2023年第43回GⅠジャパンカップ予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

023年ジャパンカップの注目馬を分析!

 

ジャパンカップの特徴

GⅠジャパンカップは第5回東京開催8日目に行われる3歳以上芝2400mの馬齢定量戦です。負担重量は3歳牡・騙馬55kg、同牝馬53kg、4歳以上牡・騙馬57kg、牝馬55kg。日本初の国際競走であり、出走登録した外国調教馬は10頭まで優先出走権が認められます。

また英国キングジョージョージ6世&クイーンエリザベスS及び仏国凱旋門賞の1、2着馬、愛国アイリッシュチャンピオンS・独国バーデン大賞、米国アーリントンミリオン及びブリダーズカップ・ターフの1着馬に優先出走権が与えられます。

JRA所属馬はレーティング上位5頭に優先出走権が与えられ、その他は通算獲得賞金+過去1年の獲得賞金+過去2年のGⅠレースにおける獲得賞金の総額が高い順に出走権が与えられます。また地方所属馬は選定馬のみ出走可能です。

近年は日本の高速馬場を嫌い有力外国馬の出走は激減し、過去10年で外国調教馬が馬券に絡んだことはありません。またJRA所属馬も同時期にジャパンカップより賞金が高い香港国際競走に出走する馬が多数おり、出走馬のレベルが低下傾向です。

↓過去10年のジャパンカップ入賞馬のデータを見たい方はこちら↓

2023年ジャパンカップ出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 リバティアイランド ドゥラメンテ 牝3 川田将雅 ノーザンファーム
中内田充 (栗東) All American 54kg サンデーレーシング
1 2 イクイノックス キタサンブラック 牡4 C.ルメール ノーザンファーム
木村哲也 (美浦) キングヘイロー 58kg シルクレーシング
2 3 タイトルホルダー ドゥラメンテ 牡5 横山和生 岡田スタッド
栗田徹 (美浦) Motivator 58kg 山田弘
2 4 スタッドリー ハービンジャー 牡5 T.マーカンド 白老ファーム
奥村豊 (栗東) フジキセキ 58kg シルクレーシング
3 5 ドウデュース ハーツクライ 牡4 戸崎圭太 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) Vindication 58kg キーファーズ
3 6 フォワードアゲン ローズキングダム 騙6 黛弘人 信田牧場
中野栄治 (美浦) グラスワンダー 58kg 浅川皓司
4 7 イレジン Manduro 騙6 M.ヴェロン  
J.ゴーヴァン(仏国) Oasis Dream 58kg ベルトラン・ミリエール
4 8 パンサラッサ ロードカナロア 牡6 吉田豊 木村秀則
矢作芳人 (栗東) モンジュー 58kg 広尾レース
5 9 ヴェラアズール エイシンフラッシュ 牡6 H.ドイル 白老ファーム
渡辺薫彦 (栗東) クロフネ 58kg キャロットファーム
5 10 ダノンベルーガ ハーツクライ 牡4 J.モレイラ ノーザンファーム
堀宣行 (美浦) Tizway 58kg ダノックス
6 11 トラストケンシン ハーツクライ 牡8 荻野極 村上欽哉
高橋文雅 (美浦) エルコンドルパサー 57kg 菅波立知子
6 12 チェスナットコート ハーツクライ 牡9 田中学 下河辺牧場
田中一巧(兵庫) クロフネ 58kg 藤田卓也
7 13 クリノメガミエース エスポワールシチー 牝4 吉村智洋 日西牧場
本間忍 (美浦) フレンチデピュティ 56kg 栗本博晴
7 14 ディープボンド キズナ 牡6 和田竜二 村田牧場
大久保龍(栗東) キングヘイロー 58kg 前田晋二
7 15 ショウナンバシット シルバーステート 牡3 M.デムーロ ノーザンファーム
須貝尚介 (栗東) Medaglia d’Oro 56kg 国本哲秀
8 16 インプレス キズナ 牡4 三浦皇成 社台ファーム
佐々木晶 (栗東) Dr Fong 58kg 前田幸治
8 17 スターズオンアース ドゥラメンテ 牝4 W.ビュイック 社台ファーム
高柳瑞樹 (美浦) Smart Strike 56kg 社台レースホース
8 18 ウインエアフォルク ゴールドシップ 牡6 藤岡菜七子 コスモヴューファーム
根本康広(美浦) ティッカネン 58kg 成富直行

勝ち馬予想に役立つ!ジャパンカップの注目馬分析

イクノイックス

キタサンブラック ブラックタイド サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア
シュガーハート サクラバクシンオー
オトメゴコロ
シャトーブランシュ キングヘイロー ダンシングブレーヴ
グッバイヘイロー
ブランシェリー トニービン
メゾンブランシュ

イクノイックスは前走の天皇賞秋でGⅠ5連勝。秋初戦で迎え連覇を狙った天皇賞秋では、ジャックドールが作った前半57秒7というハイラップを3番手で追走し、先行勢が総崩れの中馬なりで抜け出してゴール。勝ち時計は驚異のワールドレコードの1分55秒2、2着に0.4秒差を付けて完勝しています。

イクイノックスの父は中長距離GⅠ7勝のキタサンブラック。キングヘイロー産駒の母シャトーブラッシュはマーメイドステークス勝ちがある4勝馬。イクイノクスの半兄でキングカメハメハ産駒のヴァイスメテオールがラジオNIKKEI賞を制しています。

血統内にリファールと5×5×4、ヘイローの4×4の濃いクロスを持つ中距離配合。母系にスタミナを補うトニービンが入っているものの距離適性は1800~2200m辺り。ただし跳びが大きいのでレース中の疲労度が少なく、距離が持つ印象です。

東京2400mはダービーでドウデュースに首差2着。上りはイクノイックスの方が0.1秒早いので着差は位置取りの差。有馬記念を勝っていることからも、この距離は守備範囲。

前走レコードの反動が気になりますが、スライド走法の馬で一度スピードに乗ってしまえば消耗自体は少なめ。馬体が完成した今ならダービー以上のパフォーマンスが期待できます。タイトルホルダーが逃げるレースが予想され、今回もピッタリマークか。勝ち負け。

リバティアイランド

ドゥラメンテ キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
アドマイヤグルーヴ サンデーサイレンス
エアグルーヴ
ヤンキーローズ All American Red Ransom
Milva
Condesaar ザール
Condescendance

リバティアイランドは前走秋華賞で牝馬三冠を達成。阪神ジュベナイルフィリーズを含めてGⅠ4連勝。秋華賞も単勝1.1倍の堂々の1番人気に応え、2番人気で抜け出したハーバーを余裕で交わし、猛追した2着マスクトディーヴァには余裕の1馬身差で完勝。

リバティアイランドの父は牡馬クラシック2冠のドゥラメンテ。母ヤンキーローズは豪州産で芝GⅠ2勝2着2回の4勝馬母系は短距離傾向。リバティアイランドの半兄でディープインパクト産駒のロムネヤはマイラーです。

オークスで2着に1秒差を付けており、勝ち時計は同じローテーションでジャパンカップを制したアーモンドアイより0.7秒も早く、過去10年ではラヴズオンリーユーに次ぐ時計ラヴズオンリーユーも後に海外でGⅠ3勝を挙げているので、能力はこの2頭に匹敵。

今回牡馬と初対戦。斤量は前走に比べ1kg減で有利。ただし血統的にはマイラーで、パンタラッサとタイトルホルダーという2頭の強力な逃げ馬が引っ張る展開が予想されまる今回は後方に控えて末脚を活かす競馬が予想されます。パンタラッサは距離に限界があるので主導権はタイトルホルダー。

タイトルホルダーの場合はワンペースになるので、気分良く行かせると届かない可能性が。抑えまで。

ドウデュース

ハーツクライ サンデーサイレンス Halo
Wishing Well 
アイリッシュダンス トニービン
ビューパーダンス 
ダストアンドダイヤモンズ Vindication Seattle Slew
Strawberry Reason
Majestically Gone West
Darling Dame

ドウデュースは昨年もダービー馬で、朝日杯フューチュリティーSも優勝しているGⅠ2勝馬。これまで10戦5勝2着1回3着1回。イクノイックスに唯一土を付けた存在で、古馬になって京都記念も優勝。ドバイターフで出走前に跛行発生で長期休養。

ぶっつけで臨んだ前走天皇賞秋は2番人気も、鞍上の武豊がレース前にケガをして戸崎に急遽乗り替わり。本番はイクノイックスから1.4秒差も付けられ7着と大敗しています。

ドウデュースの父はハーツクライ母ダストアンドダイヤモンズは海外重賞2勝を含む6勝馬。血統内に大種牡馬リファールの濃いクロスを持ちます。

ライバルのイクノイックスが順調にレースを消化していたのに対し前走天皇賞秋は7カ月の休養明け。レース感が戻り切らない中、イクノイックスをマークする形でハイペースを追走したためスタミナ切れ。本来末脚勝負の馬なので、これは作戦が間違い。

今回は優勝したダービーと同じコース。叩き2戦目で前進が見込めます。タイトルホルダーが2番手も、実質逃げる展開が予想され、スタミナと末脚が試されるレースになる可能性が大。腹を据えて末脚勝負に徹すれば自慢の末脚が届くか。連下で。

スターズオンアース

ドゥラメンテ キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
アドマイヤグルーヴ サンデーサイレンス
エアグルーヴ
サザンスターズ Smart Strike Mr. Prospector
Classy’n Smart
スタセリタ Monsun
Soignee

スターズオンアースは昨年の桜花賞・オークスと牝馬クラシック2冠馬。これまで10戦3勝2着4回3着3回。GⅠは他に秋華賞3着、大阪杯2着、ヴィクトリアマイル3着と、GⅠ出走機会全てで馬券。

スターズオンアースの父は牡馬クラシック2冠のドゥラメンテ。英国産の母サザンスターズは海外1勝馬。祖母は米国エクリプス最優秀牝馬でGⅠ6勝のスタセリア、母の半妹でフランケル産駒のソウルスターリングが阪神ジュベナイルフィリーズ・オークスを優勝。

またスターズオンアースは血統内にミスタープロスペクターの4×3の濃いクロスを持ちます。

桜花賞勝ちがあり、前走ヴィクトリアマイルで3着ですが、パフォーマンスが良いのは2000m近辺。オークス・秋華賞・大阪杯でメンバー中最速の脚を使っています。秋初戦は天皇賞秋に登録していたものの、右前肢の蹄の異常が見つかり回避。

ここ4戦はルメールが手綱を取っていますが、イクノイックスを選ぶため短期免許で来日のW.ビュイックに乗り替わり予定。同騎手は2013年にも来日して重賞1勝。今年はブリダーズカップ・ジュヴェナイルターフスプリントとマイルでGⅠ2勝を挙げ調子を上げています。

血統的には今年の三冠馬リバティアイランドより距離適性があり、5戦連続上がりは33秒台と切れ味は上等。オークスでの走破時計はリバティアイランドと0.8秒遅いだけなので、タイミング次第では逆転可能。

ただし、出走前後に脚元に不安を抱える体質の弱さがネック今回も天皇賞秋取り消しからの出走で、順調度ではイマイチ。ポン駆けしますが、掛けしますが、どちらかというと2、3戦目で調子を取り戻すタイプなのでイクノイックスを脅かすまでにはいかないか。抑えまで。

タイトルホルダー

ドゥラメンテ キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
アドマイヤグルーヴ サンデーサイレンス
エアグルーヴ
メーヴェ Motivator モンジュー
Out West
Top Table Shirley Heights
Lora’s Guest

タイトルホルダーは2021年菊花賞、2022年天皇賞春、宝塚記念とGⅠ3勝馬。これまで17戦7勝2着3回今年は日経賞を連覇するも天皇賞春でレース中に心房細動を発生し競争中止復帰初戦の前走オールカマーでは1番人気ローシャムパークに差されて2着に敗れています。

タイトルホルダーの父は牡馬春クラッシック2冠のドゥラメンテ。母は古馬OPまで出世したメーヴェ。タイトルホルダーの半姉でオルフェーヴル産駒のメロディーレーンも芝2600m戦OP勝ちがあり、スタミナ溢れる母系。

前走は58kgのトップハンデも、優勝馬から1馬身1/4差なので同斤量でも1/4馬身差を付けられた計算。3着とも首差なので、先を見越した仕上げとはいえやや物足りない印象。

今回は叩き2戦目で前進が見込めますが、東京は2戦しか経験が無く東京スポーツ杯2歳S2着、ダービー6着なのであまり相性が良くありません。また得意なのは中山や阪神などスタミナとパワーが問われるコース。スピードが出やすい東京だと逃げても目標にされ、瞬発力が無い分交わされる可能性が大。

本命は日経賞連覇でコース適性が明確な有馬記念。見送り。

ヴェラアズール

エイシンフラッシュ キングズベスト Kingmambo
Allegretta
ムーンレディ プラティニ
Midnight Fever
ヴェラブランカ クロフネ フレンチデピュティ
ブルーアヴェニュー 
アドマイヤサンデー サンデーサイレンス
ムーンインディゴ

ヴェラアズールは昨年のジャパンカップの優勝馬。これまで26戦6勝2着4回3着5回。昨年は京都記念を含む芝2400m3連勝で勢いがあったものの、その後は有馬記念、ドバイワールドC、宝塚記念のGⅠ3連戦で掲示板なし。前走京都記念も7着に沈んでいます。

ヴェラアズールの父はダービーと天皇賞秋を制したエイシンフラッシュ。クロフネ産駒の母ヴェラブランカはダートマイルの2勝馬。母の半姉にオークス馬のトールポピー、半妹に秋華賞馬のアヴェンチュラがいます。

京都大賞典からジャパンカップは昨年と同じローテーション。前走は優勝馬に0.4秒差を付けられていますが、トップハンデの上重馬場。それでも上がりはメンバー中2番目で、同斤量なら際どいレースだった可能性があります。

今回は叩き2戦目で、コースと距離適性は立証済み。昨年と同様に末脚勝負の展開になれば出番も。人気薄なら抑えで。

パンタラッサ

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
ミスペンバリー モンジュー Sadler’s Wells 
Floripedes 
Stitching ハイエステイト
Itching 

パンタラッサはドバイターフとサイウジCでGⅠ2勝。これまで26戦7勝2着6回。重賞は他に2021年福島記念、2022年中山記念勝ちがあり、同年の札幌記念と天皇賞秋でも2着しています。

パンサラッサの父はロードカナロア。モンジュー産駒の母ミスペンバリーは未勝利馬。パンタラッサの半兄でディープインパクト駒のエタンダールが青葉賞2着、デメシオンが阪神牝馬馬特別3着と、重賞でもそこそこの成績。

父ロードカナロアのスピードを活かし何があっても先手を取りたい逃げ馬馬券になっているのは1800~2000m。2500mの有馬記念でも先頭を走りましたが、優勝馬エフフォーリアから2.4秒差の13着に沈没。2200mの宝塚記念でもタイトルホルダーの先手を取って撃沈しています。

出走すれば同じ逃げ馬のタイトルホルダーを制して先頭を行くと思いますが、距離が長い印象は否めません。また適距離ならダートも走るので、次週のチャンピオンズカップに回る可能性もあります。見送り。

コンティニュアス

ハーツクライ サンデーサイレンス Halo
Wishing Well 
アイリッシュダンス トニービン
ビューパーダンス 
フラッフ Galileo Sadler’s Wells
Urban Sea
Sumora デインヒル
Rain Flower

コンティニュアスは英三冠セントレンジャーの優勝馬。これまで8戦4勝2着1回3着1回。前走凱旋門賞では5着に入っています。

コンティニュアスの父はハーツクライ。ガリレオ産駒の母フラッフは海外で1勝。母の半姉は全欧2歳牝馬チャンピオン。一族に欧州ステークスウィナー多数。またコンティニュアスは日本の生産馬で、血統内にノーザンダンサーの5×4×5の濃いクロスを持ちます。

血統的にもステイヤー。父は東京コースと相性が良いハーツクライなので適性を感じますが、セントレンジャーは重馬場、凱旋門も稍重で、血の影響は母系からの可能性が大。時計の早い日本の馬場に対応できるかはかなり疑問。見送り。

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