2021年第88回G1ダービー予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

2021年ダービーの注目馬を分析!

ダービーの特徴

G1日本ダービーは第2回東京開催第12日目に行われる3歳限定芝2400mの馬齢定量戦です。負担重量は牡馬57kg、牝馬55kg。騙馬の出走は認められません。フルゲートは18頭。国際競走に指定され、外国調教馬は9頭まで優占種総研が与えられます。

JRA所属馬は①皐月賞5着以内、②トライアルレースの青葉賞2着以内、プリンシパルステークス1着、③上記以外は獲得本賞金順で決められ、それ以外は抽選になります。

また地方所属馬は①②③のいずれかに該当する馬に優先出走権が与えられ、NHKマイルカップか京都新聞杯2着以内、JRA3歳重賞優勝馬は出走登録が可能です。

イギリスのダービーに倣って明治時代に制定された歴史あるレースで、正式名は「東京優駿」。牡馬3歳クラシック路線の2冠目であり、JRAの全レースの中でも最も権威のレースの一つです。

古馬のG1であれば複数回チャンスがありますが、ダービーは生涯1度きり。しかも条件を満たさなければ出走できず、馬主の間では「ダービー馬のオーナーになるのは国に宰相になることより難しい」と例えられます。

生産者もこのダービーに合わせて競走馬を生産しています。日本の競馬界では「皐月賞は最も早い馬、ダービーは最も運がいい馬、菊花賞は最も強い馬が勝つ」と言われ、事実過去には下馬評が高くても伏兵に負ける馬や、ダービーを勝った後勝てなくなった馬も数多くいます。

↓過去10年のダービー入賞馬のデータを見たい方はこちら↓

2021年ダービー出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 エフフォーリア エピファネイア 牡3 横山武史 ノーザンファーム
鹿戸雄一 (美浦) ハーツクライ 57kg キャロットファーム
1 2 ヴィクティファルス ハーツクライ 牡3 池添謙一 ノーザンファーム
池添学 (栗東) Galileo 57kg G1レーシング
2 3 タイムトゥヘヴン ロードカナロア 牡3 石橋脩 オリオンファーム
戸田博文 (美浦) アドマイヤベガ 57kg DMMドリームクラブ
2 4 レッドジェネシス ディープインパクト 牡3 横山典弘 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) Storm Cat 57kg 東京ホースレーシング
3 5 ディープモンスター ディープインパクト 牡3 武豊 矢野牧場
池江泰寿 (栗東) Bellamy Road 57kg DMMドリームクラブ
3 6 バジオウ ルーラーシップ 牡3 大野拓弥 社台ファーム
田中博康 (美浦) ハービンジャー 57kg 鈴木剛史
4 7 グラティアス ハーツクライ 牡3 川田将雅 ノーザンファーム
加藤征弘 (美浦) Lizard Island 57kg スリーエイチレーシング
4 8 ヨーホーレイク ディープインパクト 牡3 浜中俊 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) フレンチデピュティ 57kg 金子真人H
5 9 ラーゴム オルフェーヴル 牡3 福永祐一 ノーザンファーム
斉藤崇史 (栗東) Candy Ride 57kg 林正道
5 10 シャフリヤール ディープインパクト 牡3 吉田隼人 ノーザンファーム
藤原英昭 (栗東) Essence of Dubai 57kg サンデーレーシング
6 11 ステラヴェローチェ パゴ 牡3 和田竜二 ノーザンファーム
須貝尚介 (栗東) ディープインパクト 57kg 大野剛嗣
6 12 ワンダフルタウン ルーラーシップ 牡3 和田竜二 ノーザンファーム
高橋義忠 (栗東) ディープインパクト 57kg 三田昌宏
7 13 グレートマジシャン ディープインパクト 牡3 戸崎圭太 ノーザンファーム
宮田敬介 (美浦) Sholokhov 57kg サンデーレーシング
7 14 タイトルホルダー ドゥラメンテ 牡3 田辺裕信 岡田スタッド
栗田徹 (美浦) Motivator 57kg 山田弘
8 15 アドマイヤハダル ロードカナロア 牡3 M.デムーロ ノーザンファーム
大久保龍 (栗東) ディープインパクト 57kg 近藤旬子
8 16 サトノレナイス ディープインパクト 牝3 C.ルメール ノーザンファーム
国枝栄 (美浦)  Not For Sale 55kg サトミホースカンパニー
8 17 バスラットレオン キズナ 牡3 藤岡佑介 三嶋牧場
矢作芳人 (栗東) New Approach 57kg 広尾レース

勝ち馬予想に役立つ!ダービーの注目馬分析

エフフォーリア

エピファネイア シンボリクリスエス Kris S. 
Tee Kay 
シーザリオ スペシャルウィーク
キロフプリミエール 
ケイティーズハート ハーツクライ サンデーサイレンス
アイリッシュダンス
ケイティーズファースト Kris
Katies

エフフォーリアは4戦無敗で皐月賞を制覇重賞は他に昔からダービーと関連が深い共同通信杯を優勝しています。

エフフォーリアの父はエピファネイア。母ケイティーズハートはハーツクライ産駒でダート中距離の3勝馬。母の近親にJRA年度代表馬のアドマイヤムーン。血統内にサンデーサイレンスの4×3の濃いクロス、ヘイルトゥリーズンの5×5のクロスを持ち爆発力のある構成。

父エピファネイアはジャパンカップ、母の父ハーツクライはダービー2着、全体の血統構成もクラッシックディスタンスを得意としている馬で固められており、皐月賞から距離延長はかなりプラス

また東京は2戦2勝。前で競馬をする馬ですが、共同通信杯では上りメンバー中2番目に33.4秒でまとめており、瞬発力勝負も秀でています。特にマイナスとなる要素もなく、無敗での2冠達成の可能性が非常に高い馬。勝ち負け。

ダノンザキッド(骨折のため出走回避)

ジャスタウェイ ハーツクライ サンデーサイレンス
アイリッシュダンス
シビル Wild Again
Wild Again
エピックラヴ Dansili デインヒル
Hasili 
Leopard Hunt Diesis
Alcando

ダノンザキッドは昨年の2歳G1ホープフルステークスの優勝馬。これまで5戦3勝3着1回で、重賞は他に東京スポーツ2歳ステークス勝ちがあります。前走皐月賞では1番人気でしたが、最後の直線で手ごたえが無くなり優勝馬に2.5秒も離されブービー敗退

ダノンザキッドはジャスタウェイ母エピックラヴはアイルランド産で仏国芝1800mG3の優勝馬で、2000mG1サンタラリ賞でも2着。母の父ダンシリは日本でも種牡馬として成功しているハービンジャーの父。

弥生賞は「ガス抜き」のために使い、皐月賞は前半1分00秒3という例年の皐月賞よりスローな流れで掛かってしまっているように気性難が出ています。血統自体はダービー向きで基礎能力が高くとも、皐月賞同様にかかると能力を発揮できない可能性が。

また過去10年で皐月賞2桁着順から巻き返してきたのはダービー3着のペルシャザールの1頭のみ今回は押さえまで。

タイトルホルダー

ドゥラメンテ キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
アドマイヤグルーヴ サンデーサイレンス
エアグルーヴ
メーヴェ Motivator モンジュー
Out West
Top Table Shirley Heights
Lora’s Guest

タイトルホルダーは皐月賞の2着馬で、今年の弥生賞馬。これまで5戦2勝2着2回で、重賞は他に東京スポーツ2歳ステークスでダノンザキッドに0.2秒差2着、ホープフルステークスでもダノンザキッドに0.5秒差4着しています。

タイトルホルダーの父は牡馬クラッシック2冠のドゥラメンテ。母は古馬オープンまで出世したメーヴェ。タイトルホルダーの半姉でオルフェーヴル産駒のメロディーレーンは母同様2600m戦オープンを優勝しスタミナ溢れる母系。

基本的に逃げ馬であり、前走もスローペースに落してのレース。気性が激しく爆発力がある父とは違っているので、母系の血の影響が強いか。皐月賞でもスタミナを活かしエフフォーリアには楽に交わされましたが、後続は凌ぎ切っています

過去10年で皐月賞2着馬の成績は1勝2着2回3着1回で馬券率40%。ただし皐月賞2着馬で馬券になっている馬は全て皐月賞でレース中に中段に控え届かなかった馬。

また基本的にダービーでは逃げ馬は苦戦傾向で、逃げ馬の優勝は無く2着1回3着1回のみ。過去10年で、皐月賞で逃げダービーでも逃げて馬券になった馬は皐月賞馬のエポカドーロのみとタイトルホルダーには不利なデータ。距離延長は本馬にプラスも、今回は見送り。

ストラヴェローチェ

パゴ Nashwan Blushing Groom
Height of Fashion
Moonlight’s Box Nureyev
Coup de Genie 
オーマイベイビー ディープインパクト サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア
オールザウェイベイビー Grand Slam
Lustily

ストラヴェローチェは皐月賞の3着馬。これまで5戦2勝2着1回3着1回で、2歳時に不良で行われたサウジアラビヤロイヤルカップを優勝朝日フューチュリティステークスではダノンザキッドに0.1秒差で2着しています。

ストラヴェローチェの父は欧州で中長距離を中心にG1を5勝したパゴ。母オーマイベイビーはディープインパクト産駒で未勝利も、母の半兄は朝日フューチュリティステークス馬のゴスホークケン

父パゴは昨年の有馬記念馬クロノジェネシス、菊花賞馬のビッグウィークを輩出しており上級馬なら距離延長は問題ありません。またストラヴェローチェは5戦全てでメンバー中上り3番手以内で、前走皐月賞でもメンバー中2番目の上りを繰り出しており、末脚は母の父ディープインパクト譲りか。

皐月賞3着馬の成績は1勝2着2回、馬券率30%いずれの馬もディープインパクトの血を持っています。また前走で2着馬とは首差なので、過去の戦績から見れば能力はメンバー中明らかに上位。連下で。

シャフリヤール

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
ドバイマジェスティ Essence of Dubai Pulpit
Epitome
Great Majesty Great Above
Mistic Majesty

シャフリヤールは毎日杯の優勝馬、これまで3戦2勝前々走の共同通信杯では2番人気で優勝馬エフフォーリアに0.4秒差で3着し、エフフォーリアと同じ上りを繰り出しています。

シャフリヤールの父はディープインパクト母ドバイマジェスティは米国産でG1BCフィリー&メアスプリントの優勝馬で全12勝。シャフリヤールの全兄は皐月賞、大阪杯とG1を2勝したアルアインという良血。

シャフリヤールの全兄には他にダノンマジェスティがおり、この馬の勝ち鞍も2200mまで。アルアインも2200m戦では2着3回、それを超えると馬券になっていないので、血統的には距離延長はプラスではありません。

また毎日杯からダービー直行は過去10年で馬券の対象外不安要素が多く今回は見送り。

グレートマジシャン

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
ナイトマジック Sholokhov Sadler’s Wells
La Meilleure
Night Woman Monsun
Noveka

グレートマジシャンはこれまで3戦2勝2着1回前走毎日杯でシャフリシャールにタイム差無首差2着上りはメンバー中最速の34.0秒を繰り出しています。

グレートマジシャンの父はディープインパクト母ナイトマジックはドイツ馬で芝2400mG1バーデン大賞とドイツオークスを制し重賞5勝、他にG1を2着4回している活躍馬グレートマジシャンの全兄に新潟ジャンプステークス優勝のファイヤーヴェルグがいます。

1勝クラスの東京芝1800mで33.3秒の上りを繰り出しているように、末脚は父譲り。血統上の距離適性では毎日杯を制したシャフリヤールより上ただし、過去10年で毎日杯直行組はダービーで馬券になっていません。良くて抑えまで。

レッドジェネシス

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ウインドインハーヘア Alzao
Burghclere 
リュズキナ Storm Cat  Storm Bird 
Terlingua 
Lucky Sadler’s Wells
Zummerudd

レッドジェネシスは京都新聞杯の優勝馬。これまで7戦3勝3着2回。未勝利戦を脱するのに4戦を要しましたが、7戦中5戦で上り最速前走でも上り最速をマークしています。

レッドジェネシスの父はディープインパクト。母リュズキナはストームキャット産駒の未出走馬。祖母ラッキーは愛国芝1400m重賞を優勝しています。血統内にノーザンダンサーの5×4×4のクロスと、父ディープインパクトとニックスになるストームキャットがあるのが本馬の強み。

また母系にスタミナが強化されるサドラーズウェルズの血があり、クラッシックディスタンスが適鞍。京都新聞杯組で馬券になっているのは全てディープインパクト産駒で、なおかつ母の父ストームキャットの配合にはダービー優勝馬のキズナがます。

レッドジェネシスの勝ち時計は同レースからダービー馬になったロジャーバローズやキズナより早く、能力が高いことが伺えます。また長くいい脚が使えるのはダービー向き。対抗。

ワンダフルタウン

ルーラーシップ キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
エアグルーヴ トニービン
ダイナカール
シーオブラブ ディープインパクト サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア
バランセラ Acatenango
Baranciaga

ワンダフルタウンは前走ダービートライアルの青葉賞の優勝馬。これまで5戦3勝2着1回3着1回で、2歳時にラジオNIKKEI賞京都2歳ステークスを優勝しています。

ワンダフルタウンの父はルーラーシップ母シーオブラブはディープインパクト産駒の1勝馬。母の全妹に紫苑ステークス優勝、オークスで3着しているビッシュがいます。祖母バランセアラは米国芝中距離G1で2着3回と活力がある母系です。

父ルーラーシップ、母の父ディープインパクトは菊花賞馬のキセキと同じ配合ですが、未勝利から4戦連続で上り最速は母の父譲りか。前走は上り最速ではありませんが、34.4秒で同レース1番人気のキングストンボーイの追撃をハナ差凌いでいます。

初めからダービーを狙いのローテーションで、今回は叩き2戦目で上昇が見込めます。ただし青葉賞から今までダービー馬は出ておらず過去10年でダービーは2着2回3着3回、馬券率50%馬券になる確率は高いので抑えで。

サトノレイナス

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
バラダセール Not For Sale Parade Marshal 
Love for Sale 
La Balada Confidential Talk 
La Baraca 

サトノレイナスはこれまで4戦2勝2着2回牝馬で、阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞で2冠を制したソダシとは同レースでハナ、首差とソダシと能力的にそん色ありません。

サトノレイナスの父はディープインパクト母パラダセールはダート2000mのG1アルゼンチンオークスを11馬身差で圧勝サトノレイナスの1つ年上の全兄に弥生賞馬で菊花賞3着のサトノフラッグがいます。

牝馬のダービー制覇は過去3頭で、中2回は戦前のもの。戦後は2007年のウオッカただ1頭ウォッカは阪神JFを優勝し、桜花賞でも2着しています。サトノレイナスの阪神JFの走破時計はウオッカと同じ、桜花賞ではウオッカより2.8秒も早く走っています。杓子定規に考えれば能力はウォッカ級。

父はダービーに強いディープインパクトで、サトノレイナスの全兄サトノフラッグは弥生賞馬で菊花賞でも3着しているように距離延長は問題ありません。オークスに出れば血統的にソダシより戴冠の可能性が高い馬です。

直線の長い東京コースは新馬戦で経験済み。前走桜花賞でメンバー中最速の上り32.9秒を繰り出しており、牝馬特有の切れ味勝負になれば1番人気が予想されるエフフォーリアを逆転できる可能性を秘めます。

ただし、ダービーはオークスと違い最後の直線は早め追い出しの持久力勝負。この展開になった場合は馬券を外す可能性が大。連軸は難しいものの14年ぶりの牝馬ダービー制覇の単勝記念馬券か、連下で。

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