2022年神戸新聞杯の注目馬を分析!
神戸新聞杯の特徴
2022年のGⅡ神戸新聞杯は第5回中京開催6日目に3歳限定芝2200mの定量戦で行われます。本来なら阪神競馬場芝外回り2400mでの開催ですが、京都競馬場改修工事に伴い中京競馬場で代替開催されます。負担重量は牡馬56kg、牝馬54kg。
菊花賞のトライアルレースに指定され、3着までに同レースの優先出走権が与えられます。
地方所属馬は菊花賞出走候補馬のみ3頭まで出走登録が可能で、春のクラッシックレース及びNHKマイルカップの2着以内の馬に神戸新聞杯への優先出走権が与えられます。
また国際競走に指定され外国調教馬は9頭まで、優先出走権が与えられます。
菊花賞と関連の深いレースであり、同じトライアルレースのセントライト記念より多くの菊花賞馬や後のGⅠ馬を輩出する出世レースです。
2022年神戸新聞杯出走表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | リカンカブール | シルバーステート | 牡3 | 藤岡康太 | 辻牧場 |
田中克典 (栗東) | Zoffany | 56kg | ラ・メール | |||
1 | 2 | ボルドグフーシュ | スクリーンヒーロー | 牡3 | 吉田隼人 | 社台ファーム |
宮本博 (栗東) | Layman | 56kg | 社台レースホース | |||
2 | 3 | ミスターホワイト | ハーツクライ | 牡3 | 松若風馬 | 下河辺牧場 |
矢作芳人 (栗東) | クロフネ | 56kg | 吉澤ホールディングス | |||
2 | 4 | コントゥラット | エピファネイア | 牡3 | 北村友一 | 白老ファーム |
吉岡辰弥 (栗東) | フレンチデピュティ | 56kg | 牧埜幸一 | |||
3 | 5 | ヴェローナシチー | エピファネイア | 牡3 | 団野大成 | カミイスタット |
佐々木晶 (栗東) | ゼンノロブロイ | 56kg | 友駿ホースクラブ | |||
3 | 6 | ヤマニンゼスト | シンボリクリスエス | 牡3 | 武豊 | 錦岡牧場 |
千田輝彦 (栗東) | ディープインパクト | 56kg | 土井肇 | |||
4 | 7 | ジャスティンパレス | ディープインパクト | 牡3 | 鮫島克駿 | ノーザンファーム |
杉山晴紀 (栗東) | Royal Anthem | 56kg | 三木正浩 | |||
4 | 8 | メイショウラナキラ | ドゥラメンテ | 牡3 | 秋山真一郎 | 村下明博 |
南井克巳 (栗東) | パントレセレブル | 56kg | 松本好雄 | |||
5 | 9 | サトノヘリオス | エピファネイア | 牡3 | 浜中俊 | 社台ファーム |
友道康夫 (栗東) | サンデーサイレンス | 56kg | サトミホースカンパニー | |||
5 | 10 | レヴァンジル | ドゥラメンテ | 牡3 | M.デムーロ | ノーザンファーム |
堀宣行 (美浦) | Frankel | 56kg | サンデーレーシング | |||
6 | 11 | パラレルヴィジョン | キズナ | 牡3 | C.ルメール | ノーザンファーム |
国枝栄 (美浦) | マクフィ | 56kg | キャロットファーム | |||
6 | 12 | ジュンブロッサム | ワールドエース | 牡3 | 坂井瑠星 | ノーザンファーム |
友道康夫 (栗東) | クロフネ | 56kg | 河合純二 | |||
7 | 13 | ビーアストニッシド | アメリカンペイトリオット | 牡3 | 岩田康誠 | ヴェルサイユファーム |
飯田雄三 (栗東) | ネオユニヴァース | 56kg | 村中徹 | |||
7 | 14 | プラダリア | ディープインパクト | 牡3 | 池添謙一 | オリエント牧場 |
池添学 (栗東) | クロフネ | 56kg | 名古屋友豊 | |||
8 | 15 | アイキャンドウイッ | ディープインパクト | 牡3 | 和田竜二 | 岡田スタッド |
池江泰寿 (栗東) | Shamardal | 56kg | 吉澤ホールディングス | |||
8 | 16 | アスクワイルドモア | キズナ | 牡3 | 岩田望来 | 社台ファーム |
藤原英昭 (栗東) | ゼンノロブロイ | 56kg | 廣崎利洋HD | |||
8 | 17 | サンセットクラウド | ディープインパクト | 牡3 | 幸英明 | ノースヒルズ |
矢作芳人 (栗東) | Unbridled’s Song | 56kg | 前田晋二 |
勝ち馬予想に役立つ!重賞の注目馬分析
プラダリア
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
ウインドインハーヘア | Alzao | |
Burghclere | ||
シャッセロール | クロフネ | フレンチデピュティ |
ブルーアヴェニュー | ||
ポポラス | フォーティナイナー | |
リトルオードリー |
プラダリア青葉賞の優勝馬。これまで5戦2勝2着2回。ダービーでは5番人気に押されましたが、優勝馬ドウデュースから0.9秒差5着に敗れています。
プラダリアの父はディープインパクト。クロフネ産駒のシャッセロールは短距離の3勝馬。祖祖母は3歳牝馬限定GⅡ勝ち、オークス3着のリトルオードリー。5代先までクロスが無いアウトブリードですが、近親に活躍馬はいません。
馬体重が450kg前後と小柄。青葉賞まで4戦してメンバー中上り1、2番手から考えれば、ディープインパクトの血が濃いタイプ。ローテーション的に青葉賞組からダービー馬は出ないジンクスがあり、それでも5着していればの能力は高いと言えます。
前走ダービー出走組では最上位。例年ダービー組が強いレースなので、勝ち負け。
ヴェローナシチー
エピファネイア | シンボリクリスエス | Kris S. |
Tee Kay | ||
シーザリオ | スペシャルウィーク | |
キロフプリミエール | ||
アモーレエテルノ | ゼンノロブロイ | サンデーサイレンス |
ローミンレイチェル | ||
ヒカルアモーレ | クロフネ | |
グレイトフィーヴァー |
ヴェローナシチーはこれまで7戦1勝2着3回3着3回と馬券を外していません。重賞は京成杯で3着、京都新聞杯で2着。さらにリステッドクラス3戦して2着2回3着1回なので、勝ち切れないものの重賞でもコンスタントに走る能力があります。
ヴェローナシチーの父はエピファネイア。ゼンノロブロイ産駒のアモーレエテルノは地方の2勝馬。母系はそこそこ走る馬は出るものの、重賞では勝ち切れません。またヴェローナシチーはサンデーサイレンスの4×3の濃いクロス、ヘイルトゥリーズンの5×5のクロスがあります。
7戦全てでメンバー中上り3番手以内、うち5回でメンバー中最速と底力はあるものの、やはりヘイルトゥリーズン系の血が濃いため気性難の可能性が。
前走1番人気だった中京芝2000mリステッドクラスでは逃げた優勝馬を0.2秒差で捉え切れず2着。優勝馬のフェーングロッテンはその後ラジオNIKKEI賞を勝ち、新潟記念でも3着に入っているので相手が悪かったか。前走後は3か月の休養。菊花賞出走を確実にするため3着まで入りたいところ。
ただし気性的は菊花賞向きではないため、ここは全力勝負の公算が大。過去の成績からも連下で。
パラレルヴィジョン
キズナ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
キャットクイル | Storm Cat | |
Pacific Princess | ||
アールブリュット | マクフィ | Dubawi |
Dhelaal | ||
イグジビットワン | Silver Hawk | |
Tsar’s Pride |
パラレルヴィジョンはこれまで2戦2勝。前走6月の東京芝2000m古馬混合戦を1番人気、中段からメンバー中最速33.5秒の脚で、2着に0.5秒差を付けて圧勝。勝ち時計も1分58秒と優秀です。
パラレルヴィジョンの父はキズナ。マクフィ産駒の母アールブリュットはマイルの4勝馬。祖母はイタリア芝2000mGⅢ勝ち、母の半弟でゼンノロブロイ産駒のメートルダールが中日新聞杯をはじめ6勝を挙げています。
母はマイラーも血統的には2000~2400m向き。前走は新馬戦勝ちから中2か月で+12kgと体を一回り大きくして優勝しているため、まだまだ伸びしろがあります。前走の勝ち時計もこの時期の3歳馬としては超優秀で、能力的には重賞級です。
今年の神戸新聞杯の出走メンバーでダービー出走組は5着のブリタリアが最上位なのでメンバーは手薄。ここは賞金を加算して秋の重賞路線出走を確実にしたいところ。仕上げも全力と考えられます。勝ち負け。
アスクワイルドモア
キズナ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
キャットクイル | Storm Cat | |
ローミンレイチェル | ||
ラセレシオン | ゼンノロブロイ | サンデーサイレンス |
ローミンレイチェル | ||
アルゼンチンスター | Candy Stripes | |
ディフェレンテ |
アスクワイルドモアは京都新聞杯の優勝馬。これまで8戦2勝2着3回。重賞は他に札幌2歳S2着、きさらぎ賞4着がありますが、GⅠのホープフルS、ダービーでは共に2桁着順と大差負けと一級線と対戦では見劣りします。
アスクアンドモアの父はキズナ。ゼンノロブロイ産駒の母ラセレシオンは青葉賞勝ち・天皇賞秋2着のペルーサの全妹で、自身は3勝。血統内にサンデーサイレンスの3×3の濃いクロスを持ちます。
8戦中6戦でメンバー中上り3番手以内。ただしいずれも35秒を切れないので、切れ味ではなく長くいい脚を使える馬。父キズナではなく母の父ゼンノロブロイの血が濃いタイプ。そのためゴール前直線が長い中京コースは有利。
ただし、京都新聞杯勝ちがあり、賞金的に菊花賞への出走条件を満たしているため余裕残しの可能性が。叩き台で無理臭わない可能性があります。今回は見送り。
サトノヘイオス
エピファネイア | シンボリクリスエス | Kris S. |
Tee Kay | ||
シーザリオ | スペシャルウィーク | |
キロフプリミエール | ||
エアマグダラ | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
エアデジャヴー | ノーザンテースト | |
アイドリームドアドリーム |
サトノヘリオスはこれまで7戦2勝3着2回。3着は共に重賞で、スプリングSとラジオNIKKEI賞。ホープフルSと皐月賞に出走していますが、共に2桁着順、1秒以上離され惨敗しています。
サトノヘリオスの父はエピファネイア。サンデーサイレンス作の母エアマグダラは芝マイルの4勝馬。母の全姉は秋華賞馬のエアメサイア、サトノヘリオスの半兄にシンボリクエスエス産駒のエアアンセムは函館記念を優勝。近親に重賞勝ち馬が多数いる良血。
血統内にサンデーサイレンスの4×2という非常に濃いクロスを持ちます。
近親の活躍馬は主に中距離を得意としていますが、どちらかと言うとマイラー寄り。格下相手では2000mは持っても、更に距離延長の2200mでは能力がやや削がれます。またGⅡ、GⅢでも勝ち切れないところを見ると底力は疑問。今回は見送り。
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