スクリーンヒーローの血統や産駒の特徴を解説
モーリスとゴールドアクターの2頭のG1馬を輩出している種牡馬スクリーンヒーロー。スクリーンヒーロー産駒の距離適性やコース適性を知るには、スクリーンヒーローの現役時代の特徴や血統構成、産駒の共通性を知るのが何より重要。種牡馬スクリーンヒーローの特徴を知ると勝ち馬や穴馬、人気でも惨敗の可能性を予想できるので、ぜひ馬券の検討にお役立てください。
スクリーンヒーローの現役時代の成績
戦績23戦5勝2着6回3着2回
G1及び重賞勝利
G1:ジャパンカップ
G2:アルゼンチン共和国杯
特記事項
2008年、JRA賞最優秀4歳以上牡馬
スクリーンヒーローの現役時代の特徴
2歳秋にでデビューし初出走はダートマイル戦。年明け3戦目でダート1800mを勝ち上がり、2勝目は5戦目もダート1800m。クラッシック路線を目指すもトライアルのスプリングステークス5着、プリンシパルステークス7着と結果を出せずに春シーズンを終了。
夏のラジオNILLEI賞で2着に入り、セントライト記念で3着に入り菊花賞の優先出走権を得ますが、レース中剥離骨折で戦線離脱。1年間の長期休養に入ります。
翌年の夏の札幌の長距離条件戦から順調に駒を進め、G2アルゼンチン共和国杯で念願の重賞制覇。その勢いを狩って臨んだジャパンカップを9番人気で優勝しています。
その後受賞路線の王道を歩みますが同年有馬記念5着、翌年天皇賞春14着、宝塚記念5着とイマイチの成績。秋初戦の天皇賞秋で久々に2着に入ります。連覇を狙ったジャパンカップでは13着に敗退。レース後に屈腱炎を発症。そのまま引退し種牡馬入りしています。
スクリーンヒーローの血統上の特徴
グラスワンダー | Silver Hawk | Roberto |
Gris Vitesse | ||
Ameriflora | Danzig | |
Graceful Touch | ||
ランニングヒロイン | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
ダイナアクトレス | ノーザンテースト | |
モデルスポート |
スクリーンヒーローの父はロベルト系でグランプリ連覇をはじめG1を4勝したグラスワンダー。母ランニングヒロインは名牝ダイナアクトレスと大種牡馬サンデーサイレンスの間に生まれた良血ですが、馬体が400kg程度と競走馬としては小さく2戦して未勝利で繁殖に上がっています。
スクリーンヒーローは血統内に日本で成功しているヘイルトゥリーズンの4×4、ノーザンダンサーの4×4のクロスを持っているのが特徴。種付けすると3代目にサンデーサイレンスの血が入るためサンデー系の肌馬には付けに難く、必然的に他系統の肌馬に限られてしまいます。
スクリーンヒーロー自体は2000~2500m近辺で好成績を挙げているため、父のグラスワンダーの血を強く受け継いでいる印象です。実際にグラスワンダーと同じく好調時と不調時の差が激しく成績が安定しない一方、大レースで底力を発揮するイメージです。
スクリーンヒーロー産駒の特徴
さほど肌馬の血統が良くなくても産駒はコンスタントに走る印象。産駒が2歳重賞で2勝を挙げているように、晩成型の父と違い仕上がり早。クラッシック路線でも良く馬券に絡んできます。ただし、クラッシック路線で活躍した馬は古馬になって伸び悩みます。
古馬重賞で優勝したのはモーリスとゴールドアクターだけ。よほど実力が無ければ古馬重賞では無視して良いでしょう。
肌馬として相性が良いのはノーザンダンサー系かミスタープロスペクター系。モーリスもゴールドアクターも母系にノーザンダンサー系のサドラーズウェルズの血を引いています。
スクリーンヒーロー産駒の距離適性
~1400m | ~1800m | ~2200m | ~2600m | 2600以上 | 総合 | |||||||
勝率 | 複勝率 | 勝率 | 複勝率 | 勝率 | 複勝率 | 勝率 | 複勝率 | 勝率 | 複勝率 | 勝率 | 複勝率 | |
芝 | 0.079 | 0.223 | 0.066 | 0.235 | 0.081 | 0.216 | 0.124 | 0.247 | 0.000 | 0.200 | 0.076 | 0.228 |
ダート | 0.085 | 0.234 | 0.069 | 0.208 | 0.136 | 0.341 | 0.286 | 0.571 | 0.081 | 0.229 |
スクリーンヒーロー産駒は芝・ダートともにコンスタントに走るのが特徴。仕上がり早が多いため、芝コースでは新馬戦が多い短距離からクラシック路線の2400m辺りまでの勝率、複勝率はさほど変わりません。
ただし2200~2600mとスクリーンヒーローが得意としていた距離の勝率は他の距離に比べ1.5倍に跳ね上がります。一方で、2600m以上の距離では勝ち鞍は無く、複勝率も途端に悪くなるので産駒の走破距離には壁があります。
ダートコースではマイル近辺の成績が悪い一方、短距離と中距離以上は良く走ります。特に1800m以上の勝率、複勝率がイメージ以上に良いので狙い。ただし、ダートの重賞勝ち馬はいないので、ダート中距離の条件戦でスクリーンヒーロー産駒が出走してきたら狙い。
スクリーンヒーローの代表産駒
種付け頭数が少ない割に初年度からモーリスとゴールドアクターの2頭のG1馬を輩出。その後G1勝ち馬は出していませんが、毎年コンスタントに重賞勝ち馬を送り出しています。
モーリス(天皇賞秋、香港カップ、マイルチャンピオンシップ、安田記念他G1を6勝、現・種牡馬)
ゴールドアクター(有馬記念他、重賞3勝。現・種牡馬)
コメント
[…] ウィンカーネリアンの父はスクリーンヒーロー。母コスモクリスタルは短距離の4勝馬。近親に目立った活躍馬はおらず、母の父がマイネルラヴなので距離適性はこの馬からか。 […]
[…] マイネルウィルトスの父はスクリーンヒーロー。ロージズイン名産駒の母マイネルボヌールは旧1000万下の4勝馬。祖母コスモフォーチュンは北九州記念を優勝しています。 […]