2023年第90回GⅠダービー予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

2023年ダービーの注目馬を分析!

 

ダービーの特徴

GⅠ日本ダービーは第2回東京開催第12日目に行われる3歳限定芝2400mの馬齢定量戦です。負担重量は牡馬57kg、牝馬55kg。騙馬の出走は認められません。フルゲートは18頭。国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優占種総研が与えられます。

JRA所属馬は①皐月賞5着以内、②トライアルレースの青葉賞2着以内、プリンシパルS1着、③上記以外は獲得本賞金順で決められ、それ以外は抽選になります。

また地方所属馬は①②③のいずれかに該当する馬に優先出走権が与えられ、NHKマイルカップか京都新聞杯2着以内、JRA3歳重賞優勝馬は出走登録が可能です。

イギリスのダービーに倣って明治時代に制定された歴史あるレースで、正式名は「東京優駿」。牡馬3歳クラシック路線の2冠目であり、JRAの全レースの中でも最も権威のレースの一つです。

古馬のGⅠなら複数回チャンスがありますが、ダービーは生涯1度きり。しかも条件を満たさなければ出走できず、馬主の間では「ダービー馬のオーナーになるのは国に宰相になることより難しい」と例えられます。

生産者もこのダービーに合わせて競走馬を生産しています。日本の競馬界では「皐月賞は最も早い馬、ダービーは最も運がいい馬、菊花賞は最も強い馬が勝つ」と言われ、事実過去には下馬評が高くても伏兵に負ける馬や、ダービーを勝った後勝てなくなった馬も数多くいます。

↓過去10年のダービー入賞馬のデータを見たい方はこちら↓

2023年ダービー出走登録馬一覧表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 ベラジオオペラ ロードカナロア 牡3 横山和生 社台ファーム
上村洋行 (栗東) ハービンジャー 57kg 林田祥来
1 2 スキルヴィング キタサンブラック 牡3 C.ルメール ノーザンファーム
木村哲也 (美浦) シンボリクリスエス 57kg キャロットファーム
2 3 ホウオウビスケッツ マインドユアビスケッツ 牡3 丸田恭介 岡田スタッド
奥村武 (美浦) ルーラーシップ 57kg 小笹芳央
2 4 トップナイフ デクラレーションオブウォー 牡3 横山典弘 杵臼牧場
昆貢 (栗東) スピニングワールド 57kg 安原浩司
3 5 ソールオリエンス キタサンブラック 牡3 横山武史 社台ファーム
手塚貴久 (美浦) Motivator 57kg 社台レースホース
3 6 ショウナンバシット シルバーステート 牡3 M.デムーロ ノーザンファーム
須貝尚介 (栗東) Medaglia d’Oro 57kg 国本哲秀
4 7 フリームファクシ ルーラーシップ 牡3 吉田隼人 ノーザンファーム
須貝尚介 (栗東) スペシャルウィーク 57kg 金子真人H
4 8 メタルスピード シルバーステート 牡3 津村明秀 タバタファーム
斎藤誠 (美浦) Shamardal 57kg HimRockRacing.H
5 9 グリューネグリーン ラブリーデイ 牡3 石川裕紀人 本間牧場
相沢郁 (美浦) スペシャルウィーク 57kg 斎藤光政
5 10 シャザーン ロードカナロア 牡3 岩田望来 社台ファーム
友道康夫 (栗東) マンハッタンカフェ 57kg 金子真人H
6 11 ハーツコンチェルト ハーツクライ 牡3 松山弘平 ハシモトファーム
武井亮 (美浦) Unbridled’s Song 57kg グリーンファーム
6 12 タスティエーラ サトノクラウン 牡3 D.レーン ノーザンファーム
堀宣行 (美浦) マンハッタンカフェ 57kg キャロットファーム
7 13 シーズンリッチ ドゥラメンテ 牡3 戸崎圭太 ノーザンファーム
久保田貴 (美浦) ハーツクライ 57kg 宇田豊
7 14 ファントムシーフ ハービンジャー 牡3 武豊 谷川牧場
西村真幸 (栗東) Medaglia d’Oro 57kg ターフ・スポート
7 15 ノッキングポイント モーリス 牡3 北村宏司 ノーザンファーム
木村哲也 (美浦) キングカメハメハ 57kg サンデーレーシング
8 16 パクスオトマニカ ヴィクトワールピサ 牡3 田辺裕信 ノーザンファーム
久保田貴 (美浦) ディープインパクト 57kg 窪田芳郎
8 17 ドゥラエレーデ ドゥラメンテ 牡3 坂井瑠星 ノーザンファーム
池添学 (栗東) オルフェーヴル 57kg スリーエイチレーシング
8 18 サトノグランツ サトノダイヤモンド 牡3 川田将雅 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) Oratorio 57kg 里見 治

勝ち馬予想に役立つ!ダービーの注目馬分析

ソールオリエンス

キタサンブラック ブラックタイド サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア
シュガーハート サクラバクシンオー
オトメゴコロ
スキア Motivator モンジュー
Out West
Light Quest クエストフォーフェイム
Gleam of Light

ソールオリエンスは皐月賞の優勝馬。京成杯も制し3戦3勝。僅か3戦で皐月賞を制したのは戦後ではソールオリエンスが初。皐月賞では出遅れ気味で後方からの競馬。重馬場で時計が掛かる中、ゴール前直線で大外から15頭ゴボウ抜きで2着に0.2秒差を付けています。

ソールオリエンスの父は中長距離GⅠ7勝のキタサンブラック。仏国産の母スキアはGⅢ勝ちがある3勝馬。ソールオリエンスの半兄にディープインパクト産駒で富士S優勝、ドバイターフ2着のヴァンギャルド。母の父が英ダービー馬なので、距離延長のダービーは問題ありません。

父は晩成型で、京成杯後「完成はまだ先」とのコメントにも関わらず、皐月賞でのパフォーマンスは、前年皐月賞2着馬でキタサンブラック産駒のイクノイックスを彷彿させます。前走もメンバー中上り最速で、長くいい脚を使えるのは東京向き勝ち負け。

スキルヴィング

キタサンブラック ブラックタイド サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア
シュガーハート サクラバクシンオー
オトメゴコロ
ロスヴァイセ シンボリクエスエス Kris S. 
Tee Kay 
ヴァイスハイト アドマイヤベガ
ソニンク

スキルヴィングは青葉賞の優勝馬。これまで4戦3勝2着1回。昨年10月東京芝2000m新馬戦ではタイム差無しの2着に惜敗も、その後は青葉賞まで1番人気で3連勝ダービーと同じ舞台を2勝しているのが本馬の強み。

スキルヴィングの父は中長距離GⅠ7勝のキタサンブラック。シンボリクリスエス産駒の母ロスヴァイセはダート短距離の3勝馬。スキルヴィングは血統内にサンデーサイレンスの3×4のクロスを持ちます。母は短距離のダート馬も、血統構成は2400m向き

祖母ヴァイスハイトの半弟でシンボリクリスエス産駒のランフォルセがエルムS他地方重賞3勝、アグネスタキオン産駒のノーザンリバーがJRA・地方含め重賞6勝。母系から秋華賞・ナッソーS勝ちのディアドラ、ダービー馬のロジユニヴァースなど重賞級多数。

父キタサンブラックは逃げ馬ですが昨年イクノイックス、今年の皐月賞馬ソールオリエンスと2頭のGⅠ馬を輩出し、どちらも末脚を武器にする馬。スキルヴィングも3戦連続メンバー中あがり最速でキタサンブラックの血の影響が強いと考えられます。

皐月賞をパスし、ダービーに標準を合せたゆったりしたローテーションを組んでいるのは好感が持てますが、青葉賞創設以来、青葉賞組からダービー馬は出ていません中3週で疲労回復できるかは疑問。抑えまで。

タラステーラ

サトノクラウン Marju ラストタイクーン
Flame of Tara
ジョコンダII Rossini
La Joconde
パルティトゥーラ マンハッタンカフェ サンデーサイレンス
サトルチェンジ
フォルテピアノ フレンチデピュティ
キョウエイフォルテ

タラステーラは弥生賞の優勝馬で、皐月賞の2着馬。これまで4戦2勝2着1回。皐月賞では5番人気。逃げ、先行馬がズルズル後退する重馬場の中、6番手から抜け出し後続を突き放すも、オールオリエンスの強襲に遭い0.2秒差負け。ただし3着馬には0.3秒差を付けています。

タスティエーラの父は香港ヴァースと宝塚記念を制したサトノクラウン。マンハッタンカフェ産駒のバルティトゥーラは芝マイルの3勝馬。祖母キョウエイフォルテはダート短距離路線で6勝を挙げ、母系は基本的にマイラーです。

父は弥生賞勝ち、ダービー3着も、本格化は古馬になってから。前走は芝の良い外目を回りそつなく競馬をし、直線も外を回って先行抜け出すも、さらに大外をぶん回して来たソールオリエンスにはスカッと交わされています。

力は出し切ったというレース後のコメントからもソールオリエンスを逆転するには能力的に厳しいか。ただし皐月賞2着馬は過去10年でのダービーの成績は1勝2着3回3着1回と馬券率50%連下としては魅力的。買い。

ファントムリーフ

ハービンジャー Dansili デインヒル
Hasili 
Penang Pearl Bering
Guapa 
ルパンⅡ Medaglia d’Oro El Prado
Cappucino Bay
Promising Lead デインヒル
Arrive

ファントムリーフは共同通信杯の優勝馬で、皐月賞では3着。これまで5戦3勝3着1回ホープフルSでも2番人気で4着しています。

ファントムシーフの父はハービンジャー米国産の母ルパンⅡは未勝利馬。祖母プロミッシングリードは愛国中距離GⅠの優勝馬。母系は海外でGI馬を多数輩出し、父ハービンジャーの父ダンジリもこの系統。

血統内に大種牡馬デインヒル、5頭のGⅠ馬の母ハシリの3×3の濃いクロス、さらにノーザンダンサーの5×5×5×5のクロスがある異色の配合。

血統的に距離延長は歓迎の口。皐月賞では1番人気。後方10番手でレースを進めるも、向正面で落鉄重馬場で走り難くなった中、メンバー中上り2番手で3着まで押し上げています。

近年は皐月賞との関連性が高くなっている共同通信杯ですが、本来はダービーを見据えた馬が東京での適性を試すために使うケースが多いいレース。前走も落鉄で末が鈍っていながら、メンバー中上り2番目の脚を繰り出しているように、能力は相当高いと考えられます。連下で。

ドゥラエレーデ

ドゥラメンテ キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
アドマイヤグルーヴ サンデーサイレンス
エアグルーヴ
マルケッサ オルフェーヴル ステイゴールド
オリエンタルアート
マルペンサ Orpen
Marsella

ドゥラエレーデはホープフルSを14番人気で優勝。これまで6戦2勝2着2回前走はドバイのダート1900mGⅡUAEダービーで2着に入り、前走がフロックで無いことを証明しています。

ドゥラエレーデの父はクラシック春二冠のドゥラメンテ。オルフェーヴル産駒の母マルケッサは未勝利馬。祖母マルペンサはアルゼンチンでGⅠ3勝。母の半兄はディープインパクト産駒で菊花賞。有馬記念を制し2016年度最優秀3歳馬に輝いたサトノダイヤモンド。

父は初年度から菊花賞馬のタイトルホルダーを出し、昨年は桜花賞・オークスを制したスターズオンアースを出しています。た母の父はスタミナ豊富なオルフェーヴルなので距離延長は歓迎の口海外遠征で結果も出しているので根性もあます。

ただし、体が未完成の3歳で海外遠征をし、前走から中2か月で疲労が回復しているかがカギ。また強力な末脚を武器にする有力馬が多く、基本的に先行脚質のドゥラエレーデは目標にされる可能性が大。見送り。

サトノグランツ

サトノダイヤモンド ディープインパクト サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア 
マルペンサ Orpen
Marsella
チェリーコレクト Oratorio Danehill
Mahrah
Holy Moon エルナンド
Centinela

サトノグランツは京都新聞杯の優勝馬。これまで5戦3勝2着1回。3戦目で未勝利戦を脱出後は3連勝で京都新聞杯を制しています。

サトノグランツの父はディープインパクト産駒で菊花賞と有馬記念を制したサトノダイヤモンド。アイルランド産の母チェリーコルトはイタリアで重賞2勝を含む6勝馬。母の兄弟は4頭中3頭が海外でGⅠ勝ち。

サトノグランツの半姉でディープインパクト産駒のダイアナブライトが地方重賞クイーン賞勝ち、同半兄のワーケアが弥生賞で2着。

前走京都新聞杯は1人気。前残りの展開で5番手からメンバー中2番目の33秒3の末脚で、逃げ込みを図る先行2頭を差し切っています。

ただし勝ち時計2分14秒1は過去10年で2番目に遅い時計。過去10年で京都新聞杯ダービーを連対したロジャーバローズ、サトノラーゼン、キズナの走破時計が2分11秒3~12秒3。厳しいレースを経験したとは言えません。一気にメンバーが強化されるダービーで対応できるかは疑問。見送り。

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