2020年第45回G1エリザベス女王杯予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

連覇を狙うラッキーライラック、ヴィクトリアマイル勝ちノームコア、オークス馬ラヴズオンリーユーと3頭のG1馬が登録している今年のエリザベス女王杯。エリザベス女王杯に登録している馬の中から注目馬をピックアップし、馬券になるか分析します。

2020年エリザベス女王杯の注目馬を分析!

エリザベス女王杯の特徴

G1エリザベス女王杯は第5回阪神開催4日目に行われる3歳以上牝馬限定芝2200mで行われる馬齢定量戦です。負担重賞は3歳54kg、4歳以上56kg。本来であれば京都競馬場で開催されますが、2020年は同競馬場改修工事のため阪神競馬場で施行されます。

エリザベス女王杯は国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。また地方所属馬は京都大賞典、府中牝馬ステークス、秋華賞のいずれかのレースで2着以内に入った馬に優先出走権が与えられます。

JRA所属馬の場合、レーティング上位5頭及び府中牝馬ステークスの優勝馬に優先出走権が与えられ、その他は通算獲得賞金+過去1年間の獲得賞金+過去2年間のG1(Jpn1を含む)の獲得賞金の総計で多い順に出走が可能です。

1年の牝馬No1を決定するレースで、クラッシク路線を歩んだ3歳馬と、古馬の牝馬の実績馬が事実上初対戦するレースで、世代間の実力を見極める必要があります。

過去10年のエリザベス女王杯入賞馬のデータを見たい方はこちら

2020エリザベス女王杯年出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 シャドウディーヴァ ハーツクライ 牝4 内田博幸 ノーザンファーム
斎藤誠 (美浦) Dansili 54kg スリーエイチレーシング
1 2 サムシングジャスト ヴィクトワールピサ 牝4 松山弘平 那須野牧場
松田国英 (栗東) タイキシャトル 56kg グリーンファーム
2 3 リュヌルージュ モンテロッソ 牝5 団野大成 坂東牧場
斉藤崇史 (栗東) メジロマックイーン 56kg 窪田芳郎
2 4 ソフトフルート ディープインパクト 牝3 福永祐一 ダーレー・ジャパン・F
松田国英 (栗東) Kingmambo 54kg ゴドルフィン
3 5 リアアメリア ディープインパクト 牝3 川田将雅 ノーザンファーム
中内田充 (栗東) Rockport Harbor 54kg シルクレーシング
3 6 ノームコア ハービンジャー 牝5 横山典弘 ノーザンファーム
萩原清(美浦) クロフネ 56kg 池谷誠一
4 7 ロサグラウカ ルーラーシップ 牝5 幸英明 ノーザンファーム
尾関知人 (美浦) クロフネ 56kg サンデーレーシング
4 8 センテリュオ ディープインパクト 牝5 戸崎圭太 ノーザンファーム
高野友和 (栗東) エンドスウィープ 56kg キャロットファーム
5 9 ウインマイティー ゴールドシップ 牝3 和田竜二 コスモヴューファーム
五十嵐忠 (栗東) カコイシーズ 54kg ウイン
5 10 カーロバンビーナ ディープインパクト 牝5 浜中俊 社台ファーム
戸田博文 (美浦) Hawk Wing 56kg 社台レースホース
6 11 ラヴズオンリーユー ディープインパクト 牝4 M.デムーロ ノーザンファーム
矢作芳人 (栗東) Storm Cat 56kg DMMドリームクラブ
6 12 ウインマリリン スクリーンヒーロー 牝3 横山武史 コスモヴューファーム
手塚貴久 (美浦) Fusaichi Pegasus 54kg ウイン
7 13 サラキア ディープインパクト 牝5 北村友一 ノーザンファーム
池添学 (栗東) Lomitas 56kg シルクレーシング
7 14 サトノガーネット ディープインパクト 牝5 坂井瑠星 白老ファーム
矢作芳人 (栗東) Victory Note 56kg サトミホースカンパニー
7 15 ウラヌスチャーム ルーラーシップ  牝5 斎藤新 ノーザンファーム
斎藤誠(美浦) フジキセキ 56kg (株)G1レーシング
8 16 ミスニューヨーク キングズベスト 牝3 加藤祥太 高昭牧場
杉山晴紀 (栗東) マンハッタンカフェ 54kg 高昭牧場
8 17 エスポワール オルフェーヴル 牝4 武豊 ノーザンファーム
角居勝彦(栗東) シンボリクリスエス 54kg 近藤英子
8 18 ラッキーライラック オルフェーヴル 牝5 C.ルメール ノーザンファーム
松永幹夫(栗東 Flower Alley 55kg サンデーレーシング

勝ち馬予想に役立つ!エリザベス女王杯の注目馬分析

ラッキーライラック

オルフェーヴル ステイゴールド サンデーサイレンス
ゴールデンサッシュ
オリエンタルアート メジロマックイーン
エレクトロアート 
Lilacs and Lace Flower Alley Distorted Humor
プリンセスオリビア 
Refinement Seattle Slew
ステラマドリッド 

ラッキーライラックは昨年のエリザベス女王杯の優勝馬で、他にも阪神ジュベナイルフィリーズ、大阪杯とG1を3勝。これまで17戦6勝2着4回3着3回で、掲示板を外したのは3回のみ。大阪杯や香港ヴァーズでの実績からも、強力牡馬とも渡り合える実力の持ち主です。

ラッキーライラックの父はオルフェーヴル母ライラックアンドレースは米国産で、米ダート中距離G1アシュランドステークスの優勝馬父のオルフェーヴルの血の方が強く、マイル重賞勝ちもありますが強い競馬をするのは2000m前後です。

宝塚記念では3番人気も、稍重とはいえ泥んこ馬場だったため行き脚が付かず6着に敗退。札幌人気では1番人気でしたが、勝ち馬ノームコアに0.4秒差を付けられ3着と、父オルフェーヴルと違い重い馬場は苦手な印象。

G1を3勝した実力は今回メンバー的に最上位。今回のエリザベス女王杯は阪神開催ですが、大阪杯優勝の実績からも問題ないでしょう。調子さえ良ければ馬券を外すことはまずないと思われます。

ノームコア

ハービンジャー Dansili デインヒル
Hasili 
Penang Pearl Bering
Guapa 
クロノロジスト クロフネ フレンチデピュティ
ブルーアヴェニュー 
インディスユニゾン サンデーサイレンス
ラスティックベル 

ノームコアは昨年のヴィクトリアマイルをレコードで優勝。これまで15戦6勝2着1回3着5回で、富士ステークスも牡馬相手に優勝しているのでマイラーのイメージが強いものの、3歳時に紫苑ステークスを制し、前走の札幌記念でもラッキーライラックを下しているように中距離も十分走ります。

ノームコアの父はハービンジャー母クロノジェストはクロフネ産駒の1勝馬ですが、ノームコア以外にパゴ産駒で秋華賞、宝塚記念とG1を2勝したクロノジェネシスを送り出しています。クロノジェネシスを考えればフロフネの影響は低く、父系の良さを引き出す肌馬と考えられます。

牝馬特有の末脚が鋭いタイプで、古馬になってから重馬場だった高松宮記念以外全てのレースで上りがメンバー中3番手以内と安定。父が英国芝2400mG1勝ちのハービンジャーなので前走より距離延長も問題ないでしょう。実績からも前走同様再びラッキーライラックを負かす可能性があり、対抗。

ラヴズオンリーユー

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
ラヴズオンリーミー  Storm Cat  Storm Bird
Terlingua
Monevassia  Mr. Prospector 
Miesque 

ラヴズオンリーユーは昨年のオークスを4連勝で制した素質馬。ぶっつけで臨んだ昨年のエリザベス女王杯でも3着しています。本年度はヴィクトリアマイルから始動も、アーモンドアイに1.2秒差の7着。次走鳴尾記念ではパフォーマプロミスにハナ差2着と牡馬と渡り合えることを証明しています。

ラヴズオンリーユーの父はディープインパクト母ラヴズオンリーミーが未出走ながらその母はキングマンボの全妹。母の父は大種牡馬ストームキャットという超良血。ラヴズオンリーユーの全兄はドバイターフを制したリアルスティールなので、適距離は2000m前後。

前走府中牝馬ステークスでは1番人気も優勝馬サラキアに0.8秒も離され5着。ただし当日はディープインパクト産駒に不向きな重馬場で、鳴尾記念より12kg増と余裕残しの仕上げ。前走はあくまでたたき台として使った可能性が高く、本番はやはりエリザベス女王杯。

格下相手の鳴尾記念を勝ち切れなかったように、牡馬相手に勝ち負けしているラッキーライラックやノームコアに比べひ弱な印象G1クラスの強力牡馬と戦った実績が無いのはマイナスです。

ディープインパクト産駒なので良馬場なら素質で上記2頭を逆転できる可能性はありますが、馬場が渋るようなら馬券から外れる可能性も十分あります。抑えまで。

リリアメリア

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ウインドインハーヘア Alzao
Burghclere 
リアアントニア Rockport Harbor Unbridled’s Song 
Regal Miss Copelan 
Beer Baroness Mr. Greeley 
Lavish Numbers 

リリアメリアはこれまで7戦3勝で、重賞はアルテミスステークスとローズステークスを優勝。阪神ジュベナイルフィリーズでは1番人気に押された素質馬ですが6着に敗退。ただしオークスでは4着しており、素質の片鱗は見せています。

リアアメリアの父はディープインパクト母リアアントニアは米国ブリダーッズカップ・ジュベナイルフィリーズの優勝馬。ミスタープロスペクターの3×5の濃いクロスを持っておりスピードが勝った配合で、オークス4着の実績があるものの2200mの距離は必ずしも有利とはいえません。

前走の秋華賞では2番人気も稍重の馬場で13着、4番人気に押された桜花賞でも重馬場で10着だったので、ディープインパクトの血から考えても荒れた馬場は得意ではない模様。素質からそこそこ人気になりそうですが、実力や素質は上位3頭とは見劣りがします。今回は見送りが妥当と判断します。

センテリュオ

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
アドマイヤキラメキ エンドスウィープ フォーティナイナー
Broom Dance 
エヴリウィスパー ノーザンテースト
クラフテイワイフ

センテリュオはこれまで16戦5勝2着5回。重賞未勝利で臨んだ昨年のエリザベス女王杯で5着しており、本年度はマーメイドステークスで重賞初連対前走G2オールカマーではジャパンカップ2着馬カレンブーケドール、重賞3勝のミッキースワローなど実力馬相手に優勝しています。

センテリュオの父はディープインパクト。母アドマイヤキラメキはダートの短距離を4勝。センテリュオの全兄に豪芝2000mG1をはじめ重賞4勝のトーセンスターダムがおり、近親に種牡馬となったトーセンジョーダンやトーセンホマレボシがいる良血です。

昨年エリザベス女王杯で4着も、3着だったラヴズオンリーユーとはタイム差無し。前走でエリザベス女王杯と同距離のオールカマーを勝っていることはプラス。さらにここ3戦上がり最速と、しかも3戦連続稍重でのもので自力強化が著しい印象。

母の父が短距離系種牡馬のエンドスウィープなので人気が落ちそうですが、同馬は母の父になると血の影響がほとんどなくなるので馬券的にも妙味が増します。現時点では馬体の完成が一歩手前のラヴズオンリーユーより実力上位と考えます。

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