2020年第80回G1皐月賞予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

2020年皐月賞の注目馬を分析!

無敗の2歳王者コントレイルとサリオスがぶっつけ本番で初対戦する今年の皐月賞。ディープインパクト産駒でトライアルレースを制したサトノフラッグや、近年皐月賞と関連が深まる共同通信杯優勝馬のダーリントンホールも直行で参戦。

皐月賞登録馬の中から注目を集める有力馬をピックアップし、実際に皐月賞で馬券になるかを分析します。

皐月賞の特徴

皐月賞は第3回中山開催最終日に行われる牡馬クラシック三冠の第一弾。旧八大競争の一つであり、古くから「最も早い馬が勝つ」と言われているレース。これはスピードが早いことと、仕上がりが早いことの2つを意味しています。

弥生賞、若葉ステーク、スプリングステークスで優先出走権を得た馬以外は獲得賞金順に出走が可能で、残りは抽選です。また牝馬の出走も可能ですが、将来繁殖に寄与しない騙馬は出走できません。負担重量は牡馬57kg、牝馬は55kg。

国際G1に指定され、外国調教馬も出走可能。皐月賞の掲示板に載った上位5頭までに優先出走権が与えられます。

人気と馬券

過去10年で1番人気は3勝2着2回3着1回で複勝率60%とまずまず。2番人気は1勝2着3回3着0回と複勝率40%3番人気は1勝2着1回3着3回で複勝率60%上位人気はそれなりに馬券に絡みます。

8~12番人気の馬も過去に8頭馬券に絡み、全体の1/4を占めやや荒れ気味。ただし極端に人気がない馬が馬券に絡むことはまずありません。上位人気に中穴の馬を絡めるのが馬券的に妙味。

皐月賞では前走の着順が重要

実際は人気より前走の着順の方が大事で、過去10年馬連では前走1着馬同士の決着は6回。逆に前走1着馬が絡まなかったのは2回しかなく、3着以下が皐月賞を優勝したこともありません。

また複勝まで見ても前走3着以下で馬券に絡んだのは2回のみ。過去に前走共同通信杯9着で3着に突っ込んできたダノンバラードも、同レースで1番人気でした。

基本的に前走でどのような相手と戦ってきたのかを冷静に天秤にかける必要があり、実際は人気より本当の実力で決まることが多いレースです。つまり人気がなくとも前走強いレースをして1着なら、自信を持って買えるレースとも言えます。

過去10年の皐月賞入賞馬のデータを見たい方はこちら

皐月賞のレース及びコースの攻略法

皐月賞は中山芝内回り2000mのコースを使用。スタートはスタンド正面で第4コーナーを過ぎた地点から。スタート直後に登り坂があるものの、ある程度直線があるため先行争いでスピードが出やすく、前半はややハイペース。

ただし急なコーナーを4つ回るため途中からペースは落ち着きます。3コーナーを過ぎた辺りから再びピッチが急に上がります。基本的に中山のホームストレッチは短いので先行有利。ただゴール手前に中山名物の登り坂があるのでスピードだけでは押し切れません。

さらに近年皐月賞の勝ち時計は早く、過去10年で2分を切ること6回。ここ5年では4回が1:57~58とかなり早い時計で決着。この時期の牡馬にはタフなレースで、高い心肺機能と時計勝負の裏付けが必要です。

この時期は開催が進んで内ラチが荒れ、内枠はスタート直後に荒れた馬場を通らなければならないためスタミナをロスして不利。真ん中より外枠だと終始馬場の良い場所を選んで走れ有利。さらに外枠の先行馬は内枠の先行馬の外に被せてスタミナを削ります。

またゴール前も外の芝が早いので、瞬発力のある差し馬なら外からでも十分にゴール手前で届きます。

【2020年】皐月賞出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 コントレイル ディープインパクト 牡3 福永祐一 ノースヒルズ
矢作芳人 (栗東) Unbridled’s Song 57kg 前田晋二
1 2 レクセランス ディープインパクト 牡3 北村友一 ノーザンファーム
池添学 (栗東) Champs Elysees 57kg シルクレーシング
2 3 コルテジア シンボリクリスエス 牡3 松山弘平 ノースヒルズ
鈴木孝志 (栗東) ジャングルポケット 57kg 前田幸治
2 4 テンピン ジャスタウェイ 牡3 中井裕二 新冠橋本牧場
安田隆行 (栗東) クロフネ 57kg ユアストーリー
3 5 サトノフラッグ ディープインパクト 牡3 C.ルメール ノーザンファーム
国枝栄 (美浦) Not For Sale 57kg サトミホースカンパニー
3 6 ディープボンド キズナ 牡3 横山典弘 村田牧場
大久保龍 (栗東) キングヘイロー 57kg 前田晋二
4 7 サリオス ハーツクライ 牡3 D.レーン ノーザンファーム
堀宣行 (美浦) Lomitas 57kg シルクレーシング
4 8 ウインカーネリアン スクリーンヒーロー 牡3 田辺裕信 コスモヴューファーム
鹿戸雄一 (美浦) マイネルラヴ 57kg ウイン
5 9 ブラックホール ゴールドシップ 牡3 石川裕紀人 杵臼牧場
相沢郁 (美浦) キングカメハメハ 57kg 芹澤精一
5 10 アメリカンシード Tapit 牡3 丸山元気 Courtlandt Farm
藤岡健一 (栗東) Stormin Fever 57kg 吉澤克己
6 11 クリスタルブラック キズナ 牡3 吉田豊 大狩部牧場
高橋文雅 (美浦) タイキシャトル 57kg 岡田勇
6 12 マイラプソディ ハーツクライ 牡3 武豊 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) Salt Lake 57kg キーファーズ
7 13 ダーリントンホール New Approach 牡3 M.デムーロ Canning Bloodstock Ltd
木村哲也 (美浦) Pivotal 57kg ゴドルフィン
7 14 キメラヴェリテ キズナ 牡3 藤岡康太 ノースヒルズ
中竹和也 (栗東) Cozzene 57kg 加藤誠
7 15 ラインベック ディープインパクト 牡3 岩田康誠 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) キングカメハメハ 57kg 金子真人H
8 16 ガロアクリーク キンシャサノキセキ 牡3 L.ヒューイットソン 笠松牧場
上原博之 (美浦) Kingmambo 57kg 水上行雄
8 17 ヴェルトライゼンデ ドリームジャーニー 牡3 池添謙一 ノーザンファーム
池江泰寿 (栗東) Acatenango 57kg サンデーサイレンス
8 18 ビターエンダー オルフェーヴル 牡3 津村明秀 桜井牧場
相沢郁 (美浦) Afleet Alex 57kg ヒダカ・ブリーダーズ・U

勝ち馬予想に役立つ!皐月賞の注目馬分析

コントレイル

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
ロードクロサイト Unbridled’s Song Unbridled 
Trolley Song 
Folklore  Tiznow 
Contrive 

コントレイルは皐月賞と同じ距離、コースで行われる2歳G1ホープフルステークスの優勝馬。前年の皐月賞馬サートゥルナーリアもホープフルステークスからの直行組。2歳時は芝1800m東京スポーツ杯2歳ステークスで1:44.5のレコードも叩き出しています。

コントレイルの父はディープインパクト。コントレイルは3戦とも上がり最速の末脚を繰り出しているのはディープインパクトの血の影響と考えて良いでしょう。

ただし、過去10年でディープインパクト産駒が皐月賞を制したのは2回のみ。2016年は3着までディープインパクト産駒独占ということもありましたが、まったく絡まない年も4回あります。皐月賞ではディープインパクト産駒は必ずしも強調できません。

ディープインパクト産駒は時計が早い軽い芝が得意なので、この時期芝が荒れゴール前に急坂がある中山では血統内にパワーを伝える血が必要。コントレイルの母系にディープインパクトとニックスで、パワーとスピードを伝えるストームキャットの血があり問題無し。

母の父アンブライドルズソングはブルードメサイヤーとして底力を伝え、母の父として本馬以外にトーホウジャッカル、ダノンプラチナ、スワーヴリチャードのG1馬を出しています。

コントレイルの祖母フォルクローレは2歳牝馬限定米国G1BCジュヴェナイルフィリーズの優勝馬なので血統は一流ですが、母系から早熟の可能性はあります。皐月賞までなら勝負できますが、今後の成長力は疑問。皐月賞は目一杯仕上げて勝ちに来きます。

サリオス

ハーツクライ サンデーサイレンス Halo
Wishing Well 
アイリッシュダンス トニービン
ビューパーダンス 
サロミナ Lomitas Niniski 
La Colorada 
Saldentigerin  タイガーヒル 
Salde 

サリオスは昨年の2歳G1朝日フューチュリティステークスの優勝馬。ハーツクライの産駒は行き脚がつかないタイプが多いのですが、この馬は先行力があり終いも早い時計でまとめられます。

ハーツクライ産駒は多くのG1馬を送り出していますが、皐月賞に限っては未勝利。過去10年で馬券に絡んだことは1度もありません。これはハーツクライ産駒の多くが大飛びで行き脚が付かず、直線が短い中山で武器である持続する末脚が活かせないためです。

ただしサリオスは新馬戦、G3サウジアラビアカップで、好位追走し共に上がり33.1秒の末脚を繰り出せる器用さがあります。一昨年の2歳G1ホープフルステークスを制したタイムフライヤーもハーツクライ産駒。この馬に関しては心配無用か。

サリオスは3戦連続マイル戦なので初の2000mが気になりますが、母サロミナはドイツオークス馬、祖母サルデは違う父からもドイツオークス馬のセリエンホルデを送り出している底力のある母系です。父や母から考えても距離は本来もっとあった方が良いタイプ。

サリオスの朝日フューチュリティステークスは能力の違いで押し切った感があり、父は晩成型で成長も見込めます。人気はコントレイルに譲るでしょうが、十分逆転可能な馬。唯一の不安は過去10年朝日杯直行組から皐月賞で馬券に絡んだ馬がいないことです。

サトノフラッグ

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
バラダセール Not For Sale Parade Marshal 
Love for Sale 
La Balada Confidential Talk 
La Baraca 

サトノフラッグは皐月賞のトライアルレースである弥生賞の優勝馬で目下芝2000mを3連勝。弥生賞では1番人気になったワーケアよりもサトノフラッグの方が中山芝2000mの適性が高いと指摘しましたが、結果もその通りになりました。

実際に4戦とも2000mを使っているように、完全に皐月賞を意識してのローテションに好感が持てます。前走は重馬場だったので勝ち時計、上がり時計ともに遅いのですが、3連勝共上がり最速なのは見逃せません。ディープインパクトの血の賜物です。

サトノフラッグの母パラダセールはアルゼンチンオークスの優勝馬。その母ラバラカや従姉のラベルカもアルゼンチンのG1を制している底力ある母系。母系がカロ系で4代先にダマスカスの血が入っており、日本で成功例の有るビワハヤヒデと同じ組み合わせ。

弥生賞が重馬場でも勝てたのは、このそこ力とパワーを伝えるダマスカスの血の影響。また東京2000mを1:59.5で走っているようにある程度早い時計にも対応できます。

唯一の不安材料は、トライアルレースでありなが過去10年で、弥生賞優勝馬の皐月賞制覇はヴィクトワールピサ1頭のみ。それでも弥生賞組の複勝率は26.6%、1着馬なら連対率40%とまずまずの成績。頭で狙えなくても馬券には入れたい馬です。

ガロアクリーク

キンシャサノキセキ フジキセキ サンデーサイレンス
ミルレーサー
ケルトシャーン Pleasant Colony 
Featherhill 
ゴールドレリック Kingmambo Mr.Prospecter
Miesque
Gold Bust  Nashwan 
Riviere D’or 

ガロアクリークは皐月賞トライアルのスプリングステークスの優勝馬。過去10年で、スプリングステークス優勝馬が皐月賞を制したのは2回。複勝率は30%と同じトライアルでも勝ち切るなら弥生賞よりスプリングステークスの方が上です。

ガロアクリークの父は高松宮記念を制したキンサシャノキセキ。産駒はほとんどが短距離からマイルまでで、2000mの中距離を走る馬はほとんどいません。一方で、ガロアクリークが中距離で勝ち負けするのは母の父キングマンボの血が濃いと考えられます。

キングマンボは日本ではキングカメハメハヤエルコンドルパサーで成功し、基本的にはマイルから中距離でスピードとパワーを備えた産駒を輩出します。持ち時計はありませんが、はまった時に33秒台の末脚を繰り出すのはキングカメハメハと同じ。

母ゴールドレリックは未勝利馬で今までの産駒で目立った成績を残していませんが、母系は欧州のステークスウィナーがずらっと並ぶ血統種牡馬との相性が良ければ跳ねる可能性のある血統です。

2歳時にホープフルステークスでコントレイルに大差負けを喫しました、馬体が500kgと雄大で未完成の可能性大。パワーはあるので馬場が荒れるなら浮上する可能性を秘めています。父が短距離馬のキンサシャノキセキで人気を落とすので馬券的に妙味ありです。

ヴェルトライゼンデ

ドリームジャーニー ステイゴールド サンデーサイレンス
ゴールデンサッシュ
オリエンタルアート メジロマックイーン
エレクトロアート 
マンデラ Acatenango  Surumu 
Aggravate 
Mandellicht  Be My Guest 
Mandelauge 

ヴェルトライゼンデは2歳G1ホープフルステークの2着馬で、前走のスプリングステークスでは1番人気で2着。スプリングステークスでは本命視した馬。すでに皐月賞の出走権があるので優勝馬のように仕上げてはおらず、0.2秒差ならまずまずの結果。

ヴェルトライゼンデの父ドリームジャーニーは朝日杯フューチュリティステークス、有馬記念、宝塚記念の三冠馬。全弟はクラシック3冠のオルフェーヴルオルフェーヴル産駒のエポカドーロが皐月賞制したように、血統を見れば皐月賞を勝てるポテンシャルを秘めています。

ただ馬体が小さく兄に隠れて繁殖牝馬に恵まれず、今まで目立った活躍馬は出していません。しかし今回は繁殖牝馬に恵まれた格好。マンデラは昨年の菊花賞馬ワールドプレミアの母で、兄ワールドエースはダービー候補で皐月賞3着し、現種牡馬です。

ドリームジャーニーもオルフェーヴルも中山が得意で、共に父ステイゴールドと同じピッチ走法で小回りが上手。さらに長く良い脚を使える共通点があります。ヴェルトライゼンデも新馬から3戦上がり最速前走も3番目に早い上がりを繰り出しています。

ヴェルトライゼンデの兄ワールドプレミアが菊花賞を、父ドリームジャーニーやその全兄のオルフェーヴルが古馬でも活躍したように、まだまだ成長が見込める馬です。さらに皐月賞優勝馬のエポカドーロもスプリングステークでは2着でした。

皐月賞でも1番人気が予想されるホープフルステークス優勝馬コントレイルとは同レースで0.2秒差でしかありません。今後の成長度ではヴェルトライゼンデの方が上。本番の皐月賞で逆転の可能性は十分あります。ローテション的に血統的にも一番買いたい馬です。

ダーリントンホール

New Approach Galileo  Sadler’s Wells 
アーバンシー 
Park Express  Ahonoora 
Matcher 
Miss Kenton Pivotal  Pivotal 
Fearless Revival 
Do the Honours  Highest Honor 
Persian Secret 

ダーリントンホールは東京芝1800m共同通信杯の優勝馬。元々共同通信杯はダービーとの関連性が強く、近年共同通信杯から皐月賞、ダービーのローテションを組む馬が多くなっています。

さらに過去10年で共同通信杯1着馬が皐月賞を制したのは3回と、本来のトライアルレースを凌ぐ成績。複勝率もトライアルのスプリングステークスと同じです。

ダーリントンホールの父はマイルから中距離の欧州G1を5勝したニューアプローチ。その父はガリレオで、ガリレオ産駒の欧州最強馬フランケルの仔ソウルスターリングとモズアスコットが日本のG1を制したように、日本の競馬に対応する可能性が高い種牡馬。

母ミス・ケントンの近親にオーストラリアの長距離G1メルボルンカップを制したクロスカウンターがおり、底力を感じる血統です。父の血が濃く出てれば2000mは適鞍。父は3歳秋に底を見ず引退しているので、ダーリントンホールもまだ成長が見込めます。

ダーリントンホール4戦中3戦が上がり最速。2走前に中山芝200mで3着と敗れましたが時計は1:59.1と悪くありません。セオリー通りならかなりの確率で馬券になる1頭です。

クリスタルブラック

キズナ ディープインパクト サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア 
キャットクイル Storm Cat 
Pacific Princess 
アッシュケーク タイキシャトル  Devil’s Bag 
ウェルシュマフィン 
ケイアイグローリー  Kris S. 
Star Pitcher 

クリスタルブラックは2戦2勝で、皐月賞と同じ舞台で行われるG3京成杯の優勝馬前走は7番人気でしたが、新馬戦同様に後方から最速の上がりを繰り出し上位陣をブッコ抜いています。

以前は京成杯好走組が皐月賞でも好走することが多かったのですが、ここ10年では連絡み無し。3着が1回あるだけです。これは2~2歳時の中山芝2000mの条件戦が増えたため、あえて京成杯で皐月賞のコースを試す必要が無くなったためです。

クリスタルブラックの父は新種牡馬のキズナ。今年3月末までに距離を問わず本馬を含め4つの重賞勝ち馬を送り出しています。基本的に瞬発力とスピードに秀でた産駒が多い印象です。

母はダートの短距離馬を多く出すタイキシャトル産駒で、自身は短距離を4戦1勝、産駒も今まで目立った活躍馬はいません。そのため基本的に距離適性は父のキズナから受け継がれていると思われ、ダービーの2400mまでは問題ないでしょう。

恐らく今回のキズナと母の父であるタイキシャトル相性が良かったと思われ、血統内にヘイローのクロスが生じます。タイキシャトルは母の父としてワンアンドオンリー、レーヌミノルと3頭のG1馬を送り出し、いずれも祖父がサンデーサイレンスです。

どの馬もポカがある反面、本番で思わぬ爆発力を秘めていた競走馬。これはヘイリトゥーリズン、ヘイローと続く気性難も引き継ぐためで、本番で好走するかどうかは当時の気配に掛かっています。

コルテジア

シンボリクリスエス Kris S. Roberto
Sharp Queen
Tee Kay  Gold Meridian 
Tri Argo 
シェルエメール ジャングルポケット トニービン
ダンスチャーマー 
ポンデローザ  サンデーサイレンス 
ゲイアティーガール 

コルテジアは6戦2勝。前走のきさらぎ賞ではクラッシック候補生の高馬アルジャンナの猛追を凌ぎ優勝しています。

父のシンボリクリスエスはダービー候補の馬でしたが、本格化したのは3歳秋から。また産駒はパワーとスピードはあるものの瞬発力に欠け、スピードを持続させ押し切るレースが得意。前走も先行して早いスピードで押し切るレースでした。

母のシェルエメールは短距離の条件戦を2勝しただけで、産駒や近親にこれといった活躍馬は出ていません。母の父トニービンはブルードメサイヤーとしてスタミナを伝えるので、コルテジアのスピードの持続力の裏付けになっています。

ただ、シンボリクリスエス産駒は距離が長い方がよく、また小回りの中山は脚質的に忙しい印象。さらに過去10年できさらぎ賞から直行し皐月賞を勝った馬はいません。また馬券に絡みサトノダイヤモンド1頭で3着が最高。馬券的に厳しいでしょう。

マイラプソディ

ハーツクライ サンデーサイレンス Halo
Wishing Well 
アイリッシュダンス トニービン
ビューパーダンス 
マイラプソディ Salt Lake  Deputy Minister 
Take Lady Anne 
Braids and Beads  Capote 
Alydar’s Promise 

マイラプソディは3連勝でラジオNIKKEI京都2歳ステークスを優勝。前走共同通信杯では1番人気に押されましたが、0.7秒差4着に敗れています。直線の長い東京コースを意識し後方からの競馬をしましたが、スローペースに泣き届かなかった印象です。

新馬戦から3戦とも上がり最速。共同通信杯でも上がりは2番目に早い時計をマークしています。この早い上がり時計は父であるハーツクライの影響。母テディーズプロミスは米国G1を含む11勝馬の活躍馬なので、期待の1頭なのは間違いありません。

ただしハーツクライ産駒は大飛びが多く、小回り中山は不向き中山の急なカーブでは回る際にスピードを落とさなければならず、さらに最後の直線で加速がつくまで時間がかかります。サリオスでも触れましたが、過去10年でハーツクライ産駒は皐月賞の馬券に1度も絡んでいません。

またマイラプソディも他のハーツクライ産駒と同じく基本的に後方待機型で、上がりが早くとも直線の短い中山ではエンジンが掛かる前にレースが終わる可能性大。

主戦騎手が武豊なので騎手の手腕に賭けることになるでしょうが、ここ10年で見ると武豊と皐月賞の相性は悪く、3着が2回あるのみ。皐月賞当日もそこそこ人気になるでしょうが馬券的には厳しいと思われます。

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