2020年第55回G3北九州記念予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

本年度の高松宮記念馬モズスーパーフレア、アイビスサマーダッシュ優勝馬ジョーカナチャン、CBC賞を逃げ切ったラブカンプーなど快速の逃げ馬が多数登録している今年の北九州記念。北九州記念登録馬の中から注目馬をピックアップし、馬券になるか分析します。

2020年北九州記念の注目馬を分析!

北九州記念の特徴

G3北九州記念は第2回小倉開催4日目に行われる3歳以上芝1200mのハンデキャップ戦です。国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。また地方馬は認定馬のみ2頭まで出走登録が可能です。

北九州記念はサマースプリントシリーズの第4戦に指定され、着順により着順により1着10P、2着5P、3着4P、4着3P、5着2P、6P以下は1点が加算されます。

過去10年の北九州記念入賞馬のデータを見たい方はこちら

2020年北九州記念出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 プリディカメント ハードスパン 牝5 浜中俊 ダーレー・ジャパン・F
吉村圭司 (栗東) Cadeaux Genereux 52kg ゴドルフィン
1 2 ゴールドクイーン シニスターミニスター 牝5 古川吉洋 浦河土肥牧場
坂口智康 (栗東) タイキシャトル 55.5kg 加藤充彦
2 3 ブライティアレディ エンンパイアメーカー 牝7 幸英明 雅牧場
武幸四郎 (栗東) ダイタクリーヴァ 52kg 小林昌志
2 4 レッドアンシェル マンハッタンカフェ 牡6 福永祐一 ノーザンファーム
庄野靖志 (栗東) Storm Cat 57kg 東京ホースレーシング
3 5 トゥラヴェスーラ ドリームジャーニー 牡5 武豊 社台ファーム
高橋康之 (栗東) アドマイヤコジーン 55kg 吉田照哉
3 6 クライムメジャー ダイワメジャー 牡6 鮫島克駿 レイクヴィラファーム
渡辺薫彦 (栗東) トニービン 54kg シルクレーシング
4 7 カリオストロ エイシンフラッシュ 牝3 酒井学 タバタファーム
加用 正(栗東) フジキセキ 51kg HimRockRacing.H
4 8 ラブカンプー ショウナンカンプ 牝5 藤田菜七子 奥山博
森田直行 (栗東) マイネルラヴ 54kg 増田陽一
5 9 ダイメイプリンセス キングヘイロー  牝7 秋山真一郎 横井哲
森田直行(栗東) ダンスインザダーク 56kg 宮本 孝一
5 10 モズスーパーフレア Speightstown  牝5 松若風馬 Alpha Delta Stabkes
音無秀孝(栗東) Christies Treasure  56.5kg キャピタル・システム
6 11 アウィルアウェイ   ジャスタウェイ 牝4 川田将雅 ノーザンファーム
高野友和(栗東) キングカメハメハ 55.5kg 吉田勝己
6 12 マイネルグリット スクリーンヒーロー  牡3 国分優作 ビッグレッドファーム
吉田直弘(栗東) ロージズインメイ 53kg サラブレッドC・ラフィアン
7 13 メイショウキョウジ ダイワメジャー 牡5 藤岡康太 三嶋牧場
藤岡健一 (栗東) Kris S. 55kg 松本好雄
7 14 メジェールスー ロードカナロア 牝5 岡田祥嗣 藤原牧場
藤原英昭 (栗東) フジキセキ 52lg 太田珠々子
7 15 アンヴァル ロードカナロア 牝5 北村友一 白老ファーム
藤岡健一(栗東) フレンチデピュティ 54kg 社台レースホース
8 16 ジョイフル キングズベスト 牡6 川又賢治 ダーレー・ジャパン・F
吉村圭司 (栗東) Street Cry 56kg ゴドルフィン
8 17 タイセイアベニール ベーカバド 牡5 松山弘平 松本信行
西村真幸 (栗東) ブライアンズタイム 56kg 田中成奉
8 18 ジョーカナチャン ロードカナロア 牝5 菱田裕二 三村卓也
松下武士 (栗東) ネオユニヴァース 55lg 上田江吏子

勝ち馬予想に役立つ!北九州記念の注目馬分析

モズスーパーフレア

Speightstown Gone West Mr. Prospector
Secrettame
Silken Cat Storm Cat
Silken Doll
Christies Treasure Belong to Me Danzig
Belonging
Roses At Sunset Valid Appeal
Bid Gal

モズスーパーフレアは今年の高松宮記念を2位入線で、1着だったクリノガウディが降着したため優勝。昨年のスプリンターズステークスでも2着しており、間違いなく現役のトップスプリンターの一頭です。

過去に小倉は4戦2勝。昨年の北九州記念では2番人気で0.3秒差4着しており、スピードが出る小倉コースは問題ありません。

モズスーパーフレアの父は2004年ブリダーズカップ・スプリントを優勝したスパイツタウン。スパイツタウンは名種牡馬ゴーンウエストが父に、カナダ2歳牝馬チャンピオン・シルケンキャットを母に持つ良血の種牡馬です。

モズスーパーフレアの母クリスティーズトレジャーは米国産の1勝馬で、その父もG3を2勝しただけです。ただし血統内に大種牡馬で産駒に豊かなスピードを伝えるダンジグの血を持っており、一族から米G3勝ちのサクリスティ、豪G1勝ちのクァフィラが出ています。

モズスーパーフレアは血統内にボールドルーラーの5×5×5、ノーザンダンサーの5×4、レイズアネイティヴの4×5、セクレタリアトの4×5のクロスを持っており、一昔前アメリカ競馬を席捲した名種牡馬の血で固められています。

このためスピードとパワーに秀でているものの一本調子になることは否めず、基本的にレースはスピード任せの逃げ。リズムが崩れれば惨敗することも少なくありません。

今回は実質トップハンデで牝馬には酷量の56.5kgがカギ。馬体は牝馬としては大柄で500kg近くあるものの、56kgを背負った京阪杯とシルクロードステークスでは8着、4着と馬券に絡んでいません。

また過去10年で北九州記念を終始飛ばして逃げて馬券に絡んだ馬がいないのは嫌なデータ。実績は最上位で相手関係が楽なのはプラスですが、マイナス面も大きく、危険な人気馬と言わざるを得ません。あっさり勝つか惨敗するかのどちらかなので、軸とせずに連下扱いが妥当です。

ジョーカナチャン

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
ラッキーダイス ネオユニヴァース サンデーサイレンス
ポインテッドパス
ミスベガス Efisio
Dwingeloo

ジョーカナチャンは前走アイビスサマーダッシュを2番人気で優勝。これまで12戦5勝で、勝ち鞍の中3回が新潟直線1000m。ただしコーナーを回るコースもそれなりに走っており、リステッド競走の淀短距離ステークスで2着、小倉オープン北九州短距離ステークスでも5着しています。

ジョーカナチャンの父は短距離馬のロードカナロア。母ラッキーダイスはネオユニヴァース産駒ですがマイルを1勝したのみ。母の父ネオユニヴァースは掛け合わせた父の血を引き出す傾向にあるので、ジョーカナチャンの場合はロードカナロアの影響が強い馬です。

過去10年でアイビスサマーダッシュの優勝馬がそのまま北九州記念に出走した場合の成績は1勝2着2回3着1回と好成績。5歳馬で牝馬も力強いデータです

ただし北九州記念では逃げ馬の成績は良くなく、しかも今回は絶対逃げたい同型馬がモズスーパーフレアとラブカンプーと強力。ハイペースが予想され直線失速の危険性が。

また前走より斤量が1kg増えるので、アイビスサマーダッシュで負かしたダイメイプリンセスとは計算上順位が逆転します。今回は良くて連下と見た方が良いでしょう。

アウィルアウェイ

ジャスタウェイ ハーツクライ サンデーサイレンス
アイリッシュダンス
シビル Wild Again
シャロン
ウィルパワー キングカメハメハ Kingmanbo
マンファス
トキオリアリティー Meadowlake
What a Reality

アウィルアウェイは今年のシルクロードステークスの優勝馬。これまで12戦4勝で、馬券に絡んだのは全て1400m以下という生粋のスプリンターです。前走CBC賞では6番人気で7着、優勝馬から0.9秒も離されています。

アウィルアウェイの父はジャスタウェイ。母ウィルパワーは4勝馬。アウィルアウェイの半兄に安田記念とマイルチャンピオンシップを勝ったインディチャンプがいる良血。祖母トキオリアリティーの血の影響が濃く、近親はほぼ短距離馬かマイラーです。

短距離の差し馬で重賞勝ちはあるものの、1200mのレースで1分9秒を切ったことは一度もありません。北九州記念はほぼ時計勝負になるので持ち時計が無いアウィルアウェイには不利。前走より0.5kg減はプラスですが、それでも1秒以上時計を詰めるのは困難。今回は見送りが賢明でしょう。

レッドアンシェル

マンハッタンカフェ サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
サトルチェンジ Law Society 
Santa Luciana 
スタイルリスティック  Storm Cat  Storm Bird 
Terlingua 
Magnificient Style  Silver Hawk 
Mia Karina 

レッドアンシェルは昨年のCBC賞の優勝馬。今年もCBC賞を3番人気で3着していますが、優勝馬からは0.6秒も離されています。

レッドアンシェルの父は長距離G1を3勝したマンハッタンカフェ。マンハッタンカフェは距離万能型の種牡馬で、短距離馬も多く輩出します。母スタイルリスティックは米国で芝のリステッドクラスを2勝。母の父が快速馬のストームバードで、レッドアンシェルのスピード能力はこの馬から。

マンハッタンカフェ産駒は叩き良化型が多く、レッドアンシェルも昨年のCBC賞を勝つまでで相当数レースを使っています。過去に1600万下クラス(現3勝クラス)の京都芝1200mで今回と同じ57kgを背負い1.分7秒3で走っており、時計の裏付けはあります。

今回強力な逃げ馬が揃っているのでハイペースが予想され、中断辺りからレースが進められるレッドアンシェルには有利叩き3戦目で上昇が見込める今回も馬券に絡む可能性が大と言えます。

ダイメイプリンセス

キングヘイロー ダンシングブレーヴ Lyphard
Navajo Princess
グッバイヘイロー Halo
Pound Foolish
ダイメイダーク ダンスインザダーク サンデーサイレンス
ダンシングキイ
スノーベトレル Storm Bird
Goldminess

ダイメイプリンセスは昨年の北九州記念の優勝馬。また一昨年も2着しており、このレースは得意。しかもアイビスサマーダッシュから北九州記念というローテーションは3年連続今年も陣営の狙いは北九州記念と言えるでしょう。

ダイメイプリンセスの父はキングヘイロー。基本的に平坦が得意な短距離馬を多く出す種牡馬です。母ダイメイダークはダンスインザダークを父に持つ1勝馬。血統内にヘイローの3×4、ノーザンダンサーの4×5×4の濃いクロスを持っています。

牝馬の7歳馬ですがオープンクラスに出世して以降、ほぼ毎年サマースプリントシリーズからスプリンターズステークス、オーシャンステークスから高松宮記念というローテーションがきっちり守られており、あまり数を使われていません。

外枠で逃げ馬有利なアイビスサマーサッシュに比べ、逃げ馬が多数揃い差し馬有利になりやすい今回の北九州記念は短距離の差し馬であるダイメイプリンセスに有利。しかも前走と同斤量なのもプラス夏に強い牝馬の典型で、当日調子がよさそうなら連覇してもおかしくないでしょう。

アンヴァル

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
アルーリングボイス フレンチデピュティ  Deputy Minister 
Mitterand 
アルーリングアクト エンドスウィープ
チャーミングファピアノ

アンヴァルはこれまで19戦4勝で、全て芝1200m戦というスプリンター。前走CBC賞では11番人気ながら優勝馬ラブカンプーに0.3秒差2着しています。また昨年の北九州記念で3着と、条件さえ揃えば重賞でも馬券に絡む能力を秘めた馬です。

アンヴァルの父はロードカナロア母アルーリングボイスは小倉2歳ステークス、ファンタジーステークスと重賞を2勝し、北九州記念でも2着祖母アルリングアクトも小倉2歳ステークスで優勝しており、小倉とは縁が深い血統です。

基本的に短距離の差し馬で、昨年の北九州記念も最速の上がりで追い込んでいます。今回は人気のモズスーパーフレアとジョーカナチャン、ラブカンプーが共にハナを奪いたい脚質なのでハイペースが予想され、展開的に本馬は有利。

さらに前走0.3秒差で負けたラブカンプーが今回プラス3kgと計算上逆転でき、1馬身以上差をつけた3着レッドアンシェル共に同斤量と、斤量面ではかなり有利です。レッドアンシェルやアウィルアウェイが人気になるようなら、馬券的に美味しい馬です。

ラブカンプー

ショウナンカンプ サクラバクシンオー サクラユタカオー
サクラハゴロモ
ショウナングレイス ラッキーソブリン
ヤセイコーソ
ラブハート マイネルラヴ Seeking the Gold
Heart of Joy
シンメイユウシュン タヤスレミグラン
ドラゴンユー

ラブカンプーは2走前のCBC賞を優勝。3歳時にアイビスサマーダッシュ、セントウルステークス、スプリンターズステークスを2着と実績を残していましたが、それ以降14戦して掲示板に載ることなし。CBC賞は2年5カ月ぶりの勝利です。

ただし前走のアイビスサマーダッシュでは10番人気10着と人気通りで完全復活とはならず、再び馬券の圏外に沈んでいます。

ラブカンプーに父は短距離馬サクラバクシンオー産駒で高松宮記念を勝ったショウナンカンプ。

ラブカンプーの母ラブハートは短距離を中心に1000万下クラスまで勝ち進んだ4勝馬。今までラブカンプーを含め3頭を輩出し、エンパイアメーカー産駒ボールドハートは地方で11勝、オレハマッテルゼ産駒キングハートはオーシャンステークスをはじめ6勝を上げています。

北九州記念は他の短距離重賞に比べサクラバクシンオーの血を持った産駒が多く活躍しており、ラブカンプーも3歳時に参戦して3着しています。調教を変えたことで復調気配と言われていますが、サクラバクシンオーの血が強いと基本一本調子の逃げ馬

今回は絶対逃げたいG1モズスーパーフレアと、アイビスサマーダッシュ優勝のジョーカナチャンと同型馬が強力。前走より2kg軽くなるものの、優勝したCBC賞より3kg重いので少なくともCBC賞組には逆転されます。穴人気も今回も馬券にならない可能性が大です。

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