2022年第58回GⅡ札幌記念予想 注目出走馬分析

重賞レースの注目馬分析

2022年札幌記念の注目馬を分析!

札幌記念の特徴

GⅡ札幌記念は第1回札幌開催4日目に行われる3歳以上芝2000mの定量戦です。負担重量は3歳牡馬54kg、同牝馬52kg、4歳以上牡馬57kg、牝馬55kg。

国際競走に指定され、外国調教馬は8頭まで優先出走権が与えられます。また地方所属馬は認定馬のみ2頭まで出走可能です。

サマー2000シリーズの第4戦に指定され、1着12点、2着6点、3着5点、4着4点、5着3点、6着以下1点が加算されます。

夏競馬唯一の中距離GⅡ競走で、GⅠ優勝馬は本賞金が高額な馬でも加算重量がないというメリットがあります。そのため天皇賞秋の叩き台としてゆったりしたローテーションが組め、天皇賞秋やマイルチャンピオンシップを狙う有力馬が多数出走し、豪華なメンバーが揃います。

↓過去10年の札幌記念入賞馬のデータを見たい方はこちら↓

2022年札幌記念出走表

枠番 馬番 出走馬 馬齢 騎手 生産牧場
所属 母の父 斤量 馬主
1 1 マカヒキ ディープインパクト 牡9 武豊 ノーザンファーム
友道康夫 (栗東) フレンチデピュティ 57kg 金子真人H
1 2 アイスバブル ディープインパクト 牡7 水口優也 ノーザンファーム
池江泰寿 (栗東) キングカメハメハ 57kg 金子真人H
2 3 パンサラッサ ロードカナロア 牡8 吉田豊 木村秀則
矢作芳人 (栗東) モンジュー 57kg 広尾レース
2 4 ジャックドール モーリス 牡4 藤岡佑介 クラウン日高牧場
藤岡健一 (栗東) Unbridled’s Song 57kg 前原敏行
3 5 サトノクロニクル ハーツクライ 牡8 斎藤新 ノーザンファーム
池江泰寿 (栗東) Intikhab 57kg サトミホースカンパニー
3 6 グローリーヴェイズ ディープインパクト 牡7 C.ルメール レイクヴィラファーム
尾関知人 (美浦) スウェプトオーヴァーボード 57kg シルクレーシング
4 7 ハヤヤッコ キングカメハメハ 牡6 池添謙一 ノーザンファーム
国枝栄 (美浦) クロフネ 57kg 金子真人H
4 8 フィオリキアリ キズナ 牝5 鮫島克駿 ノースヒルズ
清水久詞 (栗東) Successful Appeal 55kg 槙和美
5 9 ウインマリリン スクリーンヒーロー 牝7 松岡正海 コスモヴューファーム
手塚貴久 (美浦) Fusaichi Pegasus 55kg ウイン
5 10 ソダシ クロフネ 牝4 吉田隼人 ノーザンファーム
須貝尚介 (栗東) キングカメハメハ 55kg 金子真人H
6 11 ユニコーンライオン No Nay Never 牡6 坂井瑠星 Desert Star Phoenix Jvc
矢作芳人 (栗東) High Chaparral 57kg ライオンレースホース
6 12 アラタ キングカメハメハ 牡5 横山武史 社台ファーム
和田勇介 (美浦) ハーツクライ 57kg 村田能光
7 13 レッドガラン ロードカナロア  牡7 岩田康誠 社台ファーム
安田隆行 (栗東) シンボリクリスエス 57kg 東京ホースレーシング
7 14 ユーバーレーベン ゴールドシップ 牝4 M.デムーロ TC・ラフィアン
手塚貴久 (美浦) ロージズインメイ 55kg ビッグレッドファーム
8 15 ケイデンスコール ロードカナロア  牡6 古川吉洋 ノーザンファーム
安田隆行(栗東) ハーツクライ 57kg サンデーレーシング
8 16 アンティシペイト  ルーラーシップ 牡5 横山和生 追分ファーム
国枝栄 (美浦) ディープインパクト 57kg G1レーシング

勝ち馬予想に役立つ!札幌記念の注目馬分析

クロフネ フレンチデピュティ Deputy Minister
Mitterand
ブルーアヴェニュー Classic Go Go
Eliza Blue
ブチコ キングカメハメハ Kingmanbo
マンファス
シラユキヒメ サンデーサイレンス
ウェイブウインド

ソダシは昨年の札幌記念の優勝馬で、阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞、そして今年のヴィクトリアマイルと3年連続GⅠ勝利。重賞勝利数は6勝と、出走メンバー中最多を誇ります。

ソダシの父はクロフネ。キングカメハメハ産駒の母ブチコはダート中距離の4勝馬。母の半姉でクロフネ産駒のユキチャンがダート2100mの地方GⅢ関東オークスを優勝し、NRA最優秀牝馬に輝いています。今回本レースに出走登録している白毛のハヤヤッコとは従兄妹で、血統的に父と母の父が真逆。

ソダシの場合は父クロフネの影響が強く出ています。

前走ヴィクトリアマイルは2着のファインルージュに0.3秒差を付けての完勝。2番人気で5着に敗れたソングラインが自走で安田記念を制していることからも、かなり強いといえます。ただし、勝ち時計は良馬場の中で行われた同レースで、過去10年の中3番目に遅く、ややペースに助けられて印象です。

洋芝は3戦3勝と得意。昨年は52kgの軽量を生かしての勝利も、今年は55kg。また昨年は逃げ馬が早々に脱落し、3コーナーから自分のペースでの逃げ切り。

ただし、今年は簡単には崩れないジャックドール、パンタラッサと2頭の強力な逃げ馬が相手今回はこの2頭をマークしながら3番手の追走が予想されます。去年の例からも2000mまでならバテずに雪崩れ込みが可能。瞬発力は無いので、1頭が楽逃げしたら捉えられない可能性も。

実績から考えても勝ち負け。

ジャックドール

モーリス スクリーンヒーロー グラスワンダー
ランニングヒロイン
メジロフランシス カーネギー
メジロモントレー
ラヴァリーノ Unbridled’s Song Unbridled 
Trolley Song 
Sous Entendu Shadeed
It’s in the Air

ジャックドールは今年の金鯱賞の優勝馬。これまで10戦6勝2着2回金鯱賞まで芝2000m左回りを逃げて5連勝前走大阪杯で2番人気に推され、同レースでも果敢に逃げましたが、ゴール前失速して優勝馬から0.5秒差5着に敗退。

ジャックドールの父はモーリス。アンブライドルズソングの母ラヴァリーノは米国産で英国で2勝。祖祖母の系統はストーミングホーム他海外GⅠ馬を多数輩出。ジャックドールは血統内にミスタープロスペターの4×3の濃いクロスを持ちます。

大阪杯は良馬場も、実際は芝が緩く、また道中落鉄していたということからもゴール前失速は度外視できる内容。ポン駆けが利くタイプで、春先3戦目で臨んだ大阪杯に対し、今回は3か月休養でリフレッシュしての1戦です。

5戦連続、大阪杯でも先手を主張したように、絶対逃げたい口。そのため今回同型馬のパンタラッサとの兼ね合いがカギ。さらに早いペースでも2、3番手に付けられるソダシのマークがきつくなります。

時計勝負なら芝2000mを得意とするジャックドールに分があり、また洋芝は初ですが、父、母の父共にパワーがあるため苦にしないと考えられます。先手を取れれば圧勝も、パンタラッサと競り合えば共に馬群に沈む可能性があります。連軸には難しく、抑えで。

パンタラッサ

ロードカナロア キングカメハメハ Kingmambo
マンファス
レディブラッサム Storm Cat
サラトガデュー
ミスペンバリー モンジュー Sadler’s Wells 
Floripedes 
Stitching ハイエステイト
Itching 

パンタラッサは今年の国際GⅠドバイターフの優勝馬。これまで21戦6勝2着4回昨年末から逃げで新境地を開き、芝1800~2000mで4勝。重賞は他に福島記念、中山記念を制しています。

パンサラッサの父はロードカナロア。モンジュー産駒の母ミスペンバリーは未勝利馬。パンタラッサの半兄でディープインパクト駒のエタンダールが青葉賞2着、デメシオンが阪神牝馬馬特別3着と、重賞でもそこそこの成績。

父ロードカナロアのスピード能力を活かし、早い時計で逃げる馬前走宝塚記念でもハイペースで逃げるものの、はやり距離に壁があるのか4コーナー過ぎで早々と失速。2番手で追走したタイトルホルダーが同レースレコードで優勝する一方、パンタラッサは1.1秒差で惨敗。

今回は絶対逃げたいジャックドールとの兼ね合いがカギ。パンタラッサの父はロードカナロアなので、基本的に2000mは距離がギリギリ。

馬場の違いこそあれ同じ東京芝2000mの持ち時計がジャックドール1分57秒2(良)に対し、パンタラッサは1分59秒6(稍)と2秒以上も差があり、同距離だとスタミナ切れを考慮し道中緩めていることが分かります。

そのため、ジャックドールと競り合えばパンタラッサの方が先に脱落します。また洋芝は初。重賞では軽い芝で良績を収めているので、時計が掛かりスタミナを必要とする洋芝に対応できるかは疑問。今回は見送り。

ユーバーレーベン

ゴールドシップ ステイゴールド サンデーサイレンス 
ゴールデンサッシュ 
ポイントフラッグ メジロマックイーン 
パストラリズム 
マイネテレジア ロージズインメイ Devil His Due
Tell a Secret
マイネヌーヴェル ブライアンズタイム
マイネプリテンダー

ユーバーレーベンは昨年のオークス馬。これまで11戦2勝2着1回3着3回2、3着は全て重賞でのもの。今年は京都記念5着、ドバイシーマクラシックでも5着と牡馬一級線と対戦しても遜色ない能力を持っています。

ユーバーレーベンの父ゴールドシップ。ロージズインメイ産駒のマイネテシジアは芝中距離の1勝馬。祖母マイネヌーヴェルはフラワーカップを優勝。ユーバーレーベンの半兄にステイゴールド産駒で新潟記念を制したマイネルファロンがいます。

オークス優勝後に屈腱周囲炎を発症し、秋華賞はぶっつけで13着、続くジャパンカップも様子を見ながらで6着と不本意結果。

一方で、前走ドバイシーマクラシックでは優勝馬シャフリヤールとは1馬身、3着馬オーソリティとは1/2馬身差、札幌記念に登録しているグローリーヴェイズには1馬身差先着と、完調なら牡馬GⅠ馬相手にも好走できる能力があることを証明しています。

ソダシとは4戦1勝と負け越しも、負けは血統的に不得手なマイル戦でのもの。血統的には2000m以上で本領発揮も、時計が掛かる洋芝なら2000mも対応可能か。ソダシとは札幌2歳ステークスで首差2着なので洋芝適性があり、距離が伸びれば逆転も可能。

前走で牡馬一級線と対戦し、今回はややメンバーの実力が落ちるのは有利です。連下で。

グローリーヴェイズ

ディープインパクト サンデーサイレンス Halo 
Wishing Well 
ウインドインハーヘア Alzao 
Burghclere 
メジロツボネ スウェプトオーヴァーボード エンドスウィープ 
Sheer Ice 
メジロルバート メジロライアン 
メジロラモーヌ

グローリーヴェイズは2019、2021年の国際GⅠ香港ヴァースを優勝。これまで18戦6勝2着4回3着1回。国内では2019年の日経新春杯、2020年の京都大賞典で優勝し、2019年の天皇賞春でも優勝馬フィエールマンとは首差2着と接戦しています。

グローリーヴェイズの父はディープインパクト。母メジロツボネは父スウェプトオーヴァーボード産駒の短距離馬で条件戦を4勝。遡るとJRA初の牝馬三冠を成し遂げたメジロラモーヌにたどり着きます。

古馬になってからは2400m戦を中心に使われており、勝ち星は全て2400m戦。逆にこれより距離が短いと、接戦はするものの取りこぼしが目立ちます。また日本では京都での良績が目立ち、基本的に軽い芝が得意。香港も日本と同様に軽い芝です。

今回は洋芝初も、父ディープインパクトは過去10年で札幌記念を3勝2着3回3着1回と得意。ただし、7歳馬以上は過去10年で2着が最高で、3着までも含め3頭しか馬券になっていません

グローリーヴェイズは7歳馬も18戦しか使っておらず馬体はフレッシュも嫌なデータ。基本的にマイナスとなる要素が多く、良くても抑えまで。

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