能力が優れていましたが、気性難で大レースでは勝ちきれないレースが続き引退しています。

母のミラクルベリーの母系からは重賞で活躍するような馬は他に出ておらず、活力に乏しい母系です。上がり最速をこれまで2回出しているように、身体能力は低くありません。1、2勝クラスなら勝ち上がれそうですが、総合力を問われるここは来て3着まででしょう。

トリプルエース

Shamardal Giant’s Causeway Storm Cat 
Mariah’s Storm 
Helsinki Machiavellian
Helen Street 
トリプルピルエット サンデーサイレンス Halo
Wishing Well 
シャッター Mr. Prospector 
Savannah Dancer 

トリプルエースは前走のファルコンステークスを4番人気で4着。2歳時から重賞路線で活躍し、小倉2歳ステークスでタイム差無しの2着、デイリー杯2歳ステークスで4着、朝日杯フューチュリティステークスでは7番人気で11着に沈んでいます。

トリプルエースの父シャマルダルは英国産で生涯成績7戦6勝。欧州の芝G1を4勝し、唯一の敗戦はダートという芝馬です。種牡馬としても大成功し、世界中の芝のステークスを勝ちまくっています。一方母系からこれといった活躍馬は出ておらず、底力は感じられません。

ここまで朝日杯フューチュリティステークス以外は、常に上がりが3位以内。強力な末脚は持っているので、現時点なら展開がはまれば3着くらいには入賞できる力はあります。

ギルデッドミラー

オルフェーヴル ステイゴールド サンデーサイレンス
ゴールデンサッシュ
オリエンタルアート メジロマックイーン
エレクトロアート 
タイタンクイーン Tiznow  Cee’s Tizzy 
Cee’s Song 
Ensnare  Seeking the Gold 
トラップパス 

ギルテッドミラーは前走阪神芝1400mを1番人気で2着に0.4秒差を付けて快勝。過去5戦中4戦で1番人気に押されています。新馬戦では直線が長く坂の有る中京芝1600mを勝ち上がっています。

ギルテッドミラーの父はクラシック三冠馬でG1を6勝したオルフェーヴル産駒の条件戦で勝ち上がりの成績は他の有力種牡馬に比べイマイチですが、初年度産駒から古馬混合G1大阪杯を制したラッキーライラックを出したように、父と同じく爆発力のある産駒も輩出します。

ギルテッドラーの母タイタンクイーンの仔は全て勝ち上がっており、半兄のストロングタイタンはG3鳴尾記念の優勝馬。他にもアメリカのステークスウィナーを2頭輩出している活力ある母系です。

ギルテッドミラーの母の父ティズナウは史上初めてブリダーズカップ・クラシックを連覇した名馬。血統面から距離はもっとあった方がよく、前走より200m伸びるのはプラス。素質馬なのでアーリントンカップの馬券に絡む可能性の高い1頭です。

ここをクリックすると他の重賞の【注目出走馬分析】を検索できます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました