2021年オークスの注目馬を分析!
オークスの特徴
G1オークスは第2回東京開催10日目に行われる3歳牝馬限定芝2400mの馬齢定量戦です。正式名は優駿牝馬。牝馬クラシック3冠レースの一つであり、牡馬のダービー(日本優駿)と並び最も権威あるレースで優勝馬は「樫の女王」と称えられます。負担重量は55kg。
オークスの出走条件は①花賞5着以内②フローラステークス2着以内③スイートピーステークス1着馬に優先出走権が与えられ、それ以外は獲得本賞金の高い順位に出走が可能。残りは抽選になります。
また国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。地方所属馬は上記出走条件の①~③に該当する馬が出走可能です。
なおオークスの1~3着馬にはその年の秋にフランスで行われる牝馬限定芝2400mのG1ヴェルメイユ賞への優先出走権が与えられます。
牡馬クラッシクの皐月賞が2000m、ダービーが2400mで距離延長が400mに対し、桜花賞が1600m、オークスは2400mと距離が一気に800mも延長します。多くが桜花賞からの参戦ですが、距離適性では他の路線組も台頭しやすく馬券の検討が難しいレースです。
2021年オークス出走表
| 枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
| 所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
| 1 | 1 | ククナ | キングカメハメハ | 牝3 | 横山武史 | ノーザンファーム |
| 栗田徹 (美浦) | ディープインパクト | 55kg | キャロットファーム | |||
| 1 | 2 | スルーセブンシーズ | ドリームジャーニー | 牝3 | 戸崎圭太 | ノーザンファーム |
| 尾関知人 (美浦) | クロフネ | 55kg | キャロットファーム | |||
| 2 | 3 | パープルレディー | ディープインパクト | 牝3 | 田辺裕信 | 岡田スタッド |
| 奥村武 (美浦) | ホワイトマズル | 55kg | カナヤマH | |||
| 2 | 4 | タガノパッション | キングカメハメハ | 牝3 | 岩田康誠 | 新冠タガノファーム |
| 鮫島一歩 (栗東) | シンボリクリスエス | 55kg | 八木良司 | |||
| 3 | 5 | クールキャット | スクリーンヒーロー | 牝3 | 武豊 | レイクヴィラファーム |
| 奥村武 (美浦) | ダンスインザダーク | 55kg | シルクレーシング | |||
| 3 | 6 | ウインアグライア | マツリダゴッホ | 牝3 | 和田竜二 | コスモヴューファーム |
| 和田雄二 (美浦) | Arch | 55kg | ウイン | |||
| 4 | 7 | アカイトリノムスメ | ディープインパクト | 牝3 | C.ルメール | ノーザンファーム |
| 国枝栄 (美浦) | キングカメハメハ | 55kg | 金子真人H | |||
| 4 | 8 | ハギノピリナ | キズナ | 牝3 | 藤懸貴志 | 村下明博 |
| 高野友和 (栗東) | アドマイヤムーン | 55kg | 安岡美津子 | |||
| 5 | 9 | ユーバーレーベン | ゴールドシップ | 牝3 | M.デムーロ | TC・ラフィアン |
| 手塚貴久 (美浦) | ロージズインメイ | 55kg | ビッグレッドファーム | |||
| 5 | 10 | エンスージアズム | ディープインパクト | 牝3 | 岩田望来 | 社台ファーム |
| 安田翔伍 (栗東) | Storm Cat | 55kg | 吉田照哉 | |||
| 6 | 11 | ソダシ | クロフネ | 牝3 | 吉田隼人 | ノーザンファーム |
| 須貝尚介 (栗東) | キングカメハメハ | 55kg | 金子真人H | |||
| 6 | 12 | ミヤビハイディ | エピファネイア | 牝3 | 吉田豊 | 静内白井牧場 |
| 高橋文雅 (美浦) | ハーツクライ | 55kg | 村上義勝 | |||
| 7 | 13 | ファインルージュ | キズナ | 牝3 | 福永祐一 | ノーザンファーム |
| 木村哲也 (美浦) | ボストンハーバー | 55kg | 六井元一 | |||
| 7 | 14 | ストライプ | ルーラーシップ | 牝3 | 柴田善臣 | 荒木貴宏 |
| 尾形和幸 (美浦) | ダイワメジャー | 55kg | 佐藤壽男 | |||
| 7 | 15 | アールドヴィーヴル | キングカメハメハ | 牝3 | 松山弘平 | ノーザンファーム |
| 今野貞一 (栗東) | ディープインパクト | 55kg | 近藤英子 | |||
| 8 | 16 | ニーナドレス | ハーツクライ | 牝3 | 藤岡康太 | 白井牧場 |
| 友道康夫 (栗東) | クロフネ | 55kg | 平井裕 | |||
| 8 | 17 | スライリー | オルフェーヴル | 牝3 | 石川裕紀人 | 白井牧場 |
| 相沢郁 (美浦) | ディープインパクト | 55kg | ヒダカ・ブリーダーズ・U | |||
| 8 | 18 | ステラリア | キズナ | 牝3 | 川田将雅 | 白老ファーム |
| 相沢郁 (美浦) | Motivator | 55kg | 社台レースホース |
勝ち馬予想に役立つ!オークスの注目馬分析
ソダシ
| クロフネ | フレンチデピュティ | Deputy Minister |
| Mitterand | ||
| ブルーアヴェニュー | Classic Go Go | |
| Eliza Blue | ||
| ブチコ | キングカメハメハ | Kingmanbo |
| マンファス | ||
| シラユキヒメ | サンデーサイレンス | |
| ウェイブウインド |
ソダシは前走の桜花賞をレースレコード兼コースレコードで優勝し、これまで5戦全勝。桜花賞、阪神ジュベナイルフィリーズで共にタイム差無しで2着だったサトノレイナスがダービーに向かったことで、1強ムードが漂っています。
ソダシの父はクロフネ。キングカメハメハ産駒の母ブチコはダート中距離の4勝馬。母の半姉でクロフネ産駒のユキチャンがダート2100mの地方G3関東オークスを優勝し、NRA最優秀牝馬に輝いています。
札幌2歳ステークスを勝っていることから中距離までの適性は有りますが、クロフネ産駒が芝レースの重賞で好走するのは2000mまで。また走法も前で掻き込むスタイルなので明らかに母の父キングカメハメハよりクロフネの影響が強いと考えられます。
ポテンシャルの高さから現時点で2000m以上を克服する可能性はありますが、将来的には2400mは明らかに長い印象。オークスまでマイル3勝を挙げている馬は好走できるジンクスもありますが、現在の走法では2000m以上でスタミナ切れを起こす可能性もあります。
一応馬券内と考えますが、スタミナ勝負の展開になった場合は掲示板を外す可能性も。今回は連下で。
アカイトリノムスメ
| ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo |
| Wishing Well | ||
| ウインドインハーヘア | Alzao | |
| Burghclere | ||
| アパパネ | キングカメハメハ | Kingmambo |
| マンファス | ||
| ソルティビッド | Salt Lake | |
| Piper Piper |
アカイトリノムスメは前走の桜花賞でソダシに0.2秒差の4着。これまで5戦3勝で、3連勝でクイーンステークスを制している素質馬。
アカイトリノムスメの父はディープインパクト。キングカメハメハ産駒の母アパパネは牝馬クラッシック3冠馬でG1を5勝。全兄に新潟記念連続2着のジナンボーがいます。
父ディープインパクト×母の父キングカメハメハの組み合わせでは過去にワグネリアンがダービーを制しています。また兄が2000mを中心に活躍し、ディープインパクト産駒は距離の融通が利くことからもソダシよりはオークス向き。
5戦全てマイル戦も、3勝を挙げているのでオークス好走の条件は整っています。勝ち負け。
ユーバーレーベン
| ゴールドシップ | ステイゴールド | サンデーサイレンス |
| ゴールデンサッシュ | ||
| ポイントフラッグ | メジロマックイーン | |
| パストラリズム | ||
| マイネテレジア | ロージズインメイ | Devil His Due |
| Tell a Secret | ||
| マイネヌーヴェル | ブライアンズタイム | |
| マイネプリテンダー |
ユーバーレーベンはこれまで5戦1勝2着1回3着3回。札幌2歳ステークスでソダシにタイム差無し、阪神ジュベナイルフィリーズでも0.1秒差の3着。阪神ジュベナイルフィリーズ、フラワーカップ、フローラステークスと連続3着と、格下相手でもイマイチ勝ち切れていません。
ユーバーレーベンの父は中長距離G1で6勝を挙げたゴールドシップ。ロージズインメイ産駒のマイネテシジアは芝中距離の1勝馬。祖母マイネヌーヴェルはフラワーカップを優勝。ユーバーレーベンの半兄にステイゴールド産駒で函館記念2着のマイネルファロンがいます。
ユーバーベーレンは6戦全て上りメンバー中3番手以内、前走もメンバー中上り最速で33.2秒を繰り出しています。父ゴールドシップはスタミナが豊富でエンジンの掛かりが遅いものの、一度加速すると長くいい脚を使えるのが持ち味。本馬もその血を受け継いでいる可能性大。
母系にブライアンズタイムの血が入っていることからも前走より距離は伸びて良いタイプ。父はパワーもあるので前走より馬場が悪化するオークスは有利。ただし、フローラステークス組は過去10年で優勝無し。連下で。
クールキャット
| スクリーンヒーロー | グラスワンダー | Silver Hawk |
| Ameriflora | ||
| ランニングヒロイン | サンデーサイレンス | |
| ダイナアクトレス | ||
| メジロトンキニーズ | ダンスインザダーク | サンデーサイレンス |
| ダンシングキィ | ||
| メジロクロヒメ | モガミ | |
| メジロツシマ |
クールキャットは前走オークストライアルのフローラステークスを優勝。これまで5戦2勝。重賞は4戦し、アルテミスステークスとフラワーカップで掲示板に載っています。
クールキャットの父はスクリーンヒーロー。母メジロトンキニーズはダンスインザダーク産駒で牝馬ながら長距離のダイヤモンドステークスで3着の実績がある3勝馬。クールキャットの半兄にタートルボウル産駒で中山金杯他中距離G3を3勝したトリオンフがいます。
クールキャットはサンデーサイレンスの3×3の濃いクロスとヘイルトゥリーズンの5×5×5、ノーザンダンサーの5×5×5×5の濃いクロスを持つという近親配合。爆発力がある反面安定性には欠ける可能性が大。
前走で4番手に付けスピードで押し切るという今までにないレースで優勝。母の父が菊花賞馬のダンスインザダークなので距離はもっと伸びた方が良いタイプ。フローラステークス組で父スクリーンヒーローは昨年のオークス2着馬ウィンマリリンと同じ。
ただしフローラステークス組は過去10年で優勝は無し。連下で。
ファインルージュ
| キズナ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| キャットクイル | Storm Cat | |
| Pacific Princess | ||
| パシオンルージュ | ボストンハーバー | Capote |
| Harbor Springs | ||
| セクシーココナッツ | ダンスインザダーク | |
| ココパシオン |
ファインルージュは桜花賞3着馬。これまで4戦2勝2着1回3着1回で、フェアリーステークスを優勝しています。
ファインルージュの父はキズナ。母パシオンルージュは短距離の3勝馬。母の半弟にホワイトマズル産駒で新潟2歳ステークス勝ちのザラストロがいます。血統内にサンデーサイレンス3×4の濃いクロスとノーザンダンサーの5×5のクロスを持ちます。
母の父が短距離馬のボストンハーバーで、キズナも短距離向きのストームキャットの血を持つので、血統的には短めのマイラー。母の父ボストンハーバーでは2000mを超える重賞で勝ち切れていません。今回は見送り。
ステラリア
| キズナ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| キャットクイル | Storm Cat | |
| Pacific Princess | ||
| ポリネイター | Motivator | モンジュー |
| Out West | ||
| Ceanothus | Bluebird | |
| Golden Bloom |
アテラリアは前走でオークスと関連性が高い忘れな草賞を2番人気で優勝。これまで6戦2勝2着1回3着1回。新馬戦を除きメンバー中上り最速をマークしています。
アテラリアの父はキズナ。母ピリネイターは愛国産で英2歳G2芝1800mを優勝している2勝馬。母の父モティヴェーターは英ダービー他G1を2勝し、母の父として今年の弥生賞馬で皐月賞2着のタイトルホルダーがいます。
アテラリアの母系にディープインパクト系と相性が良いストームバードが入っており、ストームバードの4×4の濃いクロスを持ちます。また母系にスタミナを強化するサドラーズウェルズの血を持っており、前走より距離は伸びた方が良いタイプ。
忘れな賞組は過去10年でオークス3勝を挙げ、全て同レースで2番人気以内での勝利。また忘れな賞組で優勝した3頭中2頭はディープインパクト産駒です。特にマイナスになる要素もなく、鞍上次第で勝ち負け。





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