2020年第54回G1スプリンターズステークス予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

強豪が揃った安田記念を勝ったグランアレグリア、高松宮記念を勝ち昨年のスプリンターズステークスで2着したモズスーパーフレア、昨年の1番人気で既に短距離重賞6勝のダノンスマッシュなど、秋のスプリンターNo.1を決める2020年のスプリンターズステークス。スプリンターズステークス登録馬の中から注目馬をピックアップし、馬券になるか分析します。

2020年スプリンターズステークスの注目馬を分析!

スプリンターズステークスの特徴

G1スプリンターズステークスは第4回中山開催9日目に行われる3歳以上芝1200mの馬齢定量戦です。負担重量は3歳牡・騙馬55kg、同牝馬53kg、4歳以上牡・騙馬57kg、同牝馬55kg。また国際競争に指定され、外国調教馬も出走可能です。

スプリントシリーズでは外国調教馬、JRAレーティング上位5頭、キーランドカップ・セントウルステークス優勝馬に優先出走権が与えられています。また地方所属馬はキーランドカップ・セントウルステークスで2着までの馬に優先出走権が与えられます。

それ以外は①獲得賞金、②過去1年の獲得賞金、③過去2年にG1競争における獲得賞金の総計で多い順に出走が可能です。

過去10年のスプリンターズステークス入賞馬のデータを見たい方はこちら

2020年スプリンターズステークス出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 ダイメイプリンセス キングヘイロー  牝7 秋山真一郎 横井哲
森田直行(栗東) ダンスインザダーク 55kg 宮本 孝一
1 2 モズスーパーフレア Speightstown  牝5 松若風馬 Alpha Delta Stabkes
音無秀孝(栗東) Christies Treasure  55kg キャピタル・システム
2 3 ダノンスマッシュ ロードカナロア 牡5 川田将雅 ケイアイファーム
安田隆行 (栗東) ハードスパン 57kg ダノックス
2 4 キングハート オレハマッテルゼ 牡7 北村宏司 奥山博
星野忍 (美浦) マイネルラヴ 57kg 増田陽一
3 5 メイショウグロッケ メイショウサムソン  牝6 浜中俊 まるとみ冨岡牧場
荒川義之(栗東) マンハッタンカフェ 55kg 松本好隆
3 6 ライトオンキュー Shamardal 牡5 古川吉洋 ダーレー・ジャパン・F
昆貢 (栗東) Raven’s Pass 57kg ゴドルフィン
4 7 ミスターメロディ Scat Daddy 牡5 福永祐一 Bell Tower Thoroughbreds
藤原英昭 (栗東) Deputy Minister 57kg グリーンフィールズ
4 8 ダイメイフジ アグネスデジタル 牡6 菱田裕二 宮本昇
森田直行 (栗東) ダンスインザダーク 57kg 横井哲
5 9 ダイアトニック ロードカナロア 牡5 横山典弘 酒井牧場
安田隆行(栗東) サンデーサイレンス 57kg シルクレーシング
5 10 グランアレグリア ディープインパクト 牝4 C.ルメール ノーザンファーム
藤沢和雄 (美浦) Tapit 55kg サンデーレーシング
6 11 ラブカンプー ショウナンカンプ 牝5 斎藤新 奥山博
森田直行 (栗東) マイネルラヴ 55kg 増田陽一
6 12 ビアンフェ キズナ 牡3 藤岡佑介 ノースヒルズ
中竹和也(栗東) サクラバクシンオー 55kg 前田幸貴
7 13 レッドアンシェル マンハッタンカフェ 牡6 M.デムーロ ノーザンファーム
庄野靖志 (栗東) Storm Cat 57kg 東京ホースレーシング
7 14 エイティーンガール ヨハネスブルグ 牝4 池添謙一 庄野牧場
飯田祐史 (栗東) アグネスタキオン 55kg 中山泰志
8 15 クリノガウディー スクリーンヒーロー 牡4 三浦皇成 三輪牧場
藤沢則雄(栗東) ディアボロ 57kg 栗本博晴
8 16 アウィルアウェイ   ジャスタウェイ 牝4 松岡浩平 ノーザンファーム
高野友和(栗東) キングカメハメハ 55kg 吉田勝己

勝ち馬予想に役立つ!スプリンターズステークスの注目馬分析

グランアレグリア

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
タピッツフライ Tapit Pulpit 
Tap Your Heels 
Flying Marlin Marlin 
Morning Dove 

グラングランアレグリアは今年の安田記念の優勝馬。これまで8戦5勝で、他にも桜花賞、サウジアラビアロイヤルカップ、阪神カップを勝ち、前々走の芝1200mG1高松宮記念では重馬場で先行馬有利の展開を後方から追い込んで2着(3着より繰り上げ)しています。

グランアレグリアの父ディープインパクト母のタピッツフライは米国の芝マイルG1を2勝した活躍馬で、グランアレグリアは初仔。基本的にマイルでこそ真価を発揮する血統です。

当初は先行脚質で、昨年もスプリンターズステークスから指導する予定も脚に膿が溜まり回避。阪神カップから復帰後は差しに転じ、3戦連続で上がり33秒台、メンバー最速をマーク。脚質転向で結果を出しています。

同じ1200mの高松宮記念で結果を出していますが、中京は直線が長いため後方からでも差しが届きます。しかしスプリンターズが行われる中山は直線が短く逃げ、先行有利。第4コーナーを回った時点である程度前(10番手以内)に付いていないと勝ち切れません。

またスプリンターズステークスは国内の一流のスプリンターが集うため、ペース次第では逃げ・先行馬でも上りは33秒台を使います。さらに、過去10年でディープインパクト産駒の優勝は無く、馬券に絡んだのは2頭で2着が最高。ディープインパクト産駒はダッシュ力が弱くスプリント戦は不利です。

2019年、ワールドベストホースランキングでは117ポンドと3歳牝馬で1位に輝いているとはいえ、マイル戦より不安材料が多いのは確かです。先行して競馬もできますが、差しで成功している現在は前に行くと詰が甘くなる可能性があります。素質は一級線ですが、今回は連下と判断します。

モズスーパーフレア

Speightstown Gone West Mr. Prospector
Secrettame
Silken Cat Storm Cat
Silken Doll
Christies Treasure Belong to Me Danzig
Belonging
Roses At Sunset Valid Appeal
Bid Gal

モズスーパーフレアは今年の高松宮記念の優勝馬1位入線のクリノガウディー降着で繰り上がりでの結果も、実質ハナ差グランアレグリアの猛追は凌いでいます。昨年のスプリンターズステークスは2着に逃げ残り、3着ダノンスマッシュとは首差です。

他にも同じ中山芝1200mG3オーシャンステークスを勝ちがあり、今年も昨年と同じ北九州記念をステップに2着してスプリンターズステークスに駒を進めてきています。

モズスーパーフレアの父は2004年ブリダーズカップ・スプリントを優勝したスパイツタウンで、ミスタープロスペクター系に名種牡馬ゴーンウエストを父に、カナダ2歳牝馬チャンピオン・シルケンキャットを母に持つ良血です。

モズスーパーフレアの母クリスティーズトレジャーは米国産の1勝馬で、その父もG3を2勝しただけで平凡ですが、大種牡馬のダンジグの血を持っており、その血脈から米G3勝ちのサクリスティ、豪G1勝ちのクァフィラを輩出しています。

モズスーパーフレアは血統内にボールドルーラーの5×5×5、ノーザンダンサーの5×4、レイズアネイティヴの4×5、セクレタリアトの4×5のクロスを持っています。血統から見る限り、ひと昔前にアメリカ競馬を席捲した名種牡馬の血で固められている短距離のパワー型

このためスピードとパワーに秀でているものの一本調子になることは否めず、基本的にレースはスピード任せの逃げ。重の高松宮記念でも他馬が芝の良い外を回る中モズスーパーフレアだけ終始内を回り、さらにクリノガウディーに迫られるともうひと伸びしているように根性もあります。

昨年のスプリンターズステークスは強力な逃げ馬がおらず単騎逃げに持ち込めましたが、今年は逃げたいラブカンプーとダイメイフジとの兼ね合いがカギ。他馬のマークもきつくなります。得意の舞台で大崩れは無いものの、今回は抑えの評価です。

ダノンスマッシュ

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
Spinning Wildcat ハードスパン Danzig
Turkish Tryst 
Hollywood Wildcat Kris S.
Miss Wildcatter 

ダノンスマッシュはこれまで20戦9勝で、既に短距離重賞6勝のスプリンター。昨年のスプリンターズステークスでは1番人気も3着でしたが、優勝馬とは0.1秒差。今年の中山G3オーシャンステークスで優勝しているように中山は得意です。

ダノンスマッシュの父は短距離系の種牡馬ロードカナロア。母のスピニングワイルドキャットは1勝馬ですが、半兄はブリダーズカップを勝ったウォーチャント。祖母ハリウッドワイルドキャットは米G1を3勝しエクリプス賞最優秀3歳牝馬に輝いた名牝です。

血統内にミスタープロスペクターの4×4、ノーザンダンサーの5×4、ロベルトの5×4を持っており、スピードと成長力を秘めた血統構成です。

昨年のスプリンターズステークスでは夏に重賞を2回使ってのローテーションで、疲れが残っていた可能性があります。今年は安田記念後3カ月休養に当て、前走スプリンターズステークスの勝ち馬を多く出しているG2セントウルステークスを完勝して駒を進めています。

欲しいのはG1のタイトルだけで、今年は完全にスプリンターズステークスを見据えたローテーションを組んで臨んでいます。先行脚質で大崩れはありません。

本来なら連軸に最適で、実力的に優勝して不思議はありません。唯一の不安が今年の鞍上が川田に決定していること。G1で人気馬に騎乗もほとんど人気以上の結果を出せず、同馬にスプリンターズステークスと高松宮記念で騎乗も結果を出していません。

ダイアトニック

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
トゥハーモニー サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
エアレジェーロ アレミロード
アルパインスウィフト 

ダイアトニックはこれまで17戦7勝。これまでスワンステークス、函館スプリントステークスと短距離重賞を2勝しており、高松宮記念ではタイム差無しで頭差3着しています。

ダイアトニックの父はロードカナロア。母トゥハーモニーは未勝利馬ですが、産駒に京王杯スプリングステークスで2着のレオプライム、地方で短距離からマイルで8勝したビジュアルサポートが出ており、血統からも短距離からマイル向き。

父から豊かなスピードと筋力を受け継ぎ、さらに血統内にストームバードの4×4のクロスを持っておりスピードとパワーが向上する血統構成。ただし好走はやや時計の掛かる芝で、短距離戦でもスタミナが必要な時。一方、純粋な重馬場や軽い芝のではまだ結果を出していません

前走キーランドカップでは1番人気も58kgを背負い、泥んこの重馬場だったため脚元を気にして15着に惨敗。今回はスピードが出る中山芝1200mに対応しているかがポイント。血統上生粋のスプリンターではありませんが、父がロードカナロアなので中山の芝1200mは対応可能でしょう。連下で。

ミスターメロディ

Scat Daddy  ヨハネスブルグ ヘネシー
Myth
Love Style Mr. Prospector
Likeable Style
Trusty Lady Deputy Minister Vice Regent
Mint Copy
Klassy Kim Silent Screen
クールアライヴァル

ミスターメロディは昨年の高松宮記念の優勝馬。他にも3歳時にファルコンステークス勝ちがあり、昨年のスプリンターズステークスでも優勝馬に0.3秒差4着しています。前走セントウルステークスでは優勝馬ダノンスマッシュに0.2秒差3着と、まずまずの結果。

ミスターメロディの父は米国フロリダダービーなど中距離ダートG1を2書したスキャットダディで、米国クラッシック三冠馬ジャステジファイを出すなど大成功を収めています。

ミスターメロディの母トラスティレディは米国産の未出走馬で、母の父デピュティミニスターは北米リーディングサイアーに輝く名種牡馬です。芝ダート兼用のパワフルな米国血統です。

昨年の高松宮記念で1番人気だったダノンスマッシュに土をつけているものの、近2走では共に0.2秒差を付けられ格付けが終わっています。他にNHKマイルでも4着しており、G1で掲示板に載れる実力はあるので2、3着候補として。

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