2020年第15回G2阪神カップ予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

インディチャンプ、ステルヴィオ、ダノンファンタジーとG1馬が3頭も出走登録している2020年の阪神カップ。例年に比べ豪華な顔ぶれが揃う阪神カップ登録馬の中から注目馬をピックアップし馬券になるか分析します。

2020年阪神カップの注目馬を分析!

阪神カップの特徴

G2阪神カップは第6回阪神開催7日目に行われる3歳以上芝1400mの馬齢定量戦です。負担重量は3歳牡・騙馬56kg、同牝馬54kg、4歳以上牡・騙馬57kg、同牝馬55kg。

国際競走に指定され外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。また地方交流競走に指定され。2頭まで出走登録が可能です。

古馬混合重賞のG2クラスで定量戦が行われるのは阪神カップと札幌記念だけなので、獲得賞金などで加算重量がかさむ馬にとって貴重なレースです。

過去10年の阪神カップ入賞馬のデータを見たい方はこちら

2020年阪神カップ出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 クリノガウディー スクリーンヒーロー 牡4 幸英明 三輪牧場
藤沢則雄(栗東) ディアボロ 57kg 栗本博晴
1 2 レインボーフラッグ ジャングルポケット 牡7 岩田望来 社台ファーム
小崎憲 (栗東) ダンスインザダーク 57kg グリーンファーム
2 3 イベリス ロードカナロア 牝4 酒井学 土居牧場
角田晃一 (栗東) ボストンハーバー 55kg 前田幸治
2 4 ヤマカツマーメイド ロードカナロア 牝3 斎藤新 岡田牧場
池添兼雄(栗東) グラスワンダー 54kg 山田和夫
3 5 クラヴィスオレア レッドスパーダ 騙4 木幡育也 坂東牧場
藤沢和雄 (美浦) キングヘイロー 57kg 多田信尊
3 6 ダノンファンタジー ディープインパクト 牝4 藤岡佑介 ノーザンファーム
中内田充 (栗東) Not For Sale 55kg ダノックス
4 7 ステルヴィオ ロードカナロア 牡5 池添謙一 ノーザンファーム
木村哲也(美浦) ファルブラヴ 57kg サンデーレーシング
4 8 フィアーノロマーノ Fastnet Rock 牡6 団野大成 Kia Ora Stud
高野友和(栗東) Lion Heart 57kg 吉田和美
5 9 サウンドキアラ ディープインパクト 牝5 松山弘平 社台ファーム
安達昭夫 (栗東) アグネスデジタル 55kg 増田雄一
5 10 タマモメイトウ エイシンフラッシュ 牡4 藤岡康太 対馬正
藤岡健一 (栗東) メジロライアン 57kg タマモ
6 11 ジャンダルム Kitten’s Joy 牡5 荻野極 North Hills Co. Limited
池江泰寿 (栗東) サンデーサイレンス 57kg 前田幸治
6 12 インディチャンプ ステイゴールド 牡5 福永祐一 ノーザンファーム
音無秀孝(栗東) キングカメハメハ 57 シルクレーシング
7 13 ブラックムーン  アドマイヤムーン 牡6 和田竜二 タバタファーム
西浦勝一 (栗東) ジェネラス 57kg HimRockRacing.H
7 14 キングハート オレハマッテルゼ 牡7 小崎綾也 奥山博
星野忍 (美浦) マイネルラヴ 57kg 増田陽一
8 15 ミッキーブリランテ ディープブリランテ 牡4 松若風馬 ノーザンファーム
矢作芳人 (栗東) Dansili 57kg 野田みづき
8 16 マルターズディオサ キズナ 牝3 田辺裕信 天羽禮治
手塚貴久 (美浦) Grand Slam 54kg 藤田在子

勝ち馬予想に役立つ!阪神カップの注目馬分析

インディチャンプ

ステイゴールド サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ゴールデンサッシュ  ディクタス
ダイナサッシュ
ウィルパワー キングカメハメハ Kingmanbo
マンファス
トキオリアリティー Meadowlake 
What a Reality 

インディチャンプは2019年の安田記念とマイルチャンピオンシップの優勝馬。これまで17戦9勝2着2回3着3回で、他に東京新聞杯、マイラーズカップの2つの重賞を勝っています

今年は重賞を4戦して優勝はマイラーズカップだけですが、安田記念とマイルチャンピオンシップで先着を許したのはいずれもG1馬芝1600mを3戦していずれも走破時計1分32秒前半はさすが昨年のJRA最優秀短距離馬に輝いただけのことはあります。

インディチャンプの父はステイゴールド。母ウィルパワーは短距離の4勝馬。祖母トキオリアリティーが非常に影響力のある血で、一族はいずれも短距離からマイラーになる母系。

インディチャンプの半妹はシルクロードステークス勝ち、スプリンターズステーク3着のアウィルアウェイ母の半弟にディープインパクト産駒で安田記念を勝ち、阪神カップを2勝したリアルインパクトネオユニヴァース産駒でクイーンエリザベス2世カップを勝ったネオリアリズムがいます。

インディチャンプは8中7勝が芝1600m。1400mは新馬戦勝ち以来です。もっとも距離延長の1800m戦は2戦して3着、4着と取りこぼしています。祖母トキオリアリティーの血を考えれば距離延長より短縮の方が理にかなっています。

前走に比べればメンバーは手薄。しかも馬齢定量戦なので斤量による不利もありません。また父がステイゴールドなので今の荒れた阪神の馬場も問題ないでしょう。さらに阪神カップは過去10年でマイルチャンピオンシップからの転戦組が4勝で、インディチャンプは同レースで2着。

マイナス要素がほとんどなく、今回も勝ち負け。

ステルヴィオ

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
ラルケット ファルブラヴ Fairy King
Gift of the Night 
アズサユミ サンデーサイレンス
ファーストクラス 

ステルヴィオは2018年のマイルチャンピオンシップの優勝馬。これまで16戦4勝2着5回3着1回。重賞は他にスプリングステークス勝ち、朝日杯フューチュリティステークス、毎日王冠、京王杯スプリングステークスなど5戦で2着しています。

ステルヴィオの父はロードカナロア。母ラルケットは4勝の条件馬。母系はファルブラヴやサンデーサイレンスなど中距離系に種牡馬で構成されていますが、その前から続くトウショウボーイの血が強いのかマイラー気味。

マイルチャンピオンシップ勝利以来優勝から遠ざかっていますが、喉鳴りの兆候がありレース中息が持たないことがあるため。レース中発症しなかった京王杯スプリングステークスと前走スワンステークスでは実力通りの力を発揮し共に2着しています。

能力はここでも十分足りますが、レース中喉なりが出るか出ないかで結果が大きく異なります。軸としては押せず抑えまで。

ダノンファンタジー

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ウインドインハーヘア Alzao
Burghclere 
ライフフォーセール Not For Sale  Parade Marshal 
Love for Sale 
Doubt Fire  Ski Champ 
My Little Life 

ダノンファンタジーは2018年の阪神ジュベナイルフィリーズの優勝馬12戦5勝2着1回で、他にファンタジーステークス、チューリップ賞、ローズステークスと牝馬現限定重賞を3勝しています。

ダノンファンタジーも父はディープインパクト母ライフォーセエールはアルゼンチン産でブエノスアイレス大賞などG1を2勝した他全8勝を挙げた活躍馬。母の父ノットフォーセルもブエノスアイレス大賞を優勝しています。

ディープインパクト×ノットフォーセルの組み合わせは弥生勝馬のサトノフラッグ、同全妹で阪神ジュベナイルフィリーズ2着だったサトノレイナスがおり成功しています。

前走の府中牝馬ステークスでは2番人気に押されましたが、重馬場で実力を出し切れず6着に敗退。昨年秋華賞8着後ちぐはぐなレースが続いており、着順はともかく早い上がりを駆使していながら優勝馬とは1秒近く離されており実力を出し切れていません。

参戦したレースは全て牝馬限定戦で、牡馬混合戦は初。また古馬以降阪神牝馬ステークスとヴィクトリアマイルでいずれも先着を許したサウンドキアラが参戦しています。さらに運が悪いことに、今の阪神は連続開催のため馬場が荒れ、軽い芝が得意なディープインパクト産駒には不利

マイナス要素が多く、相手関係から考えてもせいぜい抑えまで。

サウンドキアラ

ディープインパクト ディープインパクト Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
サウンドバリアー アグネスデジタル  Crafty Prospector 
Chancey Squaw 
スリーピングインシアトル  Seattle Slew 
Lady’s Secret 

サウンドキアラはこれまで20戦7勝2着4回3着4回今年は京都金杯、京都牝馬ステークス、阪神牝馬ステークスと重賞3連勝を飾り、続くヴィクトリアマイルではアーモンドアイに次いで2着に好走しています。

サウンドキアラの父はディープインパクト母サウンドバリーはフィリーズレビューの優勝馬母の父アグネスデジタルは芝・ダートを問わずマイル~2000mでG1を6勝した活躍馬です。

秋はスワンステークスで1番人気、マイルチャンピオンシップでは7番人気に押されましたが、牡馬の一級線が集う重賞ではさすがに荷が重いか共に10着に敗退。着差も0.5秒、0.9秒。自慢の末脚も鳴りを潜めています。

一応阪神牝馬ステークスを勝っていますが、良績はディープインパクト産駒らしく時計が早い京都に集中ヴィクトリアマイルが行われる時期の東京も芝が速いのでサウンドキアラ向きです。

一方で、今年の阪神は京都競馬場改修工事のため例年と違い連続開催の最終週。馬場の内ラチは荒れています。先週の朝日杯フューチュリティステークスは合レースレコード決着でしたが、1、2着の馬は父フランケル、パゴといずれも欧州馬で洋芝適正の高い馬。

軽い馬場が得意なサウンドキアラには不利な状況です。ディープインパクト産駒なので馬場の良い大外を通れば届く可能性もありますが、本来先行脚質の本場の場合距離ロスは避けられません。良くて3着までの評価です。

フィアーノロマーノ

Fastnet Rock デインヒル Danzig 
Razyana 
Piccadilly Circus ロイヤルアカデミーII 
Gatana 
Heart Ashley Lion Heart Tale of the Cat 
Satin Sunrise 
Pretty ‘n Smart Beau Genius 
Charge d’Affaires 

フィアーノロマーノはこれまで18戦7勝2着2回重賞は昨年のダービー卿チャレンジトロフィーと前走京阪杯で2勝しています。また昨年の阪神カップで2着、同じコースで行われる今年の阪急杯で2着、阪神は5戦3勝2着2回と抜群の相性を誇ります。

フィアーノロマーノの父はオーストラリア最優秀3歳馬、最優秀スプリンターの名馬ファストネットロック。母ハートアシュリーは米国馬で、海外で重賞2勝を含む6勝近親に米国ダートG1馬クピードーがいます。血統や成績からも短めのマイラー。

今回は叩き2戦目。前走京阪杯を勝ったことで調子は上向きと判断できます。あとは2走ボケが無いかだけ。さすがにインディチャンプと比較すれば分が悪いですが、今回は得意な条件。成績を考えても2着候補。

クリノガウディー

スクリーンヒーロー グラスワンダー Silver Hawk 
Ameriflora 
ランニングヒロイン サンデーサイレンス
ダイナアクトレス
クリノビリオネア ディアブロ Devil’s Bag 
Avilion 
オプトライアン メジロライアン 
テンザンミズホ

クリノガウディーは17戦1勝2着2回3着1回1勝馬。過去に朝日杯フューチュリティステークスと中京記念で2着しており、今年の高松宮記念では1着入線進路妨害により4着に降着G1を勝てる爆発力がある反面、あてにできない馬です

クリノガウディーの父はスクリーンヒーロー。母クリノビリオネアはダート短距離の3勝馬。母の父ディアブロがダートの短距離馬なので、過去の競争成績を見ても距離適性は母系から。

血統内にヘイローの4×4の濃いクロス、ヘイルトゥリーズンとノーザンダンサーの5×5×5、ノーザンダンサーの4×5のクロスがあり成長力はあるものの、爆発力と悍性の強さを併せ持つヘイローの血が濃いため成績の不安定さを裏付けています。

1勝馬にも関わらず高松宮記念でのパフォーマンスが評価されハンデキャップ戦のCBC賞ではトップハンデを背負わされ12着に敗退。その後も惨敗が続きましたが、前走スプリンターズステークスでは5着に入線。

スプリンターズステークス優勝馬グランアレグリアには0.7秒離されましたが、2着とは0.4秒、3着とは0.3秒で、15枠と外枠が不利な中山1200mでは上々の成績。やはりG1級の爆発力はあります。ただし、いつ発揮されるかは不明。成績から考えても抑えまでが正解。

ここをクリックすると他の重賞の【注目出走馬分析】を検索できます。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました