2024年阪神大賞典の注目馬を分析!
阪神大賞典の特徴
GⅡ阪神大賞典は第1回阪神開催12日目に行われる4歳以上芝3000mの別定戦です。負担重量は4歳牡・騙馬57kg、同牝馬55kg。5歳以上牡・騙馬58kg、同牝馬56kg。過去の重賞勝利実績で負担重量が加算されます。加算条件は以下の通り。
2kg増・・・過去1年以内に牝馬限定を除くGⅠ優勝馬。
1kg増・・・過去1年以内に牝馬限定GⅠ優勝馬、同GⅡ優勝馬。一年以上前に牝馬限定及び2歳GⅠを除くGⅡ優勝馬。
国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が与えられます。また地方交流競走に指定され、地方所属馬は天皇賞(春)出走候補馬3頭まで出走登録が可能です。
阪神大賞典は天皇賞(春)へのステップレースに指定され、JRA所属馬なら優勝馬に、地方所属馬なら2着以内に入った馬に天皇賞(春)への優先出走権が与えられます。
2024年阪神大賞典出走表
枠番 | 馬番 | 出走馬 | 父 | 馬齢 | 騎手 | 生産牧場 |
所属 | 母の父 | 斤量 | 馬主 | |||
1 | 1 | プリュムドール | ゴールドシップ | 牝6 | 和田竜二 | 岡田スタッド |
奥村豊 (栗東) | フレンチデピュティ | 55kg | ノルマンディーTC | |||
2 | 2 | ブローザホーン | エピファネイア | 牡5 | 菅原明良 | 岡田スタツド |
中野栄治(栗東) | デュランダル | 58kg | 岡田牧雄 | |||
2 | 3 | ディアスティマ | ディープインパクト | 牡7 | B.ムルザバエフ | ノーザンファーム |
高野友和 (栗東) | ストリートセンス | 57kg | サンデーレーシング | |||
3 | 4 | ジャンカズマ | ハービンジャー | 牡6 | 小沢大仁 | ノーザンファーム |
小栗実(栗東) | アドマイヤベガ | 57kg | 雅苑興業 | |||
3 | 5 | ユーキャンスマイル | キングカメハメハ | 牡9 | 荻野琢真 | ノーザンファーム |
友道康夫 (栗東) | ダンスインザダーク | 57kg | 金子真人H | |||
4 | 6 | テーオーロイヤル | リオンディーズ | 牡5 | 菱田裕二 | 三嶋牧場 |
岡田稲男 (栗東) | マンハッタンカフェ | 57kg | 小笹公也 | |||
4 | 7 | アンタンスルフレ | トーセンジョーダン | 騙6 | 岡部誠 | 栄進牧場 |
角田輝也(名古屋) | ディープインパクト | 57kg | 西村健 | |||
5 | 8 | メイショウブレゲ | ゴールドシップ | 牡5 | 酒井学 | 三嶋牧場 |
本田優(栗東) | パイロ | 57kg | 松本好雄 | |||
5 | 9 | ワープスピード | ドレフォン | 牡6 | 川田将雅 | ノーザンファーム |
高木登(美浦) | ディープインパクト | 57kg | 山田弘 | |||
6 | 10 | サヴォーナ | キズナ | 牡4 | 池添謙一 | 高昭牧場 |
中竹和也 (栗東) | スニッツェル | 56kg | 加藤誠 | |||
6 | 11 | ゴールデンスナップ | ゴールドシップ | 牝4 | 浜中俊 | 三嶋牧場 |
田中克典(栗東) | タニノギムレット | 54kg | エースレーシング | |||
7 | 12 | ディープボンド | キズナ | 牡7 | 岩田望来 | 村田牧場 |
大久保龍(栗東) | キングヘイロー | 57kg | 前田晋二 | |||
7 | 13 | シルヴァーソニック | オルフェーヴル | 牡8 | 武豊 | 社台ファーム |
池江泰寿 (栗東) | トニービン | 57kg | 社台レースホース | |||
8 | 14 | ゼーゲン | ディープインパクト | 牡9 | 松若風馬 | 白老ファーム |
堀宣行 (美浦) | Monsun | 57kg | G1レーシング | |||
8 | 15 | ショウナンバシット | シルバーステート | 牡4 | M.デムーロ | ノーザンファーム |
須貝尚介 (栗東) | Medaglia d’Oro | 56kg | 国本哲秀 |
勝ち馬予想に役立つ!阪神大賞典の注目馬分析
サヴォーナ
キズナ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
キャットクイル | Storm Cat | |
Pacific Princess | ||
テイケイラピッド | スニッツェル | Redoute’s Choice |
Snippets’ Lass | ||
ラプーマ | Lord at War | |
Raise a Holme |
サヴォーナはこれまで12戦3勝2着4回3着1回。昨年の神戸新聞杯で10番人気ながら2着に入り、菊花賞では7番人気で5着に好走。前走日経新春杯では4番人気で優勝馬ブローザホーンから0.1秒差の2着しています。
サヴォーナの父はディープインパクト。スニッツェル産駒の母テイケイラビッドはダート短距離の1勝馬。一族にこれといった活躍馬はいません。
菊花賞で5着とはいえ、優勝馬ドゥレッツァとは1秒差。母の父が短距離馬のスニッツェルなので血統的にステイヤーではなく、前走より600m延長の3000mは必ずしも得意ではないと考えらえます。
また昨年の牡馬クラシック馬のソールオリエンス、タラスティエーラの有馬記念での成績がパッとせず、菊花賞馬のドゥレッツァが前週の金鯱賞でプログノーシスにぶっちぎられるなど、この世代自体のレベルも疑問。見送り。
ブローザホーン
エピファネイア | シンボリクリスエス | Kris S. |
Tee Kay | ||
シーザリオ | スペシャルウィーク | |
キロフプリミエール | ||
オートクレール | デュランダル | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
ジョイアサーティン | フォーティナイナー | |
アサーテイン |
ブローザホーンは前走日経新春杯で重賞初制覇。これまで18戦6勝2着2回3着7回。未勝利戦脱出まで9戦を要しましたが、昨年春から力を付け始め2500m以上の中長距離戦で3勝を挙げています。
ブローザホーンの父はエピファネイア。デュランダル産駒の母オートクレールは芝短距離の4勝馬。母の全兄が地方で11勝を挙げている以外、近親にこれといった活躍馬はいません。ブローザホーンは血統内にサンデーサイレンスの4×3の濃いクロスを持ちます。
3000m超の距離は初。父が菊花賞馬のエピファネイアとはいえ、母系は短距離系の血を重ねているので、スタミナ勝負になった場合は本格的なステイヤーに対して分が悪い印象。見送り。
ディープボンド
キズナ | ディープインパクト | サンデーサイレンス |
ウインドインハーヘア | ||
キャットクイル | Storm Cat | |
Pacific Princess | ||
ゼフィランサス | キングヘイロー | ダンシングブレーヴ |
グッバイヘイロー | ||
モガミヒメ | カコイーシーズ | |
モガミポイント |
ディープボンドは2021年、2022と阪神大賞典を連覇。これまで26戦5勝2着5回3着2回。重賞は他に京都新聞杯、仏国フォア賞勝ち。GⅠは2021~23年の春の天皇賞で3年連続2着、2021年の有馬記念でも2着し、実績ではメンバー中右翼。
ディープボンドの父はキズナ。母ゼフィランサスは短距離からマイルを3勝の条件馬。近親に高松宮記念とスプリングステークスを勝ったローレルゲレイロがいます。母の父が短距離馬を多く出すキングヘイローなので、ディープボンド距離適性は父のキズナから。
昨年秋は京都大賞典で1番人気に推されて0.1秒差3着好走も、続くジャパンカップ、有馬記念では2桁着順で、優勝馬から1.5秒以上離されています。
例年阪神大賞典ではリピーターが多く、高齢馬でもスタミナ勝負になった場合は経験がものをいうので3000m超のレースで抜群安定感のあるディープボンドは馬券になる可能性が大。2連続2桁負けで人気が落ちるようなら、昨年よりメンバーが落ちている今回はねらい目。連下で。
テーオーロイヤル
リオンディーズ | キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | ||
シーザリオ | スペシャルウィーク | |
キロフプリミエール | ||
メイショウオウヒ | マンハッタンカフェ | サンデーサイレンス |
サトルチェンジ | ||
アルペンローズ | Kris S. | |
Amizette |
テーオーロイヤルは2022年、2024年のダイヤモンドSの優勝馬。これまで16戦6勝2着1回。2022年の天皇賞春で3着し、2走前のステイヤーズSでも2着しているように長距離戦は得意。
テーオーロイヤルの父は朝日杯フューチュリティS馬のリオンディーズ。マンハッタンカフェ産駒の母メイショウオウヒは地方の3勝馬。テーオーローヤルの半兄でパイロ産駒のメイショウハリオは帝王賞他地方GⅠ3勝、みやこSとマーチS勝と重賞5勝。
また母の半弟でサイワメジャー産駒のメイショウカドマツがアルゼンチン共和国杯2着、ダイヤモンドステークスで3着しており、距離適性は母系からか。血統内にサンデーサイレンスの4×3の濃いクロスを持っており、底力を兼ね備えています。
近走馬券になっているのは3000m超のレースと、完全にステイヤー。また2走続けて長距離戦で上りがメンバー中最速、33秒9、33秒7とステイヤーのわりに驚異的な末脚を繰り出しています。
ステイヤーとしては脂が乗った6歳馬。2年前に天皇賞春で先着を許したディープボンドがやや瞬発力が落ちているため逆転可能か。勝ち負け。
シルバーソニック
オルフェーヴル | ステイゴールド | サンデーサイレンス |
ゴールデンサッシュ | ||
オリエンタルアート | メジロマックイーン | |
エレクトロアート | ||
エアトゥーレ | トニービン | カンパラ |
Severn Bridge | ||
スキーパラダイス | Lyphard | |
Ski Goggle |
シルバーソニックは2022年のステイヤーズS、サウジの芝3000mGⅢレッドシーターフHを連勝。これまで22戦6勝2着3回3着7回。昨年の天皇賞春で3着してから約1年ぶりの復帰です。
シルバーソニックの父はオルフェーヴル。トニービン産駒のエアトゥーレは阪神牝馬ステークス他6勝。祖母スキーパラダイスは仏国GⅠ馬。父オルフェーヴルにディクタス、母にトニービンとスタミナ強化の血が入り、血統的ステイヤー。
またシルバーソニックの半兄でアグネスタキオン産駒キャプテントゥーレは皐月賞、フジキセキ産駒のアルティマトゥーレは短距離重賞2勝と近親に活躍馬が多数。
7戦連続3000m超のレースに参戦し、放馬した2022の天皇賞春以外は全て馬券を確保。長距離戦では抜群の安定度を誇ります。またステイヤーの割にポン駆けするタイプ。すでに8歳馬ですが、本質的なステイヤーが少ない今回の阪神大賞典でも上位入賞可能。抑えで。
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