2020年第65回G3京成杯オータムハンデキャップ予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

桜花賞3着でサマーマイルシリーズ第1弾米子ステークスを勝ったスマイルカナ、昨年の優勝馬でコースレコードを叩き出したトロワゼロイヤルなどマイルの有力馬が揃う京成杯オータムハンデキャップ。京成杯オータムハンデキャップ登録馬の中から注目馬をピックアップし、馬券になるか検討します。

2020年京成杯オータムハンデキャップの注目馬を分析!

京成杯オータムハンデキャップの特徴

G3京成杯オータムハンデキャップは第4回中山開催2日目に行われる3歳以上芝1600mのハンディキャップです。国際競争に指定され、外国調教馬は9頭まで優先出走権が、地方所属馬は認定馬に限り2頭まで登録が可能です。

サマーマイルシリーズの最終戦で、着順により1着10点、2着5点、3着4点、4着3点、5着2点、6着以下は1点が加算されます。

過去10年の京成杯オータムハンデキャップ入賞馬のデータを見たい方はこちら

2020年京成杯オータムハンデキャップ出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 ルフトシュトローム キンシャサノキセキ 牡3 石橋脩 ノーザンファーム
堀宣行 (美浦) キングカメハメハ 54kg サンデーレーシング
1 2 ボンセルヴィーソ ダイワメジャー  牡6 木幡巧也 白井牧場
池添学(栗東) サクラローレル 55kg 名古屋友豊(株)
2 3 アルーシャ ディープインパクト 牝5 戸崎圭太 ノーザンファーム
藤沢和雄 (美浦) Tapit 55kg サンデーレーシング
2 4 ストーミーシー アドマイヤムーン 牡7 田辺裕信 ミルファーム
斎藤誠(美浦) ゼンノエルシド 57kg ミルファーム
3 5 アンドラステ オルフェーヴル 牝4 C.ルメール 社台ファーム
中内田充 (栗東) Dynaformer 53kg 白老ファーム
3 6 スイープセレリタス ハーツクライ 牝4 丸山元気 ノーザンファーム
藤沢和雄 (美浦) エンドスウィープ 52kg シルクレーシング
4 7 ジャンダルム Kitten’s Joy 牡5 藤井勘一郎 North Hills Co. Limited
池江泰寿 (栗東) サンデーサイレンス 56kg 前田幸治
4 8 シゲルピンクダイヤ ダイワメジャー 牝4 和田竜二 天羽牧場
渡辺薫彦 (栗東) High Chaparral 54kg 森中蕃
5 9 アフランシール  ハーツクライ 牝4 津村明秀 ノースヒルズ
尾関知人 (美浦) サクラバクシンオー 52kg 前田幸治
5 10 トロワゼトワル ロードカナロア 牝5 横山典弘 社台ファーム
安田隆行 (栗東) ハーツクライ 55kg 社台レースホース
6 11 ラセット モンテロッソ 牡5 秋山真一郎 三好牧場
庄野靖志 (栗東) アグネスタキオン 55kg 桂土地
6 12 エントシャイデン ディープインパクト 牡5 大野拓弥 ノースヒルズ
矢作芳人 (栗東) サクラバクシンオー 56kg 前田幸治
7 13 ミッキーブリランテ ディープブリランテ 牡4 坂井瑠星 ノーザンファーム
矢作芳人 (栗東) Dansili 54kg 野田みづき
7 14 アストラエンブレム   ダイワメジャー 騙7 横山武史 ノーザンファーム
小島茂之 (美浦) ウォーエンブレム 57kg シルクレーシング
8 15 メイケイダイハード ハードスパン 牡5 酒井学 浦河小林牧場
中竹和也 (栗東) キングカメハメハ 55kg 名古屋競馬場
8 16 スマイルカナ ディープインパクト 牝3 柴田大和 木田牧場
高橋祥泰 (美浦) Distorted Humor 52kg 岡田繁幸

勝ち馬予想に役立つ!京成杯オータムハンデキャップの注目馬分析

スマイルカナ

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
エーシンクールディ Distorted Humor フォーティナイナー 
Danzig’s Beauty 
キャタリナ Storm Cat 
Carolina Saga 

スマイルカナは前走サマーマイルシリーズ第1戦の米子ステークスの優勝馬。これまで8戦4勝で、勝ち鞍は全てマイル戦という生粋のマイラーG3フェアリーステークスを優勝し、桜花賞でも9番人気の低評価を覆し、デアリングタクト、レシステンシアに次いで3着しています。

スマイルカナの父はディープインパクト。母エーシンクールディは中央では1600万下クラスを勝った3勝馬ですが、地方の笠松に移籍しマイルを中心に12勝を挙げ大活躍しています。母系にディープインパクトと相性の良いストームキャットの血が入っているのが特徴。

マイルの逃げ馬で、中山マイルで2勝を挙げているのでコース実績があるのは強み。しかも3歳春の段階で古馬混合のリステッドクラスを勝っているのは桜花賞3着がフロックではないことの証です。

新馬戦の馬体重が414kgの軽量馬で、前走410kgまで馬体を落としても勝ち上がっているのは、ストームキャットの血がスピードと共にパワーを伝えているから。前走50kgから52kgに負担重量が増えますが、55kgを背負って結果を出しているので問題ないでしょう。

開幕週で時計が早い中山ですが、父ディープインパクトは軽い芝が得意で、さらに前走の勝ち時計は京成杯オータムハンデキャップの平均勝ち時計をクリアしています。

今回は同型の快速馬トロワゼトワルとの兼ね合いがカギ。ペースに迷わされずマイペースで運べれば十分なだれ込める実力があるので、馬券に絡む可能性が非常に高い1頭です。

ルフトシュトローム

キンシャサノキセキ フジキセキ サンデーサイレンス
ミルレーサー
ケルトシャーン Pleasant Colony 
Featherhill 
ハワイアンウインド キングカメハメハ Kingmambo 
マンファス 
ライクザサウンド デインヒル 
ウインドインハーヘア 

ルフトシュトロームはこれまで4戦3勝。4戦すべてマイル戦で、G2ニュージーランドトロフィーを優勝し、NHKマイルカップでは優勝馬に0.5秒差5着新馬から3戦連続上がり最速で、NHKマイルカップでも2番目の上がり時計をマーク。末脚は強力です。

ルフトシュトロームは短距離系種牡馬のキンシャサノキセキ。母ハワイアンウインドはキングカメハメハ産駒の3勝馬。強力な末脚を持っており、秋華賞では4番人気に押されましたが、13着に敗れています。

キンシャサノキセキ産駒の芝の平均走破距離は1367mと短距離適性が高い種牡馬ですが、母系にキングマンボの血が入ると距離をこなす産駒を輩出します。また母系にスピード決着に強いデインヒルディープインパクトの母ウインドインハーヘアの血も入っています。

ルフトシュトロームの場合、父キンシャサノキセキよりも母の父キングカメハメハの血の影響が強いと判断できます。

中山マイルで3勝を挙げており、新馬・1勝クラスでは前々で競馬して勝利を挙げているように自在性も兼ね備えています。今回は前走より3kg軽い54kgで出走できるのも強み。枠順次第で十分勝ち負けできる馬です。

トロワゼロイヤル

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
セコンドピアット ハーツクライ サンデーサイレンス
アイリッシュダンス
エービーヌードル  Alphabet Soup 
Rasant 

トロワゼロイヤルは昨年の京成杯オータムハンデキャップの優勝馬。52kgの軽ハンデを活かして逃げ、勝ち時計1分30秒3はコースレコード前走関屋記念でも逃げて2着し、今年のヴィクトリアマイルではアーモンドアイには離されましたが、強敵相手に4着しています。

トロワゼロイヤルの父は短距離系種牡馬のロードカナロア。母セコンドピアットは1000万下の3勝馬でG2フローラステークスでも5着しています。祖母エーピーヌードルは米国でG3勝ちがある7勝馬と母系の質は悪くありません。

トロワゼロイヤルのスピード能力はロードカナロア譲りですが、母系に底力のある血が無く一本調子になりがち。成績を見ても強敵相手に善戦もあれば、格下相手にオーバーペースで惨敗するなど成績が安定していません。

今回牝馬で55kgを背負い、実質的トップハンデ扱い。マークもきつくなります。勝つか負けるかの馬なので単勝扱い。紐としては難しいでしょう。

アンドラステ

オルフェーヴル ステイゴールド サンデーサイレンス
ゴールデンサッシュ
オリエンタルアート メジロマックイーン
エレクトロアート 
ヴァリディオル Dynaformer Roberto
Andover Way
ヴァレラ Monsun
Val d’Etoile

アンドラステはこれまで芝1600~1800mを走り8戦4勝2着1回3着2回。重量勝ちはありません、重賞初挑戦のエプソムカップで4番人気4着、前走関屋記念は1番人気で3着と重賞でも結果を出しています。今回は重賞3戦目でさらなる前進が見込めます。

アンドラステの父はオルフェーヴル。母ヴァリディオルは未勝利馬ですが、祖母ヴァレラはドイツでG3を2勝。母の父ダイナフォーマーは日本で種牡馬としてブレイクしたブライアンズタイムと血統構成が似ているので、日本で走る下地は整っています。

アンドラステがこれまで経験してきたコースは大回りで最後のゴール前直線が長いコースばかり。一方で中山1600mはスタート後の直線が短く、さらにゴール前直線も短いというかなりトリッキーなコースなので勝手が大きく異なります

今回中山マイルに実績がある馬が多数出走するので未経験のアンドラステは割引。能力の高さは認めても今回は連下扱いが妥当です。

シゲルピンクダイヤ

ダイワメジャー サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
スカーレットブーケ ノーザンテースト
スカーレットインク
ムーンライトベイ High Chaparral  Sadler’s Wells 
Kasora 
ムーンライトダンス  Sinndar 
Style of Life 

シゲルピンクダイヤはこれまで18戦1勝ですが、過去にG1桜花賞2着、秋華賞3着で馬券になった実力馬。中山マイル重賞も3歳時にターコイズステークスで3着しています。

シゲルピンクダイヤの父はダイワメジャーで産駒はどんな馬に付けてもほぼマイラー。母ムーンライトベイは未出走も祖母ムーンライトダンスはアイルランドでG3勝ちを収めています。ただし、一族にJRAで受賞勝ちをした馬はいません。

血統内にノーザンダンサーの4×4×5の濃いクロスを持っているので成長力やタフさを感じますが、ダイワメジャー産駒は4歳明けを境に成長がほぼ止まります。極端に衰えることも少ないので重賞で入賞できても勝ち切るまでは疑問です。来ても3着までと判断します。

ラセット

モンテロッソ Dubawi Dubai Millennium
Zomaradah
Porto Roca Barathea
Antelliere
ナンヨーサフラウア アグネスタキオンン サンデーサイレンス
アグネスフローラ
フサイチハッスル トニービン
ダイナシュガー

ラセットはこれまで17戦4勝2着3回3着3回サマーマイルシリーズの米子ステークスと中京記念で共に2着し、タイム差も0.2秒、首差と接戦を演じています。またこの2レースで共に上がり最速で、17戦中13戦でメンバー中上がり3位以内と末脚が安定しています。

ラセットの父はドバイワールドカップ勝ちのモンテロッソ。サンデーサイレンス系と相性の良いミスタープロスペクター系で、その父ドバウィは欧州と豪州を中心に数多くのステークスウィナーを輩出しています。

ラセットの母ナンヨーサフラウアは1戦しただけで繁殖、祖母フサイチハッスルは未出走ですが、兄弟に長距離G2を3勝しムッシュシェクルがおり、中央の芝で走る下地は整っています。

中山経験はありません新馬戦以外極端な大差負けは無く、どんなコースでも最後方からでも堅実に追い込んでいます。先行馬が揃う今回はオーバーペースになりやすく、後続馬が突っ込みやすい展開も予想できます。

着順次第でサマーマイルシリーズで優勝できる位置にあり、本気で仕上げてくる可能性が大。人気薄でも馬券に入れておきたい1頭です。

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