2025年天皇賞(秋)の注目馬を分析!
天皇賞(秋)の特徴
GⅠ天皇賞(秋)は第4回東京開催8日目に行われる3歳以上芝2000mの馬齢定量戦です。負担重量は3歳牡・騙馬56kg、同牝馬54kg、4歳以上牡・騙馬58kg、同牝馬56kg。
なお天皇賞(秋)は以下に該当している馬が優先的に出走出来ます。
- 国内レーティング上位5位以内で、牡・騙馬110ポンド、牝馬106ポンド以上の競走馬。
- 出走登録している外国調教馬(最大9と頭まで)
- オールカマー・毎日王冠・京都大賞典で1着となったJRA所属馬
- オールカマー・毎日王冠・京都大賞典のいずれかで2着以内に入った地方所属馬。
それ以外は通算獲得賞金+過去1年間の獲得賞金+過去2年内のGⅠ及びJpnⅠの獲得賞金の総和で金額上位順に出走できます。
ジャパンカップ、有馬記念と共に秋の古馬三冠レースの初戦であり、秋の中距離最強馬を決める1戦です。
↓過去10年の天皇賞(秋)入賞馬のデータを見たい方はこちら↓
2025年天皇賞(秋)出走表
| 出走馬 | 父 | 馬齢 | 生産牧場 |
| 所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 |
| アーバンシック | スワーヴリチャード | 牡4 | ノーザンファーム |
| 武井亮(美浦) | ハービンジャー | 58kg | シルクレーシング |
| エコロヴァルツ | ブラックタイド | 牡4 | 下河辺牧場 |
| 牧浦充徳(栗東) | キングカメハメハ | 57kg | 原村正紀 |
| クイーンズウォーク | キズナ | 牝4 | ノーザンファーム |
| 中内田充正(栗東) | Harlington | 56kg | サンデーレーシング |
| コスモキュランダ | アルアイン | 牡4 | ビッグレットファーム |
| 加藤士津八(美浦) | Southern Image | 58kg | ビッグレットファーム |
| ジャスティンパレス | ディープインパクト | 牡6 | ノーザンファーム |
| 杉山晴紀(栗東) | Royal Anthem | 58kg | 三木正浩 |
| ショウナンラプンタ | キズナ | 牡4 | 社台ファーム |
| 高野友和(栗東) | Zensational | 58kg | 国本哲秀 |
| シランケド | デクラレーションオブウォー | 牝5 | 下河辺トレーニングC |
| 牧浦充徳(栗東) | ディープインパクト | 55kg | ニッシンH |
| セイウンハーデス | シルバーステート | 牡6 | 鮫川啓一 |
| 橋口慎介 (栗東) | マンハッタンカフェ | 57kg | 西山茂行 |
| ソールオリエンス | キタサンブラック | 牡5 | 社台ファーム |
| 手塚貴久 (美浦) | Motivator | 58kg | 社台レースホース |
| タスティエーラ | サトノクラウン | 牡4 | ノーザンファーム |
| 堀宣行 (美浦) | マンハッタンカフェ | 58kg | キャロットファーム |
| ブレイディヴェーグ | ロードカナロア | 牝7 | ノーザンファーム |
| 宮田敬介(美浦) | ディープインパクト | 56kg | サンデーレーシング |
| ホウオウビスケッツ | マインドユアビスケッツ | 牡5 | 岡田スタッド |
| 奥村武 (美浦) | ルーラーシップ | 58kg | 小笹芳央 |
| マスカレードボール | ドゥラメンテ | 牡3 | 社台ファーム |
| 手塚貴久(美浦) | ディープインパクト | 57kg | 社台レースホース |
| ミュージアムマイル | リオンディーズ | 牡3 | ノーザンファーム |
| 高柳大輔(栗東) | ハーツクライ | 57kg | サンデーレーシング |
| メイショウタバル | ゴールドシップ | 牡4 | 三嶋牧場 |
| 石橋守(栗東) | フレンチデピュティ | 57kg | 松本好雄 |
| ロードデルレイ | ロードカナロア | 牡5 | ケイアイファーム |
| 中内田充正(栗東) | ハーツクライ | 58kg | ロードホースクラブ |
勝ち馬予想に役立つ!天皇賞(秋)の注目馬分析
タスティエーラ
| サトノクラウン | Marju | ラストタイクーン |
| Flame of Tara | ||
| ジョコンダII | Rossini | |
| La Joconde | ||
| パルティトゥーラ | マンハッタンカフェ | サンデーサイレンス |
| サトルチェンジ | ||
| フォルテピアノ | フレンチデピュティ | |
| キョウエイフォルテ |
タスティエーラは2023年のダービー馬で、前走4月香港のクリーンエリザベス2世Cを制してGⅠ2勝目。これまで12戦4勝3着1回3着1回で、牡馬三冠の皐月賞と菊花賞で2着、昨年9番人気だった天皇賞秋でも2着しています。
タスティエーラの父は宝塚記念馬のサトノクラウン。マンハッタンカフェ産駒の母パルティトゥーラはマイルの3勝馬。母系から天皇賞秋を制したトーセンジョーダン、カンパニーなどマイル~中距離の重賞で活躍する馬が多数。
昨年は惨敗した天皇賞春からぶっつけでドウデュースの2着、しかも時計は1分57秒5とポン駆けするタイプ。ローテーション的にも昨年と同じで、しかも芝2000mGⅠは5戦2勝2着1回3着1回と得意。
昨年はドウデュースが抜けた存在で、今年もGⅠ馬が多数出走ですが抜けた存在がいない状態。このメンバーなら能力的にも最右翼。勝ち負け。
メイショウタバル
| ゴールドシップ | ステイゴールド | サンデーサイレンス |
| ゴールデンサッシュ | ||
| ポイントフラッグ | メジロマックイーン | |
| パストラリズム | ||
| メイショウツバクロ | フレンチデピュティ | Deputy Minister |
| Mitterand | ||
| ダンシングハピネス | ダンスインザダーク | |
| メイショウサチカゼ |
メイショウタバルは前走宝塚記念でGⅠ初制覇。これまで11戦5勝。重章は他に昨年の毎日杯、神戸新聞杯勝ちがあります。
メイショウタバルの父はゴールドシップ。フレンチデピュティ産駒のメイショウツバクロは中央1勝・地方1勝。母の半兄でグラスワンダー産駒のメイショウカンパクが京都大賞典他全6勝を挙げています。またメイショウタバルはサンデーサイレンスの3×4の濃いクロスを持ちます。
気性面に難ありでレースは逃げ。ただし、重馬場には滅法強く、重賞勝ちは全て稍重~重。前走宝塚記念も7番人気の低評価にもかららず、大阪杯を連覇し昨年の宝塚記念3着の1番人気ベラジオオペラをゴール前直線で3馬身も突き放しています。
今回は2年連続で高速決着の東京芝2000mで、基本逃げるメイショウタバルには展開的に不利。さらに同型馬のホウオウビスケッツも参戦。また血統的にももう少し距離が欲しい所。雨が降って馬場が悪化すれば出番も、良馬場なら見送り。
ミュージアムマイル
| リオンディーズ | キングカメハメハ | Kingmambo |
| マンファス | ||
| シーザリオ | スペシャルウィーク | |
| キロフプリミエール | ||
| ミュージアムヒル | ハーツクライ | サンデーサイレンス |
| アイリッシュダンス | ||
| ロレットチャペル | フレンチデピュティ | |
| サンタフェトレイル |
ミュージアムマイルは今年の皐月賞馬。これまで8戦4勝2着1回3着1回。2歳時に朝日杯フューチュリティSで2着し、2番人気のダービーでは6着。秋初戦の前走セントライト記念では1番人気で重賞2勝目。
ミュージアムスマイルの父は朝日杯フューチュリティS馬のリオンディーズ、ハーツクライ産駒の母ミュージアムヒルは芝マイルの3勝馬。祖母の半兄に重賞2勝のキンスグトレイル。
また母系からシンコウラブリー他重賞勝ち馬多数。ミュージアムマイルは血統内にサンデーサイレンスの4×3の濃いクロスを持ちます。
前走は直線で内から抜け出したヤマニンブーリエを外から徐々に加速して詰め寄り、最後は瞬発力の違いで差し切る貫録勝ち。同世代で中距離戦ならレースセンス共に明らかに一枚上手。血統的もマイラーなので、前走より距離短縮、斤量1kg減は明らかにプラス。
皐月賞ではレースレコード1分57秒なので、ここ2年早い時計決着の天皇賞秋にも十分対応可能。また3歳馬は過去10年で春のGⅠ3歳GⅠを制したエフフォーリア、イクノイックスの2頭が天皇賞秋を優勝。ミュージアムスマイルも十資格があります。勝ち負け。
ジャスティンパレス
| ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo |
| Wishing Well | ||
| ウインドインハーヘア | Alzao | |
| Burghclere | ||
| パレスルーマー | Royal Anthem | Theatrical |
| In Neon | ||
| Whisperifyoudare | Red Ransom | |
| Stellar Affair |
ジャスティンパレスは2023年の天皇賞春の優勝馬。これまで21戦5勝2着2回3着3回。天皇賞春以降、勝ち鞍はありませんが、23年の宝塚記念3着、ワールドレコードだった同年天皇賞秋で2着。今年の宝塚記念でも3着しています。
ジャスティンパレスの父はディープインパクト。母パレスルーマーは米国産で海外5勝。母の父ロイヤルアンセムは芝中長距離G13勝。ジャスティンパレスの半兄でオルフェーヴル産駒のアイアンバローズはステイヤーズS、阪神大賞典で2着。血統的にステイヤー。
後方から確実に詰め寄って来るタイプ。あまり馬券になっていないので目立ちませんが、2023年の天皇賞春優勝以降GⅠのみ出走し、重馬場だった24年の宝塚記念以外は6着以内をキープ。スタミナがあるため、消耗戦になった時に馬券になっています。
この秋GⅠ3戦して引退予定。今回はメイショウタバル、ホウオウビスケッツの2頭の逃げ馬が出走するため、一昨年の天皇賞秋のようなハイペースが予想されます。そのため消耗戦になれば再び3着以内も。抑えで。
アーバンシック
| スワーヴリチャード | ハーツクライ | サンデーサイレンス |
| アイリッシュダンス | ||
| ピラミマ | Unbridled’s Song | |
| キャリアコレクション | ||
| エッジースタイル | ハービンジャー | Dansili |
| Penang Pearl | ||
| ランズエッジ | ダンスインザダーク | |
| ウインドインハーヘア |
アーバンシックは昨年の菊花賞馬。これまで10戦4勝2着1回3着1回。重賞は他にセントライト記念勝ちがあり、京成杯2着。今年は日経賞で復帰し1番人気も3着。天皇賞春はパスして臨んだ前走宝塚記念では6番人気も、優勝馬から2.4秒も離され14着惨敗。
アーバンシックの父は大阪杯・ジャパンカップを制したハーツクライ系のスワーヴリチャード。ハービンジャー産駒の母エッジースタイルは芝中距離の3勝馬。祖祖母はディープインパクトの母ウインドインハーヘア。
母の姉から同期でホープフルS・有馬記念2冠のレガレイラ、母の妹から桜花賞馬のステレンボッシュが輩出し一族は走ります。血統面からパワー系というよりスライド走法でスタミナロスが少ないステイヤー系。
前走はスライド走法のアーバンシックが苦手な重馬場、日経賞も稍重だったのでここ2戦は能力を発揮できないレースが続いています。前走以外は新馬戦からメンバー中3番手以内の脚を使い、末脚は堅実。ただし、切れる脚ではなく長くいい脚を使うタイプ。
3歳時の皐月賞で1分57秒5の時計がありますが、今年の皐月賞馬のミュージアムマイルの時計は1分57秒。切れ味勝負になった場合はスライド走法のアーバンシックは競り負けます。恐らく目標は次走のジャパンカップで、今回は叩き台の公算が大。見送り。
ソールオリエンス
| キタサンブラック | ブラックタイド | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| シュガーハート | サクラバクシンオー | |
| オトメゴコロ | ||
| スキア | Motivator | モンジュー |
| Out West | ||
| Light Quest | クエストフォーフェイム | |
| Gleam of Light |
ソールオリエンスは2023年の皐月賞馬で、同年のダービーは2着、菊花賞は3着。これまで15戦3勝2着3回3着1回。重賞は他に京成杯勝ちがあり、セントライト記念2着。昨年の宝塚記念で2着しています。
ソールオリエンスの父は中長距離GⅠ7勝のキタサンブラック。仏国産の母スキアはGⅢ勝ちがある3勝馬。ソールオリエンスの半兄にディープインパクト産駒で富士S優勝、ドバイターフ2着のヴァンギャルドがいます。
皐月賞勝ち以降勝ち星は無く、古馬になって馬券になったのは重馬場だった昨年の宝塚記念のみ。気性的な問題で成績が安定しません。
今年は京都記念、大阪杯、宝塚記念の3戦で後方からの競馬を試し、京都記念と大阪杯でメンバー中上り最速、宝塚記念でも2番目の脚を使っていますが、優勝馬から0.4秒、0.7秒、1秒と回を追うごとに離されています。今回のレースで一変はさすがに厳しい印象。見送り。
ブレイディヴェーグ
| ロードカナロア | キングカメハメハ | Kingmambo |
| マンファス | ||
| レディブラッサム | Storm Cat | |
| サラトガデュー | ||
| インナーアージ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| ミュージカルウェイ | Gold Away | |
| Mulika |
ブレイディヴェーグは2023年のエリザベス女王杯の優勝馬。これまで11戦4勝2着2回。重賞は他に23年ローズS2着、昨年の府中牝馬S優勝。今年は既に4戦し東京新聞杯4着、ドバイターフ7着、安田記念4着、前走新潟記念6着と馬券になっていません。
ブレイディヴェーグの父はロードカナロア。ディープインパクト産駒の母インナーアージは芝中距離の4勝馬。母の全妹はオークス・秋華賞2冠のミッキークイーン。祖母ミュージカルウェイは海外で重賞3勝を含む8勝馬。
エリザベス女王杯勝ちがあるとはいえ、ロードカナロア産駒なので接戦を演じているのは1600~1800m戦。前走新潟記念はGⅢ戦にも関わらず掲示板を外しています。今回は牡馬GⅠ馬が揃った一級線との対戦で、距離適性を考えれば明らかに不利。見送り。
マスカレードボール
| ドゥラメンテ | キングカメハメハ | Kingmambo |
| マンファス | ||
| アドマイヤグルーヴ | サンデーサイレンス | |
| エアグルーヴ | ||
| マスクオフ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| ビハインドザマスク | ホワイトマズル | |
| ヴアインゴールド |
マスカレードボールは共同通信杯の勝馬。これまで6戦3勝2着3回3着1回。皐月賞では3着、前走ダービーでは2着し、クロワデュノールに0.1秒差まで詰め寄っています。
マスカレードボールの父は牡馬春2冠のドゥラメンテ。ディープインパクト産駒の母マスクオフは芝短距離の1勝馬。マスカレードボールの1上の半姉でルーラーシップ産駒のマスクトディーヴァはローズS、阪神牝馬S勝ちで秋華賞2着、ヴィクトリアマイル3着。
また祖母ビハインドザマスクは短距離重量3勝を含む10勝馬。一族にダートGⅢ2勝のサンライズソニアがいます。マスカレードボールは血統内にサンデーサイレンスの3×3、ミスタープロスペクターの4×4の濃いクロスを持ちます。
母系は短めのマイラーで強力な末脚が武器。父ドゥラメンテはマイル~中長距離馬まで出しており、脚質は母から、距離適性は父から。母系に東京に強いダンシングブレーヴの血も入っています。
また左回りは4戦3勝2着1回と得意。皐月賞ではミュージアムマイルに上手く乗られた感がありますが、2着のクロワデュノールには首差と肉薄。あがりもミュージアムマイルより早いので、展開次第では逆転できた可能性があります。
得意なコースならダービーの時のように逆転も期待大。連下で。




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