2023年目黒記念の注目馬を分析!
目黒記念の特徴
GⅡ目黒記念は第2回東京開催12日目、日本ダービー終了後に行われる4歳以上芝2500mのハンデキャップ戦です。国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで出走可能です。また地方所属馬は認定馬のみ2頭まで出走登録できます。
優勝馬にはオーストラリア芝2400mのハンデキャップGⅠコーフィールドカップの優先出走権が与えられます。
現在の東京競馬場の前身・目黒競馬場を記念して設けられたレースで、現在JRAで開催される重賞で最も古い歴史を持つレースです。開催時期が何度か変わっていますが、2006年より日本ダービーと同日開催が続いています。
目黒記念以降2400m超の重賞が秋競馬まで組まれないので、ステイヤーにとっては春の最終戦です。
2023年目黒記念出走表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | ゼッフィーロ | ディープインパクト | 牡4 | 川田将雅 | 社台ファーム |
池江泰寿 (栗東) | Danehill Dancer | 56kg | 社台レースホース | |||
1 | 2 | バーデンヴァイラー | ドゥラメンテ | 牡5 | 坂井瑠星 | ノーザンファーム |
斉藤崇史 (栗東) | フレンチデピュティ | 58kg | キャロットファーム | |||
2 | 3 | カントル | ディープインパクト | 牡7 | 横山和生 | ノーザンファーム |
藤原英昭 (栗東) | キングカメハメハ | 56kg | 金子真人H | |||
2 | 4 | ライラック | オルフェーヴル | 牝4 | M.デムーロ | 杵臼牧場 |
相沢郁 (美浦) | キングカメハメハ | 56kg | 芹澤精一 | |||
3 | 5 | ユーキャンスマイル | キングカメハメハ | 牡7 | 石橋脩 | ノーザンファーム |
友道康夫 (栗東) | ダンスインザダーク | 58kg | 金子真人H | |||
3 | 6 | プラダリア | ディープインパクト | 牡4 | 池添謙一 | オリエント牧場 |
池添学 (栗東) | クロフネ | 57kg | 名古屋友豊 | |||
4 | 7 | ディアスティマ | ディープインパクト | 牡6 | 北村友一 | ノーザンファーム |
高野友和 (栗東) | ストリートセンス | 57kg | サンデーレーシング | |||
4 | 8 | フォワードアゲン | ローズキングダム | 騙6 | 柴田善臣 | 信田牧場 |
中野栄治 (美浦) | グラスワンダー | 54kg | 浅川皓司 | |||
5 | 9 | ダンディズム | マンハッタンカフェ | 騙7 | 浜中俊 | 三嶋牧場 |
野中賢二 (栗東) | シングスピール | 56kg | ナカヤマH | |||
5 | 10 | ヒートオンビート | キングカメハメハ | 牡6 | D.レーン | 社台ファーム |
友道康夫 (栗東) | ディープインパクト | 58kg | 社台レースホース | |||
6 | 11 | アーティット | ディープインパクト | 牡4 | 岩田望来 | 社台ファーム |
友道康夫 (美浦) | Galileo | 57kg | 金子真人H | |||
6 | 12 | プリマヴィスタ | ハーツクライ | 牡5 | 丸山元気 | 白老ファーム |
矢作芳人 (栗東) | クロフネ | 54kg | 加藤裕司 | |||
7 | 13 | セファーラジエル | キズナ | 牡5 | 吉田隼人 | ノーザンファーム |
高柳大輔 (栗東) | Out of Place | 56kg | サンデーレーシング | |||
7 | 14 | バラジ | ヴァンセンヌ | 牡4 | 三浦皇成 | 増本牧場 |
鹿戸雄一 (美浦) | アラジ | 56kg | 岡田牧雄 | |||
7 | 15 | アリストテレス | エピファネイア | 牡6 | 戸崎圭太 | ノーザンファーム |
音無秀孝 (栗東) | ディープインパクト | 58kg | 近藤英子 | |||
8 | 16 | サリエラ | ディープインパクト | 牝4 | C.ルメール | ノーザンファーム |
国枝栄 (美浦) | Lomitas | 55.5kg | シルクレーシング | |||
8 | 17 | コトブキテティス | ハービンジャー | 牝6 | 永野猛蔵 | 斉藤スタッド |
田島俊明 (美浦) | キングカメハメハ | 51kg | 尾上松壽 | |||
8 | 18 | ラストドラフト | ノヴェリスト | 牡6 | 松岡正海 | 社台ファーム |
戸田博文 (美浦) | ディープインパクト | 57kg | 社台レースホース |
勝ち馬予想に役立つ!目黒記念の注目馬分析
サリエラ
ディープインパクト | ディープインパクト | Halo |
Wishing Well | ||
ウインドインハーヘア | Alzao | |
Burghclere | ||
サロミナ | Lomitas | Niniski |
La Colorada | ||
Saldentigerin | タイガーヒル | |
Salde |
サリエラは昨年のローズSの優勝馬で、これまで4戦3勝2着1回。ローズS後は秋華賞へは向かわず休養。前走1月東京芝2000mLクラスを1番人気で優勝。勝ち時計1分58秒5、2着に0.2秒差を付けています。
サリエラの父はディープインパクト。母サロミナは独オークスの優勝馬という良血。サリエラの半兄でハーツクライ産駒のサリオスは朝日フューチュリティーSの優勝馬。全姉のサラキアは府中牝馬S勝ち、エリザベス女王杯・有馬記念で2着した活躍馬。
馬体が420kg程度しかなく、上りは4戦全て33秒台でメンバー中最速。父ディープインパクトの影響を強く受けています。全姉のサリエラが有馬記念2着しているように、血統的に距離延長は問題ありません。
今回のハンデは55.5kgで、前走より1.5kg増。牡馬なら57.5kgの評価。古馬は牝馬限定GⅠで56kgを背負うので、ある意味恵まれたと言えなくもありません。凱旋門賞に登録されていることからも、ここは負けられない一戦か。勝ち負け。
ポッケリーニ
キングカメハメハ | Kingmambo | Mr.Prospector |
Miesque | ||
マンファス | ラストタイクーン | |
Pilot Bird | ||
ポップコーンジャズ | ダンスインザダーク | サンデーサイレンス |
ダンシングキィ | ||
グレイスルーマー | トニービン | |
ディスクジョッキー |
ポッケリーニは昨年の目黒記念の優勝馬。これまで22戦6勝2着8回3着2回。前走日経賞では優勝馬タイトルホルダーから1.3秒も離されましたが2着を確保。2400~2500m重賞で6戦1勝2着3回と抜群の安定感があります。
ポッケリーニの父はキングカメハメハ。母ポップコーンジャズはダンスインザダーク産駒の1勝馬。ポッケリーニの全兄は宝塚記念と天皇賞秋を勝ち、JRA最優秀4歳以上牡馬に輝いたラブリーディ。
今回はトップハンデの59.5kgで、前走より1.5kg増。昨年よりも2kgも斤量が増えます。次点の馬とは1.5kgも斤量差。日経賞で57kgを背負いポッケリーニとは0.1秒差3着だったディアアステマが同じ57kgなので、今回は0.2秒先着される計算です。
得意な距離で安定感はあるものの、勝ち切るのはかなり難しい条件。抑えまで。
ライラック
オルフェーヴル | ステイゴールド | サンデーサイレンス |
ゴールデンサッシュ | ||
オリエンタルアート | メジロマックイーン | |
エレクトロアート | ||
ヴィーヴァブーケ | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
ブルーリッジリバー | フジキセキ | |
スカーレットブルー |
ライラックは昨年のフェアリーSの優勝馬で、同年のエリザベス女王杯で2着。これまで9戦2勝2着1回3着1回。前走日経賞では3番人気で4着。優勝馬タイトルホルダーから1.5秒離されましたが、2着のポッケリーニとは0.2秒差。
ライラックの父はオルフェーヴル。キングカメハメハ産駒の母ヴィーヴァブーケは1勝馬。ライラクの半兄にゴールドシップ産駒のブラックホールが札幌2歳Sを優勝しています。
父はスタミナとパワーがある産駒が多くやや晩成型。ライラックも牝馬の割に距離がもち、エリザベス女王杯は重、日経賞は不良馬場にも関わらず後方からメンバー中上り2番目の脚で追い上げてきています。
今回のハンデは56kgで前走より2kg増。先着を許したポッケリーニが前走より1.5kg増なので、さらに引き離される計算。また同世代の牝馬でGⅡ勝ちがあるサリエラが55.5kgなので、少々見込まれた印象です。抑えまで。
ブリタリア
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
ウインドインハーヘア | Alzao | |
Burghclere | ||
シャッセロール | クロフネ | フレンチデピュティ |
ブルーアヴェニュー | ||
ポポラス | フォーティナイナー | |
リトルオードリー |
ブリタリアは昨年の青葉賞の優勝馬。これまで9戦2勝2着2回3着2回。クラシックはダービーと菊花賞に参戦して5着、7着と今一歩。今年は日経新春杯と京都記念を2戦しいずれも3着。
プラダリアの父はディープインパクト。クロフネ産駒のシャッセロールは短距離の3勝馬。祖祖母は3歳牝馬限定GⅡ勝ち、オークス3着のリトルオードリー。5代先までクロスが無いアウトブリードですが、近親に活躍馬はいません。
前走京都記念で3着も、優勝馬ドウデュースとは0.6秒差、しかも相手の斤量は1kg重く、一級線との力差は明白。今回は4ヵ月の休養明けで、ハンデは57kgと前走から据え置き。前走に比べればメンバーは手薄でGⅡで3回馬券になっているので、能力的には足ります。連下で。
アーティット
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
ウインドインハーヘア | Alzao | |
Burghclere | ||
アブソリュートレディ | Galileo | Sadler’s Wells |
Urban Sea | ||
Lil’s Jessy | Kris | |
Lobmille |
アーティットはこれまで11戦4勝2着1回3着2回。重賞経験はありませんが、ここ4戦で1勝クラスからOPまで勝ち上がり、前走阪神芝2600mOPハンデ戦で優勝。2着に0.2秒差を付けています。
アーティットの父はディープインパクト。アイルランド産の母アブソリュートレディは未勝利馬。アーティットの半姉のファクレソニエールが仏国牝馬クラシック2冠で計8勝を挙げています。またアーティットは血統内にハイクレアの4×4の濃いクロスを持ちます。
母の父は欧州芝2400mGⅠ3勝でサドラーズウェルズ系のガリレオなので2500m戦は適鞍。今回のハンデは57kgで前走より2kg増。同期GⅡ勝ちがあるプラダリアが同じ57kgなので少し見込まれた印象。さらに初重賞で東京も初と不利な条件が重なります。
昇り調子は魅力も、重賞まで一気に突破までは信用が置けません。見送り。
コメント