2025年ヴィクトリアマイルの注目馬を分析!
ヴィクトリアマイルの特徴
GⅠヴィクトリアマイルは第2回東京開催最終日に行われる4歳以上牝馬限定芝1600mの馬齢定量戦です。負担重量は56kg。国際競走に指定され、外国馬の出走馬は9頭まで優先出走権が与えられます。
JRA所属馬はレーティング上位5位以内、及び阪神牝馬S及び福島牝馬S1着の馬に優先出走権が与えられます。それ以外の馬は獲得本賞金+1年間の収得賞金+過去2年内のGⅠ及びJpnⅠの収得賞金の合計で高い順に出走可能です。
地方所属馬は阪神牝馬S、福島牝馬S、高松宮記念、大阪杯のいずれかのレースで2着以内に入った馬に優先出走権が与えられます。
なおヴィクトリアマイルで1~3着に入った馬にフランスのマイルG1ジャックルマロワ賞の優先出走権が与えられます。
↓過去10年のヴィクトリアマイル入賞馬のデータを見たい方はこちら↓
2025年ヴィクトリアマイル出走表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | クリスマスパレード | キタサンブラック | 牝4 | 石川裕紀人 | ノーザンファーム |
加藤士津八(美浦) | Blame | 56kg | G1レーシング | |||
1 | 2 | ステレンボッシュ | エピファネイア | 牝4 | 戸崎圭太 | ノーザンファーム |
国枝栄(美浦) | ルーラーシップ | 56kg | 吉田勝己 | |||
2 | 3 | アルジーヌ | ロードカナロア | 牝5 | D.レーン | ケイアイファーム |
中内田充正(栗東) | ディープインパクト | 56kg | ロードホースクラブ | |||
2 | 4 | サフィラ | ハーツクライ | 牝4 | 松山弘平 | ノーザンファーム |
池添学(栗東) | Lomitas | 56kg | シクルレーシング | |||
3 | 5 | ラヴェル | キタサンブラック | 牝5 | 津村明秀 | ノーザンファーム |
矢作芳人 (栗東) | ダイワメジャー | 56kg | キャロットファーム | |||
3 | 6 | ミアネーロ | ドゥラメンテ | 牝5 | M..ディー | ノーザンファーム |
林徹(美浦) | Pulpit | 56kg | シルクレーシング | |||
4 | 7 | ワイドラトゥール | カルフォルニアクローム | 牝4 | 北村友一 | フジワラファーム |
藤原英昭(栗東) | アグネスタキオン | 56kg | 幅田昌伸 | |||
4 | 8 | カヨウネンカ | ゴールドシップ | 牝6 | 木幡初也 | ミルファーム |
斎藤誠(美浦) | ゼンノエルシド | 56kg | ミルファーム | |||
5 | 9 | アドマイヤマツリ | キタサンブラック | 牝4 | 田辺裕信 | スマイルファーム |
宮田敬介(美浦) | アドマイヤムーン | 56kg | 近藤旬子 | |||
5 | 10 | ボンドガール | ダイワメジャー | 牝4 | 武豊 | ノーザンファーム |
手塚貴久(美浦) | Tizway | 56kg | 藤田晋 | |||
6 | 11 | シングザットソング | ドゥラメンテ | 牝5 | 斎藤新 | 白老ファーム |
高野友和 (栗東) | My Golden Song | 56kg | 社台レースホース | |||
6 | 12 | シランケド | デクラレーションオブウォー | 牝5 | M..デムーロ | 下河辺トレーニングC |
牧浦充徳(栗東) | ディープインパクト | 56kg | ニッシンH | |||
7 | 13 | ビヨンドザヴァレー | イスラボニータ | 牝5 | 菱田裕二 | 社台ファーム |
橋口慎介(栗東) | Galileo | 56kg | 社台レースホース | |||
7 | 14 | マサノカナリア | シルバーステート | 牝4 | 横山典弘 | 猪野毛牧場 |
藤野健太(栗東) | メイショウボーラー | 56kg | 猪野毛雅人 | |||
7 | 15 | ソーダズリング | ハーツクライ | 牝5 | 坂井瑠星 | 社台ファーム |
音無秀孝(栗東) | シンボリクリスエス | 55kg | 社台レースホース | |||
8 | 16 | クイーンズウォーク | キズナ | 牝4 | 川田将雅 | ノーザンファーム |
中内田充正(栗東) | Harlington | 56kg | サンデーレーシング | |||
8 | 17 | アスコリピチェーノ | ダイワメジャー | 牝4 | C.ルメール | ノーザンファーム |
黒岩陽一(栗東) | Danehill Dancer | 56kg | サンデーレーシング | |||
8 | 18 | アリスヴェリテ | キズナ | 牝5 | 池添謙一 | ノースヒルズ |
中竹和也 (栗東) | Cozzene | 56kg | 加藤誠 |
勝ち馬予想に役立つ!ヴィクトリアマイルの注目馬分析
アスコリピチェーノ
ダイワメジャー | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
スカーレットブーケ | ノーザンテースト | |
スカーレットインク | ||
アスコルティ | Danehill Dancer | デインヒル |
Mira Adonde | ||
リッスン | Sadler’s Wells | |
Brigid |
アスコリピチェーノは2023年の阪神ジュベナイルフィリーズの優勝馬で、JRA最優秀2歳牝馬。これまで8戦5勝2着2回。重賞は新潟2歳S勝ち、桜花賞、NHKマイルCは共に2着。京成杯オータムHを勝ち、前走サウジのGⅡ1351ターフスプリントも優勝。唯一馬券を外したのは初海外の2走前のみ。
アスコリピチェーノの父はダイワメジャー。デインヒルダンサー産駒の母アスコルティは短距離の2勝馬。祖母リッスンは海外のマイルGⅠ馬、母の半妹にディープインパクト産駒のタッチングピーチがローズS勝ち、同半弟のサトノクルーズが菊花賞で2着。
今回のヴィクトリアマイル出走メンバーの中ではマイル実績は断トツ。3歳で古馬の牡馬と対戦して勝ちを納め、前走では海外でも優勝と精神的にも牝馬とは思えないほどタフ。
父がダイワメジャーなので生粋のマイラーですが、ダイワメジャー産駒で古馬GⅠを制したのは4歳春の高松尾宮記念勝ちのコパノリチャードのみ。基本的に成長はピークで、これ以上の上昇は見込めませんが、高い水準で能力をキープするので接戦は可能。連下で。
ステレンボッシュ
エピファネイア | シンボリクリスエス | Kris S. |
Tee Kay | ||
シーザリオ | スペシャルウィーク | |
キロフプリミエール | ||
ブルークランズ | ルーラーシップ | キングカメハメハ |
エアグルーヴ | ||
ランズエッジ | ダンスインザダーク | |
ウインドインハーヘア |
ステレンボッシュは昨年の桜花賞馬。これまで9戦3勝2着3回3着2回。重賞は他に阪神ジュベナイルフィリーズ、オークス2着、秋華賞、香港ヴァーズ3着。前走大阪杯では3番人気も、ゴール前で伸びず優勝馬ベラジオオペから1.1秒差の13着惨敗。
ステレンボッシュの父はエピファネイア。ルーラーシップ産駒の母ブルークランズは芝中距離の3勝馬。母の半姉から昨年のホープフルS・有馬記念の優勝馬レガレイラ、菊花賞馬のアーバンシックが出ています。またステレンボッシュはサンデーサイレンスの4×4の濃いクロスを持ちます。
基本的に後方待機の馬。前走大阪杯はレース前にテンションが上がり、最後にガス欠。血統的に中長距離向きも、気性面で2000m以下が適鞍か。実際に2~3歳春のマイル路線では負けても着差は0.1秒以内、4戦中3戦であがり33秒台を使っています。そのため前走より距離短縮はプラス。
叩き2戦目で、中1か月半のローテーションも無理は無く、今まで戦ってきた相手と比べれば牝馬限定戦の今回は一枚落ち。対抗のアスコリピチェーノは桜花賞で競り勝っています。前走の敗戦が尾を引かず、ガス抜きになっていれば勝ち負け。
ボンドガール
ダイワメジャー | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
スカーレットブーケ | ノーザンテースト | |
スカーレットインク | ||
コーステッド | Tizway | Tiznow |
Bethany | ||
Malibu Pier | Malibu Moon | |
Blue Moon |
ボンドガールはこれまで9戦1勝2着5回3着1回。重賞勝ちは無いものの、新馬戦以外全て重賞で、秋華賞でも2着。今年は東京新聞杯で2着し、前走阪神牝馬Sでは1番人気も、優勝馬サフィラから0.2秒差5着と5戦振りに馬券を外しています。
ボンドガールの父はダイワメジャー。米国産の母コーステッドは米GⅠBCジュヴェナイルフィリーズターフで2着している2勝馬。ボンドガールの半兄でハーツクライ産駒のダノンベルーガが共同通信杯勝ち、ドバイターフで2着。血統的にも重賞級。
前走は14頭立ての10番の外枠。終始外を回され距離ロス。1,2着馬は内ラチを走れたので、負けは位置取りの差。ボンドガール自身はメンバー中2番ものあがり32秒9の脚を使っており力負けではありません。
ただし、父がダイワメジャーで既に馬体は完成し、成長の上積みは望めず。また切れで勝負するタイプで、ゴール前直線の長い東京だと足の使いどころが難しいと思われます。勝ち切れない癖も付いており、連下で。
サフィラ
ハーツクライ | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
アイリッシュダンス | トニービン | |
ビューパーダンス | ||
サロミナ | Lomitas | Niniski |
La Colorada | ||
Saldentigerin | タイガーヒル | |
Salde |
サフィラは前走阪神牝馬S勝ちで重賞初制覇。これまで11戦3勝2着1回3着3回。2歳時はアルテミスSで2着に入り、阪神ジュベナイルフィリーズでは1番人気も4着、その後は暫く低迷。昨年秋から条件クラスで馬券に絡むと調子を取り戻し、4戦連続で馬券。
サフィラの父はハーツクライ。母サロミナはドイツオークス馬、祖母サルデは違う父からもドイツオークス馬のセリエンホルデを輩出。
またサフィラの全兄は朝日杯フューチュリティスS他重賞4勝、皐月賞・ダービー2着のサリオオス、半姉でディープインパクト産駒のサラキアが府中牝馬S勝ち、エリザベス女王杯・有馬記念で2着、同じくサリエラがローズSで2着という良血。
父が晩成型のハーツクライで、兄弟も古馬になってから重賞路線で活躍する馬が多いので、サフィラもようやく馬体に身が入った印象。前走の阪神牝馬Sの勝ち時計も芝1600m戦になった中ではトップタイ。また2番手で競馬をし、あがりも33秒3と切れ味もあります。
ただし、ゆったりしたローテーションも昨秋から既に5戦を消化し、恐らく前走でピークに持ってきているため上積みは望み薄。阪神ジュベナイルフィリーズで1番人気の逸材も、今の段階でGⅠとなると少々厳しい印象。見送り。
アルジーヌ
ロードカナロア | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
レディブラッサム | Storm Cat | |
サラトガデュー | ||
キャトルフィーユ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
ワンフォーローズ | Tejano Run | |
Saucyladygaylord |
アルジーヌは昨年のターコイズSの優勝馬。これまで12戦6勝2着1回3着1回で、掲示板を外していません。ここ5戦連続で馬券になり、昨年のクイーンSで3着、Lクラス勝ちがあり、前走阪神牝馬Sではタイム差無しの2着。
アルジーヌの父はロードカナロア。ディープインパクト産駒の母キャトルフィーユはクイーンSの勝馬で4勝。母の半姉に中山牝馬S連覇のレディアルバローザ、同半妹にフラワーC馬のエンジェルフェイスがいます。基本的に母系は芝のマイラー。
前走はターコイズS勝ちから中4ヵ月の休み明け。ターコイズSから馬体重+12kgとやや余裕残し。それでも差のないレースをしているので、今回は上積みが望めます。東京は初も、中京芝1600mは3戦2勝で、左回りも問題ありません。
ただし、父はミスタープロスペクター系のロードカナロア。ヴィクトリアマイルとミスタープロスペクター系の相性は悪く、過去10年で馬券になっているのは4頭だけで、優勝は絶対能力が違うアーモンドアイのみ。またGⅠ初で流れに付いて来られるか疑問。見送り。
シラケンド
デクラレーションオブウォー | War Front | Danzig |
Starry Dreamer | ||
Tempo West | Rahy | |
Tempo | ||
フェアブルーム | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
ビューフェアー | Fast Gold | |
Misty Moon |
シラケンドは前走中山牝馬Sで重賞初制覇。これまで10戦5勝2着2回3着1回で、新馬戦以外馬券を外しておらず、中山牝馬Sまで3連勝を飾っています。
シランケドの父は米芝中距離GⅠ2勝のデクラレーションオブウォー。ディープインパクト産駒の母フェアブルームは地方で4勝。祖母ビーフェアーはアルゼンチンでGⅠ3勝を含む5勝馬。一族に地方で10勝以上している馬が2頭。
レースは2000mを中心も未勝利戦は芝1400m戦。前走で1800m戦に対応でき、実走距離より走破距離が必要な東京マイルも対応可能か。また2000m戦ですが、4回も走破時計が2分を切っており、時計勝負が得意。例年早い時計決着のヴィクトリアマイルに合っています。
能力は高いものの、気性が激しく1戦の消耗が激しい馬。2~3ヵ月空けたローテーションが組まれ、今回は中2か月と予定通り。この激しい気性が、ペースが早いマイル戦でプラスに働く可能性もあります。連下の穴で。
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