2021年七夕賞の注目馬を分析!
七夕賞の特徴
G3七夕賞は福島第2回開催4日目に行われる3歳以上芝2000mのハンデキャップ戦です。国際競走に指定され、外国調教は8頭まで優先出走権が与えられます。また地方所属馬は2頭まで出走登録できます。
サマーシリーズの第一戦で、サマーチャンピオンを目指す中距離馬が多数出走します。七夕賞で獲得できるポイントは1着馬10P、2着5P、3着4P、4着3P、5着2P、6着以下に1P。
2021年七夕賞出走表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | マウントゴールド | ステイゴールド | 牡8 | 岩田望来 | 社台ファーム |
池江泰寿 (栗東) | Mt. Livermore | 57kg | 青芝商事 | |||
1 | 2 | ロザムール | ローズキングダム | 牝5 | M.デムーロ | 静内坂本牧場 |
上原博之 (美浦) | Caerleon | 53kg | 栗山良子 | |||
2 | 3 | ワンダープチュック | ハーツクライ | 牡7 | 津村明秀 | 高昭牧場 |
河内洋 (栗東) | Storm Cat | 54kg | 山本能成 | |||
2 | 4 | トーラスジェミニ | キングズベスト | 牡5 | 戸崎圭太 | 川上牧場 |
小桧山悟 (美浦) | マンハッタンカフェ | 57kg | 柴原榮 | |||
3 | 5 | ブラックマジック | ディープインパクト | 牡4 | 石橋脩 | ノーザンファーム |
戸田博文 (美浦) | Sholokhov | 54kg | 窪田芳郎 | |||
3 | 6 | ショウナンバルディ | キングズベスト | 牡5 | 岩田康誠 | 木村牧場 |
松下武士 (栗東) | Redoute’s Choice | 55kg | 国本哲秀 | |||
4 | 7 | カウディーリョ | キングカメハメハ | 牡4 | 丸山元気 | ノーザンファーム |
堀宣行 (美浦) | サンデーサイレンス | 55kg | キャロットファーム | |||
4 | 8 | アールスター | ロードカナロア | 牡6 | 長岡禎仁 | 若林牧場 |
杉山晴紀 (栗東) | サッカーボーイ | 56kg | KRジャパン | |||
5 | 9 | クレッシェンドラヴ | ステイゴールド | 牡7 | 内田博幸 | 木村秀則 |
林徹 (美浦) | Sadler’s Wells | 58kg | 広尾レース | |||
5 | 10 | クラージュゲリエ | キングカメハメハ | 牡5 | 吉田隼人 | ノーザンファーム |
池江泰寿 (栗東) | タニノギムレット | 56kg | キャロットファーム | |||
6 | 11 | スカーフェイス | ハーツクライ | 牡5 | 三浦皇成 | グランド牧場 |
橋田満 (栗東) | クロフネ | 52kg | グランド牧場 | |||
6 | 12 | ツーエムアロンソ | メイショウサムソン | 牡5 | 野中悠太郎 | 鳥井征士 |
本田優 (栗東) | アッミラーレ | 53kg | 村上憲政 | |||
7 | 13 | プレシャスブルー | ディープインパクト | 牡7 | 柴田善臣 | 石郷岡雅樹 |
相沢郁 (美浦) | アンバーシャダイ | 54kg | 石瀬浩三 | |||
7 | 14 | ワーケア | ハーツクライ | 牡4 | 田辺裕信 | ノーザンファーム |
手塚貴久 (美浦) | Oratorio | 55kg | 落合幸弘 | |||
8 | 15 | トラストケンシン | ハーツクライ | 牡6 | 吉田豊 | 村上欽哉 |
高橋文雅 (美浦) | エルコンドルパサー | 52kg | 菅波立知子 | |||
8 | 16 | ヴァンケドミンゴ | ルーラーシップ | 牡5 | 酒井学 | 斉藤安行 |
藤岡健一 (栗東) | アグネスタキオン | 56kg | 幅田昌伸 |
勝ち馬予想に役立つ!七夕賞の注目馬分析
クレッシェンドラヴ
ステイゴールド | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
ゴールデンサッシュ | ディクタス | |
ダイナサッシュ | ||
ハイアーラヴ | Sadler’s Wells | Northern Dancer |
Fairy Bridge | ||
Dollar Bird | Kris | |
High Spirited |
クレッシェンドラヴは昨年の七夕賞の優勝馬で、一昨年の同レースでも2着。さらに一昨年の福島記念も優勝しており福島コースは鬼。これまで26戦7勝2着4回3着2回で、連絡みは全て右の小回りコースで挙げています。
クレッシェンドラヴの父はステイゴールド。母ハイアーラヴはアイルランド生産の1勝馬で、母系に活躍馬はいません。血統内にノーザンダンサーの5×3という濃いクロスを持ち、底力を引き上げるヘイルトゥリーズンの4×5のクロスも持っています。
昨年はオールカマーでセンチュリオに0.3秒差の4着。その後ジャパンカップ、有馬記念、大阪杯とG1を3連戦していますが、さすがに格が違い過ぎて掲示板には載っていません。
今回は得意の福島コース。実績が買われ58kgのトップハンデで自身も初斤量も、父が斤量負けしないタフなテイゴールドで馬体も500kg近くあるので斤量増自体は問題ないでしょう。今回は前走よりメンバーが2段落ちで組みやすいとい思われます。勝ち負け。
ヴァンケドミンゴ
ルーラーシップ | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
エアグルーヴ | トニービン | |
ダイナカール | ||
アンフィルージュ | アグネスタキオン | サンデーサイレンス |
ダイナカール | ||
ウメノファイバー | サクラユタカオー | |
ウメノローザ |
ヴァンドミンゴは昨年の七夕賞の3着馬。これまで22戦4勝2着3回で、4勝全てが福島コースと好相性。昨年の福島記念では1番人気で2着しています。前走リステッドクラスの福島民報杯では4番人気でしたが、不良馬場で優勝馬に4.2秒離され惨敗しています。
ヴァンケドミンゴの父はルーラーシップ。母アンフィルージュは短距離の4勝馬。祖母はオークス馬のウメノファイバーで、ヴァンケドミンゴの全兄サンリヴァルは皐月賞で2着しているので、ルーラーシップの影響が強いと考えられます。
最後方からまくり気味に追い上げる馬で、良績は小回りの福島と中山に集中。ただし今年3戦してどのレースも大差負けで、父の気性難が出始めている可能があります。
また昨年ハンデ3kg差で0.3秒差負けたクレッシェンドラヴとは今回2kg差。クレッシャンドラヴは晩成型のステイゴールド産駒なので力の衰えは少なく、こちらの成長度を加味してもやや厳しい感じ。好走を期待できて安定感に乏しく連下まで。
トーラスジェミニ
キングズベスト | Kingmambo | Mr.Prospector |
Miesque | ||
Allegretta | Lombard | |
Anatevka | ||
エリモエトワール | マンハッタンカフェ | サンデーサイレンス |
サトルチェンジ | ||
ステラーオデッセイ | Northern Dancer | |
Queen Sucree |
トーラスジェミニはこれまで28戦7勝3着1回。オープン、リステッドクラスで3勝を挙げ、前走安田記念では13番人気の低評価も5着を確保。優勝馬ダノンキングリーとは0.4秒差。
トーレスジェミニの父はキングマンボ産駒のキングズベスト。英2000ギニーの勝ち馬で、日本の産駒にダービーと天皇賞秋優勝のエイシンフラッシュ。マンハッタンカフェ産駒の母エリモエトワールはダート未勝利の1勝馬。近親に目立った活躍馬はいません。
典型的な逃げ馬で、7勝中6勝が逃げ切り勝ち。福島コース形態が似ている中山で4勝を挙げていますが、福島は3戦して全て着外。平坦小回りのコースでは函館で1勝を挙げているだけなので、他の馬もばてずに後半絡まれる展開だと弱いタイプか。
今回、前走G1での好走やオープンクラス3勝が評価され57kgのハンデ。他に重賞実績やオープン勝ちがある馬に比べて見込まれた印象。今回は見送り。
クラージュゲリエ
キングカメハメハ | Kingmambo | Mr. Prospector |
Miesque | ||
マンファス | ラストタイクーン | |
Pilot Bird | ||
ジュモー | タニノギムレット | ブライアンズタイム |
タニノクリスタル | ||
ビスクドール | サンデーサイレンス | |
フェアリードール |
クラージュゲリエは2018年のラジオNIKKEI杯京都2歳ステークスの優勝馬。これまで11戦2勝2着1回3着3回で、重賞は札幌2歳ステークス、共同通信杯、今年の日経新春杯で3着しています。
クラージュゲリエの父はキングカメハメハ。タニノギムレット産駒の母ジュモーはダートマイルの3勝馬。クラージュゲリエの半兄でハービンジャー産駒のプロフェットが京成愛勝ち。祖祖母フェアリードールから活躍馬が多数出ています。
爪に不安がありコンスタントに使えないのがネック。叩き2戦目で結果を出すタイプで、前走鳴尾記念は3か月の休養明け。今回は前進が見込めます。また重賞勝ちがあり、今年G2で0.3秒差3着の実績がありながら、前2走で大差負けしているので56kgのハンデ有利。当日気配が良ければ勝ち負け。
ワーケア
ハーツクライ | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | ||
アイリッシュダンス | トニービン | |
ビューパーダンス | ||
チェリーコレクト | Oratorio | デインヒル |
Mahrah | ||
Holy Moon | エルナンド | |
Centinela |
ワーケアはこれまで7戦2勝2着1回。後の三冠馬コントレイルが優勝したホープフルステークスで2番人気の3着。続く弥生賞では1番人気で2着も皐月賞はパスしてダービーへ。そのダービーでは3番人気でしたが、コントレイルに1秒離され8着に惨敗。
ワーケアの父はハーツクライ。母チェリーコレクトはアイルランド産駒で、海外のG1で2着、重賞2勝を含む8勝馬。祖母ホーリームーンは産駒の全てがステークスウィナーで、中距離G1馬を3頭も輩出している名牝という良血です。
ダービー後、菊花賞の路線はパスし新潟記念、富士ステークスと参戦していますが、10着、8着と惨敗。その後再び休養に入っています。
重賞勝ちがありながら55kgのハンデは有利も、今回は8か月の休養明け。しかもハーツクライ産駒が苦手の小回りコースと不利な条件が重なります。恐らく一度叩いて次走直線が長い新潟のレースが狙いか。今回は見送り。
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